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福井の美しい風景と青春の1ページ。フォトグラファー tomosakiが撮る、物語のような瞬間。

「日常の風景や思い出を写真で残したい」という想いでカメラを始める方も多いのではないでしょうか。何気なく撮った一枚も、“特別な瞬間”としてまるでタイムカプセルのように青春の日々を思い出させてくれます。 今回は、SNSを中心に幅広い世代に人気のフォトグラファー tomosakiさんにお話を伺いました。地元・福井で写真を撮り続ける理由や、撮影時に大切にしていることなどを教えてもらいます。 1.福井の美しい風景と四季の彩りがとても素敵です。tomosakiさんが写真を撮り始めたきっかけと、地元を撮りはじめたきっかけを教えてください 写真をはじめたきっかけは「友達との思い出をきれいに残したい」という思いからです。友達と旅行に行く際にカメラを持ち出し、写真を撮影していました。 地元を撮り始めたのは、新型コロナウィルスの流行がきっかけでした。コロナの蔓延により旅行に行けなくなり、地元は映えるものがないからという理由で一度カメラから離れてしまいました。しかし、自粛期間中にSNSで福井のフォトグラファーの写真に出会い、「地元福井でも写真が撮れるんだ。」と思い、地元を撮り始めました。 2.地元の“良さ”に気付いたきっかけになったのですね。福井の魅力はどんなところでしょうか? 「なにもない」ところだと思います。海や入道雲、夕陽や田園風景、視界を遮るものがないからこそ、雄大な自然を身近に感じることができます。写真を撮る上で、通行人や建物の映り込みが少ないため、世界観が作りやすいです。生活の近くに絶景があるため、癒しをすぐに感じることができますし、どこか時間の流れがゆったりとしているので心が落ち着きます。 3.地域の写真を撮ることの魅力はどんなことでしょうか? 地域の写真を撮ることで周りの人との会話が増えました。そして生まれ育った地の魅力に改めて気づくことで、“こんな素晴らしいところで生まれ育ったんだ”という誇りにもなりました。姉は僕の写真がきっかけで小さな美しさに気づくようになり、散歩するのが楽しくなったと話してくれています。自分だけでなくこの土地に住む人も地元を好きになってくれたことがとても嬉しいなと思っています。 4.嬉しいエピソードですね!友人や家族、SNSのフォロワーなど周囲の反応はどうでしたか? 福井のフォロワー様から「地元を誇らしく思えた」というお言葉を最近多くいただけるようになりました。福井県の魅力度は全国的にも低く、我ら地元民は福井に対して自虐的になっています。ですが、自分の写真で、見た人の地元のイメージを払拭できたときには、とても大きな喜びを感じます。 ファインダーを覗くことで、地元の良さを再発見でき、地元では当たり前だけど他県からしたら面白いことは沢山あると思うので、そういった発見を今後も発信して地元を盛り上げ地元民の自信を持つきっかけになりたいです。 5.写真を通じて「再発見」がたくさんありそうですね。撮影のときに印象に残っている経験やエピソードがあったら教えてください 私はよく、地元の学生の方を撮らせていただくことが多いです。撮影した際に、学生の方から「地元で最高の思い出を残せることができた。ありがとうございます。」とお言葉をいただけたときには本当に胸が熱くなりました。 私自身去年まで学生をしていたのですが、コロナの影響は大きく、思い出を作る機会がなくなってしまいました。ただ、私はその時偶然カメラにハマって、青春を取り戻すことができました。私は自分の写真を通して、今の学生の方たちに“特別なことがなくても日常は楽しめる”ということを伝えたい、と思っていたので、そのような言葉をいただけた時に、カメラをしていて良かったと感じました。 6.青春を取り戻す、という感覚。きっと幅広い世代の方に響いていると思います。tomosakiさんは、いまどんな活動をしていますか? メディア寄稿や、NikonZ5アンバサダーなどです。現在では、地元福井のPR活動に力を入れています。福井県出身のフォトグラファー4人で「hoyano film」を立ち上げました。実際の活動については現段階では検討中ですが、福井県の新幹線開通や、コロナ禍において地元を見つめ直す機会が増えている今、福井県民に地元の良さを再発見してもらい、盛り上げることができたらなと考えています。 7.普段は撮影の際、カメラ機材は何を使っていますか? NikonZ5 NIKKOR 24-200mmを使用しています。 8.撮影や取材のときに心掛けていることや自分のルールなどはありますか? 撮影の時には必ず、自分も相手も楽しむことをルールにしています。楽しむことで、写真への愛着が増したり、写真を後で見返したときにその時の楽しい気持ちや思い出が写真を見返すたびに込み上げてくるので日々の糧にもなります。 