ウチヤマシンヤのカメラ語り Part.02「Nikon FE2」
写真家・ウチヤマシンヤによるカメラ機材レビュー。自腹で買った機材の使用感を、いい点も悪い点も忖度なしに語ります!
やってまいりましたカメラ紹介! 前回のハッセルブラッドの紹介がかなりご好評をいただいたため、調子に乗って第二回目をやらせていただきます! 例によって、書かれていることは全て個人が使用した感想になるので、気軽に読んでもらえると嬉しいです!
クラシックなのに高コスパ! 「Nikon FE2」
さて、今回紹介するのは「Nikon FE2」。前回のハッセルブラッドはブローニーサイズ(120サイズ)のフィルムを使う「中判カメラ」でしたが、FE2は皆さんがフィルムと聞いて何となく連想する35mmフィルムを使うカメラです。ニコンFE2はその名の通り日本を代表するカメラメーカー「Nikon」のフィルムカメラで、私の父から受け継いだ年代物のカメラになります。
発売は1983年と結構古めで、実は露出計を内蔵した電子式カメラ。シャッターも1/4000の高速シャッターを使うことができますが、反面電池を入れないと露出計も動かないし、シャッタースピードも1/250固定となります。ピント合わせもマニュアル式で、オートフォーカス機能はありません。
当時のニコンの看板商品は「F2」や「F3」といった「Fの後に一桁の数字」が付くカメラで、これは現代の一眼レフシリーズD一桁、ミラーレスカメラのZ一桁シリーズにも受け継がれています。というわけで、F一桁とは差別化された小型で安価なのが利点のカメラの仲間でしたが、実際は精度も耐久性も高く、先輩カメラマンに聞くとプロにも人気の機種だったとのこと。私が2023年に使っても問題なく動いています。
機能面でも当時の様々な最新技術が詰め込まれている高コスパカメラなので、「クラシックなカメラらしい外見で、手軽にフィルム撮影がしてみたい」方にオススメです!
いいところ
・ニコンのカメラの中でも小さくて軽い。持ち出すのが苦にならない。
・クラシックだけど「絞り優先撮影」ができる。
・ファインダー内の露出計の針が見やすく、明るさの調整がしやすい。
・露出計も割と正確、基本絞り優先で撮影可能!
・クラシックな外見に反してクリップオンストロボとの連携にも強い。
苦手なところ
・兄弟のニコンFM2と違い、電池が無くなると露出計が機能せず、決まったシャッタースピードしか使えなくなる。
・小さいので、メガネの人は構えたときにメガネに手が当たりやすい。
・初期のニコンFマウントレンズで露出計を使う場合は改造が必要(「Ai 改造」で検索!)
・Gタイプと呼ばれる、絞りを操作するリングがないレンズでは絞りの調整ができない。
内山慎也
2014年より、ポートレートとランドスケープの写真作品を中心に発表
東京都在住
1989年 生
2013年 日本写真芸術専門学校・ブライダルポートレートゼミ卒業
2014年 同校・研究科修了
2016年 専門学校日本デザイナー学院・勤務
2019年 母校にて初個展「Air.」開催
2022年より日本写真芸術専門学校に勤務
Shinya Uchiyama
Shinya Uchiyama is a Japanese photographer who has been creating and showing portrait and landscape photography since 2014.
Born in 1989 / based in Tokyo
2013 Graduated from NIPPON PHOTOGRAPHY INSTITUTE
2019 First solo exhibition “Air.
↓PicoN!アプリインストールはこちら