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“面白い” をつくりたいクリエイター必携の名著/『ヒトはなぜ笑うのか』 マシュー・M・ハーレーほか – PicoN!な読書案内

マンガのギャグシーンや、クスッと笑えるデザインのアイデアなど、「笑い」は優れたクリエイティブの一要素です。しかしユーモアというのは簡単そうで難しく、何かアイデアを出そうにも、なかなか取りつく島がないものですよね。 今回ご紹介する『ヒトはなぜ笑うのか』(マシュー・M・ハーレー,ダニエル・C・デネット,レジナルド・B・アダムズJr.,片岡 宏仁(訳),勁草書房 ,2015)は、心理学、哲学、認知科学の研究者たちが結集し、「笑い」という現象の謎に挑む野心作。 専門的な話題も多いため難しい箇所もあるものの、論旨は明快かつ、先人たちが考えたユーモア理論についても紹介してくれるため、特にユーモアやギャグを作風の軸にしたい人など、「笑い」の本質について理解を深めたい方にはオススメの本です。 文・佐藤舜(PicoN!編集部) https://www.amazon.co.jp/%E3%83%92%E3%83%88%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E7%AC%91%E3%81%86%E3%81%AE%E3%81%8B-%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%BBM-%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%BC/dp/4326154322 既存のユーモア理論と、その問題点 本書ではまず、過去の心理学者・哲学者などが考えたユーモア理論を紹介しつつ、その問題点(その理論では説明できないユーモアの存在)を挙げ、諸説を統一する「笑いの大統一理論」の構築を目指します。 ここでは、本書で挙げられている代表的なユーモア理論を紹介します(簡潔に紹介しているので、わかりにくいところもあると思います。興味が湧いた方はぜひ本書で詳細をご確認ください)。 抑圧の解放理論(フロイト) 心理学の祖、ジグムント・フロイトが提唱した説。私たちは社会生活を営むために、規則に従う、常識人らしく振舞うといったさまざまな「抑圧」に無意識的に縛られながら生きており、その抑圧が解放されたときに笑いが生じるとする理論。 (例)全校集会のような緊張感のある場面で、校長先生がマイクに頭をぶつけるなど。 (問題点)たわいもないダジャレやギャグ、親しい友達との冗談など、「抑圧」に関係のない笑いを説明できない。 優位理論 自分より劣った人、対象に対して、優越感を感じたときに笑いが生じるとする理論。 (例)誰かの失敗を見て笑う。 (問題点)これもやはり、優越・劣等関係を含まない笑いを説明できない。 機械的こわばり理論(ベルグソン) 哲学者ベルグソンが『笑い』(岩波文庫)という著書の中で提唱した理論。笑いは「生命が機械のようにこわばる」ときに、それを社会が矯正するために生じるという説。人間は、行動や振る舞いなどに「柔軟性」があることで環境に適応でき、社会生活や生存競争に有利になるとベルグソンは考えた。機械のように一定の動作や信念などに人が固執したとき、その「不利」なこわばりを矯正し、生命本来の柔軟性を取り戻すために「笑い」が生まれたと提唱する。 (例)石につまづいて転ぶ人(臨機応変に石をよけるべきなのに、機械のように一直線に歩いているために失敗する)。 (問題点)やはりダジャレなど、「機械的こわばり」を含まない笑いを説明できない。 不一致理論 ある心理的「フレーム」(物事を理解・解釈する認知の枠組み・文脈)に対して、それと一致しないものが現れたときに笑いが起こるとする説。たとえば「ハンバーガー屋」という状況で、「ご一緒にホタテはいかがですか?」と勧められる(サンドイッチマンのコントより)など。現在最も有力な「定説」とされているもので、本書の理論もこの「不一致理論」を土台に修正を加えるかたちで構築されたものです。 (例)ハンバーガー屋で「ご一緒にホタテはいかがですか?」と勧められる。 (問題点)具体的にどのような「不一致」が笑いになるのかが曖昧。 本書の主張:「メンタルスペース理論」 上記の定説とその問題をすべてカバーできるものとして、本書では「メンタルスペース」という脳科学の概念を用いた理論を提唱しています。繰り返しになりますが、本書の理論は最後の「不一致理論」を土台に、批判的に継承して考案されたものです。したがって、大まかな主張は「不一致理論」と共通しています。 一言でいえば、笑いとは「予測の裏切り」であるというのがメンタルスペース理論の主張です。 「メンタルスペース理論」の概要を簡単にまとめると以下のようになります。 ・メンタルスペースとは、何かを考えたり見たりするときに開く「心の中の空間」のようなもの。 ・メンタルスペースでは、過去の経験や学習で得た常識・信念をもとに「予測」が立てられる。 (たとえば、ハンバーガーショップにはテーブルがあり、レジがあり、メニュー表があり……という予測が生まれる) ・その予測に反する事象を発見したとき、笑いになる (ハンバーガーショップにホタテが売られていたらおかしい) つまり先ほどの「不一致理論」をより精密にし、「予測が立つ」→「予測が裏切られる」という構造に解釈し直すことで、より正確に笑いという現象の本質を説明することに成功しています。 本書の中では、その「予測=信念」の強度や、その「裏切り」が身の危険に関わるかどうかなどさらに細かい要因を分析することで、どんな場合に笑いになり、笑いにならないかということを詳しく明らかにしています。 詳細な解説は本書に譲りますが、このメンタルスペース理論を使うことで先ほどの「抑圧の解放理論」「不一致理論」「機械的こわばり理論」「優越理論」なども説明できます。たとえば「優越の笑い」とは、「人は普通こう振舞うべきなのに(予想)、こんな失敗をしている(予測の裏切り)」という事象が生む笑いとして再解釈できるでしょう。 心理学や脳科学の本としても興味深い『ヒトはなぜ笑うのか』。図書館や本屋さんでぜひ手にとってみてくださいね。 https://www.amazon.co.jp/%E3%83%92%E3%83%88%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E7%AC%91%E3%81%86%E3%81%AE%E3%81%8B-%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%BBM-%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%BC/dp/4326154322