また、撮影を楽しむためには撮影がスムーズにいくよう下準備を欠かしません。私の場合、撮りたい物語のタイトルをメモにかいて撮影に行くようしています。 9.「撮りたい物語のタイトル」…とても興味深いです。これからどんな“地域の魅力を伝える写真”を撮っていきたいですか? 地域に住んでいる方は、自分の地域の魅力に気づいていない方が多いです。実際に私もカメラの力を借りるまでは気づきませんでした。ですので、その地域に住む方が当たり前が当たり前じゃないと気づける写真を撮りたいです。皆さんの人生で見つけられるトキメキが私の写真を通して増えてくれるといいなと考えています。 10・最後に…tomosakiさんにとって「写真」とはどんな存在ですか? 私は少し疲れたときに、友達との写真を見返します。すると昔の自分たちの笑顔や思い出に元気づけられることがあります。前に進むことも大切ですが、時には立ち止まって過去を振り返ることで、心の休息になるのではないでしょうか。 私の写真をきっかけに、いつかの青春の日々を思い出していただけたらとてもうれしいです。 それぞれの感情のタイムカプセルになれたら、と思います。 Twitter @photono_gen Instagram @photono_gen   tomosaki フォトグラファー 福井県出身。3 年程前からカメラを持つようになり、コロナ禍をきっかけに地元福井の情景の魅力に改めて気が付き、本格的に写真家として活動を始める。2020 年「東京カメラ部 10 選 U-22 フォトコンテスト」に入選。愛用カメラ:Nikon Z 5。愛用レンズ L NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR。 ▼関連記事 [clink url="https://picon.fun/photo/20211107/"] [clink url="https://picon.fun/photo/20211029/"] [clink url="https://picon.fun/information/20220421_app/"] 第9回 高校生/留学生フォトグランプリはこちら

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待望の個展開催!弥那(yana)が届ける想い。

福岡を中心に活躍中のイラストレーター「弥那(yana)」が、2022年6月に個展を開催します。これまでもオンラインでの展示会や、グループ展を多数行われていますが、会場での個展は今回が初めての開催となります。 そんな弥那さんに個展開催に込める想いや、作家活動への考えなどを伺いました。 <Profile>>yanaプロフィール アーティスト名:弥那(yana) 福岡を中心に活躍するイラストレーター。専門学校日本デザイナー学院九州校イラストレーション科卒。アナログ画材を中心に描かれる目を瞑っているキャラクターは、独特の雰囲気で多くの人を虜にする。2019年にプロボウラーのユニット「ROSIUP」のイラストを担当。他にも数多くのグループ展を開催するなど活躍の場を広げている。 今回の個展はどのような想いを持っての実施となるのでしょうか。 SNSを使った個展は実施したことがありましたが、実際の会場で行うのは初めての経験となります。 正直なところ、緊張とドキドキでいっぱいです!笑 展示する作品に関しては、中学校から現在に至るまでに描いた作品を展示します。つまり、弥那の全てを詰めた展示会です。「弥那ってこんな人間なのか」ということを想像していただけると嬉しいです。 これまで参加してきたグループ展とは異なり、今回は私の絵だけを見に来てくれる方がいるということになります。いつも以上に展示方法なども工夫して、足を運んでくれた方が「楽しかったな」と思ってくれる会場づくりを頑張りたいと思います!   これまで参加されていたグループ展をはじめ、弥那さんは特に積極的な活動をされている印象があります。このような動きは、いつ頃から行われているのですか? 私はもともと、中学生の頃から展示活動などを行ってきました。ただ福岡には、東京などの都市と比べると、作家が気軽に参加できるようなイベントが少なかったんです。高校のときは「COMIC CITY 福岡」ぐらいしかなかったような印象があります。そんな状況で専門学校に入学し、ご縁に恵まれて様々なイベントに参加することができてきたという流れです。   学生などには、イベント参加の第一歩が踏み出せない作家の方も多くいらっしゃると思います。 そうですね。以前、後輩に「何でイベントに出ないの?」と質問したことがあるんです。すると、みんな声を揃えて「参加の方法がわからない」「どうやって参加するんですか?」と答えてくれたんです。 その時に「自分が学生さんなどにも声をかけて、ちょっとずつ周知をしていけば、色んな作家が気軽に参加できるイベントができるんじゃないか」と思ったんです。   今では、弥那さんらが中心となって、有名な作家から、まだ世の中に出ていない学生までもが参加されるグループ展が行われていますね。 もちろん、作家を目指すならば、自分から積極的に行動していく必要はあると思います。 ただ、すでに色んな経験をしてきた作家の私たちが、そのきっかけだったり、プラスαの部分を提供できるとも思っています。そんなことも考えながら、これまでのグループ展などは行ってきました。   じつは私も、弥那さんが参加されているグループ展に伺わせていただいたことがあります。弥那さんの作品は、イラストに留まらず、グッズの展開も一味違う工夫が凝らされていますよね?何かこだわりはあるのでしょうか。 こだわりと言いますか…色んなイベントに参加していく中で、グッズを作る楽しさを知ったというのが答えになると思います。お客さまが手に取ったときの喜びだったり、グッズを使うときの楽しさだったり。そんなことを考えていると、自然と力が入ってきているという感じです!   以前のイベントでは「目隠しのステッカーセット」も販売されていましたね。私もワクワクしながら購入しました! ありがとうございます。グッズ展開を考える中で1番大切にしているのは、購入してくださる方に喜んでもらいたいということです。私自身も、カプセルトイやランダムで当たるくじ引きなどが大好きなので。(だって、当たりって嬉しいじゃないですか!笑) 少しだけ、子ども心をくすぐるような、そんなグッズ展開を心がけています。   今回の個展のDMも、心をくすぐってきますね! そうですね。今回はDM全体がチケットになっています。 展示会は基本的に無料で入れたり、その場でチケットを購入しますよね。 お客さんにチケットをお持ちいただいて、その場でちぎって、渡すという楽しみ。これを会場で行いたいという思いもあり、チケット型のDMを制作しました。 さて、最後に作品に関して質問させてください。弥那さんが作品を制作するとき、どのようなことを考えて制作されているのでしょうか。 大まかなテーマはありますが、ほとんどは制作を行っているときの気持ちを作品に乗せて描いています。ただ、楽しい気持ちで描かないと、作品を見てくれている方に伝わってしまうので…そこだけは気をつけています!   作品を見てくれるお客さんに、何か伝えたいことなどはありますか? 私の作品たちを見ていただける皆さんには、ぜひ自由な受け取り方をして欲しいとも思っています。 私の作品を見て、「絵を描きたくなった」とか「この赤色カワイイ」とか、そんな小さなことでも良いんです。 何かを感じていただけたら、それが私にとって幸せなことです!     お話しを伺う間、終始丁寧な受け答えをしてくれる弥那さんの優しさが印象的でした。 優しさと可愛らしさに溢れながらも、揺るがない芯のあるキャラクターたちが、弥那さんから生まれたのだと実感し、納得できるインタビューとなりました。 記事にする際に、泣く泣く削ったお話しもありますので、また別の機会にご紹介したいです。 皆さんも弥那さんの作品を通して、小さな喜びや楽しさを見つけてみてくださいね。 弥那さんの個展「yana Solo exhibition」は6/3-6/7に福岡市博多区の冷泉公園近くにある冷泉荘にて開催されます。 【開催情報】 日程:2022年6月3日(金)〜6月7日(火) 時間:10:00〜19:00 会場:冷泉壮ギャラリー(812-0026 福岡県福岡市博多区上川端町9-35) 入場料:無料 最新情報や詳細は、以下のSNSをチェックしてください。 <Twitter> @utakataten1 <Instagram> @utakataten

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フォトグラファーのためのカラーマネージメント実践〈第2回〉

第1回はこちら [clink url="https://picon.fun/photo/20220505_colormanagement/"] モニターをキャリブレーションする 一旦ざっくりキャリブレーション まずは一旦ざっくりとキャリブレーションします。照明の色温度と照度を参考に、ターゲットは色温度5000K、輝度は120cd/m²に設定しました。 ColorEdgeでは、ColorNavigatorという純正のソフトでキャリブレーションします。その他のソフトではソフトウェアキャリブレーションになってしまい、せっかくの基板(ハードウェア)を活かせないので注意してください。 この機種には、モニター上部に小さなセンサーが内蔵されていて、キャリブレーションのときに出てきます。このセンサーの下にあらゆる色が表示されて、それを一つずつ測定していきます。 紙白に合わせてさらに追い込む 一旦キャリブレーションしたら、さらに追い込みます。