マンガ

懐かしすぎて悶える!?「30周年記念 大たまごっち展」へ行ってきた!

皆さんの中にはかつてたまごっちを育てていた、"たまごっち世代”の方も多いのではないでしょうか? そんなたまごっち誕生30周年を記念して開催される本展では、今までの30年を振り返りながら、まるでたまごっちの中に入り込んだような体験もできる展覧会となっています。 今回はメディア向け内覧会にお邪魔し、特にオススメのエリアをいち早くご紹介していきます! [caption id="attachment_27629" align="aligncenter" width="750"] 出迎えてくれたのは大きなたまごっちゲート!ここを潜ってたまごっちの液晶の中へ入っていきます...![/caption] 個性豊かなお部屋を覗き見できる、たまごっちのくらしエリア ここではみみっち、まめっち、くちぱっちが住んでいる部屋を観察。 家具の配置や色の選び方など、それぞれのキャラクターの個性が感じられました...! キャラクターの周りにあるアイテムも、よくゲームで出てきたな〜と懐かしい気持ちに。 ぜひファンの方には必見のエリアです! 皆さんも会場でじっくり観察してみると何か発見があるかも?? あの頃のたまごっちに触れられる!?TAMAGOTCHI ANNIVERSARYエリア 目玉はたまごっち30周年の歴史を存分に振り返るこのエリア。 あのキャラクターの誕生秘話やグッズの企画書などが展示されています。 他にもゲームソフトやキャラクターグッズ、アニメなど、その数の多さに驚くと同時に、時代によってキャラクターの作画が少し変化しているのも見ていてとても面白かったです。 さすが30周年!長年幅広い世代に愛されてきたことを実感しました。 また、ここでは歴代のたまごっちをお世話できるブースも! 筆者がかつて持っていた機種も並んでおり、久々に触れることができました……! たまごっちといえば初期のモノクロですが、最新のたまごっちはカラー仕様になっているそう。時代を感じますね……。 機種ごとに機能もキャラクターも違っているので、その変化をぜひ会場で体験してみてください。 他にも様々なアーティストによる、30周年のお祝いイラストも展示されています。 こちらも豪華すぎるので要チェックです! ぜひ会場でお楽しみください。 当日はたまごっちファンの村重杏奈さんが遊びに来てくれました! まめっち、くちぱっちとパシャリ。 たまごっちの魅力がぎゅっと詰まった展覧会でした! たまごっち世代の方はぜひ行ってみてくださいね。 『30周年記念 大たまごっち展』は2/2まで 《展覧会情報》 『30周年記念 大たまごっち展』 会期:2026年1月7日(水) 〜2026年2月2日(月) 開館時間:10:00 〜 20:00※全日日時指定制 ※最終⼊場は閉場30分前まで ※一部営業時間が変更になる可能性がございます。 会 場:六本木ミュージアム(東京都港区六本木5-6-20) アクセス:東京メトロ六本木駅より徒歩7分 麻布十番駅より徒歩10分 HP:公式ホームページ @BANDAI 取材・撮影/PicoN!編集部 市村・河野