ここが大きなポイントです。 プリントする用紙を準備して、モニターにはPhotoshopでRGB255の白を表示させて見比べます。 そこで見える白の色味と明るさの差が、その時点でのモニター対照明・紙白の差です。それをさらに埋めていきます。 ColorNavigatorの手動調整機能を使って、明るさの差を「輝度」で、白の色の差を「白色点」で近づけていきます。だいたい合ったと思ったら、再度キャリブレーション。慣れるまでは、何度か繰り返して近付けていくことになると思います。しっくりきたら準備完了です。 サンプル撮影 今回は、日本写真芸術専門学校スタッフの黒田渉さんに、一連のフローを体験していただきます。黒田さんはこちらの卒業生でもあり、写真家としても活動されています。 白バックにお花、ストロボ1灯のセットを用意していただき、評価サンプルを撮影します。同時にColorCheckerを入れたカットも撮影しておきます。 MacBookの未調整のモニターでRAW現像してみる まずは黒田さんに、MacBook Proのモニターを見ながら、現物通りの色味をターゲットにRAW現像してもらいました。オレンジのお花がどうしても現物とは違うトーンになってしまい、苦戦したようです。 こんな感じの仕上がりになりました。 調整済みモニターで見てみると ではこれを調整済みのColorEdgeでも見てみましょう。どうですか? 黒田さん「うーん、MacBookで見ていたより、メリハリがなくて眠い感じですね。それに黄色っぽい感じがする」 これがまさに、未調整のモニターと調整済みのモニターの違いです。MacBookに限らず、iMacでも同じ傾向になります。一般的なPCモニターの色温度は6500Kで、輝度やコントラストがかなり高くなっています。そこからすれば、5000Kの照明下で紙白に合わせて調整したモニターは、眠くてアンバーな見え方になります。 大事なのは、ここで「MacBookの見え方が正しい」ではなく「ColorEdgeの見え方が正しい」と捉えることです。MacBookの方がパッと見の見栄えが良いので、「MacBookの見え方が正しい」と思ってしまいがちです。 ここでわかったように、写真の仕上げ方はモニターでの見え方に大きく依存します。RAW現像時にヒストグラムやRGB値を見るとしても、具体的な画づくりはモニター頼りです。モニターの表示が正しくなければ、せっかく作り込んだ色も土台から崩れてしまいます。土台を正しく固めた上で画づくりをすることが大切です。 MacBook Proもキャリブレーションすると モニターの違いがわかったところで、MacBook Proのモニターもキャリブレーションしてみます。こちらはソフトウェアキャリブレーションになります。今回は、colorchecker STUDIOという、モニターだけでなくプリンタープロファイルも作成できるツールを使いました。ColorNavigatorで作成された最終の値を参照して、それをターゲットにします。 外付のセンサーをモニターに掛けて、あらゆる色が測定されていきます。 さてどうでしょう。 黒田さん「あー本当だ。ほぼほぼ同じ見え方になりましたね」 「ColorEdgeの見え方が正しかった」というのがわかると思います。 モニターにもちゃんとお金をかけましょう モニターは、撮影・編集した画像が、意図した状態になっているかを確認、評価するための機材です。モニター=監視装置なので、「好ましい表示」ではなく「正しい表示」がされることが重要です。画質や色調が悪くても綺麗に表示しようとするディスプレイやテレビとは違い、悪いものは悪く表示してくれないと困るわけです。 正しく表示できるモニターがないということは、見え方の保証がない=何が正解かわからない状態で写真を制作するということですから、モニターもカメラ、レンズと同等の投資対象と考えましょう。 ノートPCやモニター一体型PCを使っていると、別にモニターを買うのはもったいないと感じるかもしれません。ですが、デュアルモニターになることでの生産性向上はかなりのものがあります。筆者は、メインモニターには画像を画面いっぱいに表示させて、サブモニターにツールパレットを並べて使っています。サブモニターにメールソフトの画面や音楽再生ソフトの画面を出しておくのもよいでしょう。 [まとめ]  モニターの色と明るさは、環境光やプリント用紙に合わせて設定します。  一旦キャリブレーションした後に、目視評価で手動調整して追い込みます。  未調整のPCモニターは、Apple製だとしても、写真制作に適切な色と明るさにはなっていません。  モニターにもちゃんとお金をかけましょう。 →「カメラプロファイルをつくる」へ続きます

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福井の美しい風景と青春の1ページ。フォトグラファー tomosakiが撮る、物語のような瞬間。

「日常の風景や思い出を写真で残したい」という想いでカメラを始める方も多いのではないでしょうか。何気なく撮った一枚も、“特別な瞬間”としてまるでタイムカプセルのように青春の日々を思い出させてくれます。 今回は、SNSを中心に幅広い世代に人気のフォトグラファー tomosakiさんにお話を伺いました。地元・福井で写真を撮り続ける理由や、撮影時に大切にしていることなどを教えてもらいます。 1.福井の美しい風景と四季の彩りがとても素敵です。tomosakiさんが写真を撮り始めたきっかけと、地元を撮りはじめたきっかけを教えてください 写真をはじめたきっかけは「友達との思い出をきれいに残したい」という思いからです。友達と旅行に行く際にカメラを持ち出し、写真を撮影していました。 地元を撮り始めたのは、新型コロナウィルスの流行がきっかけでした。コロナの蔓延により旅行に行けなくなり、地元は映えるものがないからという理由で一度カメラから離れてしまいました。しかし、自粛期間中にSNSで福井のフォトグラファーの写真に出会い、「地元福井でも写真が撮れるんだ。」と思い、地元を撮り始めました。 2.地元の“良さ”に気付いたきっかけになったのですね。福井の魅力はどんなところでしょうか? 「なにもない」ところだと思います。海や入道雲、夕陽や田園風景、視界を遮るものがないからこそ、雄大な自然を身近に感じることができます。写真を撮る上で、通行人や建物の映り込みが少ないため、世界観が作りやすいです。生活の近くに絶景があるため、癒しをすぐに感じることができますし、どこか時間の流れがゆったりとしているので心が落ち着きます。 3.地域の写真を撮ることの魅力はどんなことでしょうか? 地域の写真を撮ることで周りの人との会話が増えました。そして生まれ育った地の魅力に改めて気づくことで、“こんな素晴らしいところで生まれ育ったんだ”という誇りにもなりました。姉は僕の写真がきっかけで小さな美しさに気づくようになり、散歩するのが楽しくなったと話してくれています。自分だけでなくこの土地に住む人も地元を好きになってくれたことがとても嬉しいなと思っています。 4.嬉しいエピソードですね!友人や家族、SNSのフォロワーなど周囲の反応はどうでしたか? 福井のフォロワー様から「地元を誇らしく思えた」というお言葉を最近多くいただけるようになりました。福井県の魅力度は全国的にも低く、我ら地元民は福井に対して自虐的になっています。ですが、自分の写真で、見た人の地元のイメージを払拭できたときには、とても大きな喜びを感じます。 ファインダーを覗くことで、地元の良さを再発見でき、地元では当たり前だけど他県からしたら面白いことは沢山あると思うので、そういった発見を今後も発信して地元を盛り上げ地元民の自信を持つきっかけになりたいです。 5.写真を通じて「再発見」がたくさんありそうですね。撮影のときに印象に残っている経験やエピソードがあったら教えてください 私はよく、地元の学生の方を撮らせていただくことが多いです。撮影した際に、学生の方から「地元で最高の思い出を残せることができた。ありがとうございます。」とお言葉をいただけたときには本当に胸が熱くなりました。 私自身去年まで学生をしていたのですが、コロナの影響は大きく、思い出を作る機会がなくなってしまいました。ただ、私はその時偶然カメラにハマって、青春を取り戻すことができました。私は自分の写真を通して、今の学生の方たちに“特別なことがなくても日常は楽しめる”ということを伝えたい、と思っていたので、そのような言葉をいただけた時に、カメラをしていて良かったと感じました。 6.青春を取り戻す、という感覚。きっと幅広い世代の方に響いていると思います。tomosakiさんは、いまどんな活動をしていますか? メディア寄稿や、NikonZ5アンバサダーなどです。現在では、地元福井のPR活動に力を入れています。福井県出身のフォトグラファー4人で「hoyano film」を立ち上げました。実際の活動については現段階では検討中ですが、福井県の新幹線開通や、コロナ禍において地元を見つめ直す機会が増えている今、福井県民に地元の良さを再発見してもらい、盛り上げることができたらなと考えています。 7.普段は撮影の際、カメラ機材は何を使っていますか? NikonZ5 NIKKOR 24-200mmを使用しています。 8.撮影や取材のときに心掛けていることや自分のルールなどはありますか? 撮影の時には必ず、自分も相手も楽しむことをルールにしています。楽しむことで、写真への愛着が増したり、写真を後で見返したときにその時の楽しい気持ちや思い出が写真を見返すたびに込み上げてくるので日々の糧にもなります。 また、撮影を楽しむためには撮影がスムーズにいくよう下準備を欠かしません。私の場合、撮りたい物語のタイトルをメモにかいて撮影に行くようしています。 9.「撮りたい物語のタイトル」…とても興味深いです。これからどんな“地域の魅力を伝える写真”を撮っていきたいですか? 地域に住んでいる方は、自分の地域の魅力に気づいていない方が多いです。実際に私もカメラの力を借りるまでは気づきませんでした。ですので、その地域に住む方が当たり前が当たり前じゃないと気づける写真を撮りたいです。皆さんの人生で見つけられるトキメキが私の写真を通して増えてくれるといいなと考えています。 10・最後に…tomosakiさんにとって「写真」とはどんな存在ですか? 私は少し疲れたときに、友達との写真を見返します。すると昔の自分たちの笑顔や思い出に元気づけられることがあります。前に進むことも大切ですが、時には立ち止まって過去を振り返ることで、心の休息になるのではないでしょうか。 私の写真をきっかけに、いつかの青春の日々を思い出していただけたらとてもうれしいです。 それぞれの感情のタイムカプセルになれたら、と思います。 Twitter @photono_gen Instagram @photono_gen   tomosaki フォトグラファー 福井県出身。3 年程前からカメラを持つようになり、コロナ禍をきっかけに地元福井の情景の魅力に改めて気が付き、本格的に写真家として活動を始める。2020 年「東京カメラ部 10 選 U-22 フォトコンテスト」に入選。愛用カメラ:Nikon Z 5。愛用レンズ L NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR。 ▼関連記事 [clink url="https://picon.fun/photo/20211107/"] [clink url="https://picon.fun/photo/20211029/"] [clink url="https://picon.fun/information/20220421_app/"] 第9回 高校生/留学生フォトグランプリはこちら

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「絶叫学級~SKIPシティ降臨編~」最新映像技術を使った展示で、恐怖の授業を体験!

集英社の少女まんが雑誌「りぼん」で連載中の、専門学校日本デザイナー学院卒業生、いしかわえみ先生による人気まんが『絶叫学級』『絶叫学級 転生』の世界を体験できる展示が開催中です。今回は、展示の様子をご紹介します! 「絶叫学級シリーズ」とは 「絶叫学級シリーズ」は、埼玉県熊谷市出身の漫画家・いしかわえみ氏による少女まんがで、学校を主な舞台に、何気ない日常に潜む恐怖の世界をオムニバス形式で描いたホラーコミック作品。少女まんが雑誌「りぼん」(集英社)にて『絶叫学級』が2008年10月号から2015年3月号まで連載され、現在、同誌にて続編にあたる『絶叫学級 転生』を連載中(2015年7月号~)。人間の心に潜む欲望や闇、恐怖をテーマにしつつ、人として大切なことや教訓も数多く描かれている人気作品。 株式会社デジタルSKIPステーション プレスリリースより   会場入口から暗く世界観が溢れ、足を踏み入れるのもためらうほど… 映像で見せる躍動感あるマンガとホラーなBGMにドキドキしながら先へ進みます。 校門、教室(3-A)、家庭科室、美術室、トイレなど、学校に見立てた会場内には、エピソードに合わせた演出が盛りだくさん。 [caption id="attachment_5485" align="aligncenter" width="750"] 靴箱の仕掛けは全部怖い…![/caption]   映像ミュージアムならではの映像・AR技術で、よりホラー感が増しています…!いろいろな仕掛けがあるので、見るだけでなく『絶叫学級』の世界を体験しながら楽しむことができます。 [caption id="attachment_5486" align="aligncenter" width="750"] 3-A教室[/caption] [caption id="attachment_5487" align="aligncenter" width="750"] トイレには、AR技術で怖い顔になります![/caption] 主人公である「黄泉」の誕生・真実にまつわる家庭科室。ガス爆発の現場で、黄泉の真実の映像が流れます。大きなスクリーンで迫力満点。 他、これまで公開されている映画やアニメの紹介をはじめ、いしかわえみさんからのメッセージや、原画、マンガを描くときに使っている画材など、『絶叫学級』の制作に関する貴重な資料も展示されていました。原画は写真撮影禁止だったので、ぜひ会場でご覧ください! 展示は9/4(日)まで。暑くなるこれからの季節に、ある意味涼しくなる?ホラーで楽しい展示に、ぜひお出かけください! 展示情報 展覧会名:絶叫学級~SKIPシティ降臨編~ 会  期:2022年4月19日(火)~2022年9月4日(日) 会  場:SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ 映像ミュージアム 開館時間:9:30~17:00 (入館は16:30まで) 休 館 日:月曜日(祝日の場合は翌平日) 入 館 料:大人520円/小中学生260円(常設展も入場可) 主  催:埼玉県 後  援:埼玉県教育委員会/川口市/川口市教育委員会 協  力:りぼん編集部/リバプール 企画制作:株式会社デジタルSKIPステーション お問合せ:映像ミュージアム 048-265-2500 H  P:http://www.skipcity.jp/event/vm/zekkyo

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飯塚明夫アフリカフォトルポルタージュ《ニャーマ》 Living For Tomorrow:明日へ繋ぐ命 #2

アフリカ大陸には54ヵ国、約12億人の人々が暮らす。ライフワークとして約30年間、この大陸の人々の暮らしと文化、自然を取材し実感したことがある。それは「彼らに明日は約束されていない」ということだ。 アフリカの人たちの「命の生存」を支える経済基盤は驚くほど脆弱である。不安定な現金収入のため、「その日暮らし」の状況に置かれている。今日の一日の労働は、明日に命を繋ぐための闘いだ。 だが彼らから感じるのは、悲壮感よりエネルギッシュな生活力である。厳しい社会状況の中で一生懸命に生きる人々に尊厳を感じたことも多い。そのような彼らの姿をシリーズでお伝えしたい。 メインタイトルの「ニャーマ」は「霊魂・生命力」等を意味する西アフリカに住むドゴン族の言葉である。アフリカの人々の中に息づく逞しい「ニャーマ」を少しでも感じ取っていただけたら幸いである。 [clink url="https://picon.fun/photo/20220308/"]   アフリカフォトルポルタージュ-#2 サヘル・牧畜の民 -乾燥の大地に水を求めて- 西アフリカの乾燥した大地サヘル地帯に暮らす牧畜民たちのキャンプ地を訪ねた。「サヘル」はアラビア語で「岸辺・縁」という意味だ。一般にサヘル地帯はアフリカ大陸に拡がるサハラ砂漠(世界最大の砂漠)の南縁の地域を指す。西のセネガル、モーリタニアから東のエチオピア、スーダン、ケニア北部まで続く広大な半砂漠地帯だ。 サヘル地帯の年間降雨量は150~500ミリ程。不安定な降雨量に加えて、家畜(駱駝、牛、羊、山羊)の過放牧や人口増加による樹木の伐採などで乾燥化が進み、干ばつが起こりやすいため、「アフリカの飢餓ベルト」とも呼ばれている。干ばつや水不足の対策として、サヘル地帯には地域の実情(自然環境と財政状況)に合った様々な水場が点在している。 [caption id="attachment_5148" align="aligncenter" width="750"] 水場に向かうゼブ牛と少年 ニジェール[/caption] [caption id="attachment_5149" align="aligncenter" width="750"] 井戸からくみ上げた水を運ぶ ニジェール[/caption] [caption id="attachment_5150" align="aligncenter" width="750"] コンクリートの貯水槽に水を溜める。駱駝は渇きに強く、力もあるので荷駄獣として重宝されてきた マリ[/caption] [caption id="attachment_5151" align="aligncenter" width="750"] 井戸に飲み水を汲みに来た少女。家畜たちが水を飲み終わるのを辛抱強く待っていた。水場では人より家畜が優先される マリ[/caption]   ダカール(セネガルの首都)で、病気の家畜のために薬を買いに来た牧畜民のパティ・ソウ(65歳)さんと知り合いになった。彼がキャンプ地に帰るというので同行した途中での出来事だった。 「俺が今一番欲しい車があれだ!」 車に同乗していたパティさんが叫んだ。彼の指差す方向を見ると、道路工事の埃を抑えるために給水車が水を撒いていた。乾燥した土地で家畜のために、多大な時間と労力を水汲みに費やしているパティさんが思わず発した叫びだった。 彼が放牧を営むセネガル中央部のリンゲール地方は、サヘル地帯に属する。1970年代と1980年代半ばに起きたサヘル地帯の大干ばつにより、パティさん一家は数十頭の家畜を失ったという。それ以降も度々起こる干ばつに彼は危機感を抱き続けている。 [caption id="attachment_5152" align="aligncenter" width="750"] 動力ポンプのある水場。我先に水を汲もうとするので、貯水槽に水が溜まることはない セネガル[/caption] [caption id="attachment_5153" align="aligncenter" width="750"] 順番を待つ。サヘルの水場には様々なタイプの貯水タンク車が集まる セネガル[/caption] [caption id="attachment_5154" align="aligncenter" width="750"] タイヤチューブやポリタンクに水を満タンにしてキャンプ地に帰る セネガル[/caption]   パティさんのキャンプ小屋の周りにはバオバブやアカシアなどの樹がまばらに生えていた。放牧の期間中は干し草と木の枝で作った簡素な小屋でパティさん一家は過ごす。 牧歌的な風景だと思いながらあたりを見まわして、私は違和感を覚えた。鉄の格子で保護され巨大なポリタンク(容量約1000リットル)が視界に入ってきた。その隣には大型トラックのタイヤのチューブ(容量約530リットル)と、直径60センチ程、高さは1メートル程の円筒状のポリタンク(容量約270リットル)が並ぶ。どれも貯水容器として今では牧畜民の必需品だという。 全て満タンにすると約1800リットル。しかし12人の家族と約200頭の家畜(牛や羊、山羊)の飲み水としては2日分にもならない。今日では放牧ではなく、水の確保がパティさん一家の最も重要な仕事になっている。牧畜民とその家畜で混雑する水場で、必要な水の量を確保するのに、一日かかることもあるとパティさんは嘆いた。「給水車が欲しい」という彼の叫び声が脳裏によみがえった。 [caption id="attachment_5155" align="aligncenter" width="500"] 渇きが原因で病気になり死んだ親牛。親牛が倒れるとその側を子牛たちも離れようとしないため命を落とすことになる ニジェール[/caption] [caption id="attachment_5156" align="aligncenter" width="750"] 雨季の始まり。集落の周りには乾季に備えて雨をためる溜池が造られている マリ[/caption] [caption id="attachment_5157" align="aligncenter" width="750"] 溜池で洗濯や行水をする女性たち。飲み水としても利用することもあるという ニジェール[/caption] [caption id="attachment_5158" align="aligncenter" width="750"] パティさんと奥さん、子供たち。サヘル地帯で家畜を飼うには子供たちの労働力も大切な戦力だ セネガル[/caption]   日々水の確保に追われるパティさん。それでも家畜を飼うことに強い想いがある。 「俺たちが牛や羊をたくさん飼うのはお金のためだけじゃない。家畜は牧畜民の誇りだ。家畜を飼うことは俺たちの人生そのものだ」と胸を張った。 [caption id="attachment_5159" align="aligncenter" width="750"] 放牧から帰った羊に水を与えるパティさん。大きなポリタンクを半分に切った水槽の水もあっという間に空になる セネガル[/caption] [caption id="attachment_5160" align="aligncenter" width="750"] 放牧から帰った家畜たちの世話は子供たちの役目だ。調子の悪そうな羊を見つけたときはパティさんに見せに行く セネガル[/caption] [caption id="attachment_5161" align="aligncenter" width="750"] 井戸の水位が下がり人力では水汲みが難しくなった。駱駝やロバの力を使って水を汲む ニジェール[/caption]   近年西アフリカのサヘル地帯ではボコ・ハラムやアルカイーダなどのイスラーム過激派が集落や学校を襲撃する事件が多発している。また今年4月28日の朝日新聞には、ケニア北部地域では干ばつで数か月の間に約140万頭の家畜が犠牲になり、牧畜民の命も脅かされているという記事が載った。気象研究者の話では、干ばつの要因の一つに遠く離れた南米ペルー沖の「ラニーニャ現象」(注)があるという。 パティさんのように誇りを持って家畜を世話してきたサヘル地帯の牧畜民たちは今日、テロ活動や地球規模の気候変動などに否応なしに巻き込まれながら、日々の暮らしを営んでいる。 (注)南米ペルー沖の太平洋の海水温が平年より低くなる現象。人為的な地球温暖化で起き、アフリカ東部の干ばつと関連があるという。 文・写真/飯塚明夫 ©IIZUKA Akio

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