イラスト

マンガ連載~第49話~ 「どんど焼き」編

 作・藤田岳生(NDSマンガ講師)   作・藤田岳生 マンガ・イラスト関係の専門学校を卒業後、マンガ作家のアシスタント業に就く。さまざまな作家さんの現場を渡り歩き、経験を積む。その後、イタリアのマンガ学校「LUCCA MANGA SCHOOL」の目に留まり、24歳での短期単身渡伊をはじめとして、幾度か現地の方を対象としたレッスンを行う。Web系など絵を描き始める方に向けての指導をはじめ多方面で活躍中。 Instagram ≫藤田先生の過去記事一覧   ↓PicoN!アプリインストールはこちら

マンガ

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グッズデザインで舞台の世界観を伝える~演劇・ミュージカル業界のクリエイティブ職~

お気に入りの公演グッズを見るたびに、ふと物語のワンシーンやあの日の熱狂が鮮やかに蘇る。 そんな体験をしたことがある人はきっと多いのではないでしょうか。 あの時の記憶と感動を蘇らせるアイテムを生み出すのが、グッズデザイナーという存在です。 今回、株式会社ホリプロ 公演事業本部で物販デザインの担当をされている石居 立宇様にインタビューしました。 制作の裏側やこの仕事のやりがい、そしてファンや観客の方々へ届けたい想いを語っていただきました。 グッズデザイナーに至るまでの経緯を教えてください。 私は、元々役者をしていて、養成所に通っていた時期がありました。 しかし、コロナが流行したことで、改めて自分の人生を見つめ直す機会がありました。 その中で、デザインやイラストを描くことが好きだったため、専門学校へ進むことにしました。 そして卒業時に、先生から現在の会社を紹介していただいたことがきっかけで1年前よりグッズデザイナーとして働いています。 普段、どのような業務を担当されていますか? 主な業務は、舞台・ミュージカル公演のグッズデザインです。 それ以外にも、通販で扱う画像やバナー作成、公演の現場で使われるPOP・ポスターなど宣伝広告の制作も担当しています。さらに公演の初日には、私も売り場に立って販売します。 グッズデザイナーを目指す上で、必要なスキルや経験はどのようなものがあると思いますか? グッズデザイナーの仕事では、IllustratorやPhotoshopを使って作業するため、その2つの基本的な操作スキルは必要だと思います。ですが、最初から高度なテクニックは必要がなくても良いのではと感じています。 実際、入社当初はPhotoshopの機能を十分に使いこなせていたわけではありませんでした。 アクリルスタンドの制作を任されたときも、最初は戸惑いながら先輩に教えてもらい、なんとか8種類を仕上げましたね。 Photoshopには精度の高い自動切り抜き機能もありますが、より綺麗に仕上げるためパスツールを使って丁寧に切り抜くなど、実務を通して学んだことも多いです。 経験について言えば、学生時代に通っていた養成所のつながりで劇団のフライヤー制作を1度だけ手伝ったことがあります。残念ながら、公演はコロナで中止になってしまったのですが、今でも思い出に残っている大切なフライヤーです。 結局のところ、大切なのは「こんなデザインのグッズを作りたい!」というこだわりや理想、具体的なイメージを持つことです。そのこだわりこそが、スキルや経験を積む原動力になると思います。 そのため、たとえ実務経験がなくても、デザインへの熱意を持っていることが1番大切だと感じます。 デザインのアイデアはどのように生まれてくるのでしょうか?また、1つの商品につき、どのくらい案を出されるものですか? 最初のグッズ会議は公演の2~3ヶ月前に行われます。 アイデアの出し方は、制作チームから具体的なデザイン案を提示される場合もあれば、「こんな雰囲気で」といった抽象的な要望の場合もあります。 具体的な依頼内容であれば、1~2案、抽象的な要望であれば3~4案を目安に提案します。 ただ、不採用になれば新たな案を出すため、最終的な提出案は基本的には1~2案に収まりますね。 この仕事に就いて、まず驚いたのがスピード感です。 学生時代は時間をかけていくつも案を出すことが多かったのですが、仕事では納期があるため、かなりスピードを求められます。 本当はもっと時間をかけて考えたいのですが、時間との兼ね合いにはジレンマを感じています。 そのため、1つのグッズに費やす時間も限られてくるため、時間配分を意識し効率を考えて作業を進めるよう心掛けています。 グッズデザインを手掛ける際で、意識しているポイントがあれば教えてください。 デザインを進める上で、作品の世界観とお客様がどんなものを求めているのかという点を意識しています。 また、上司からはよく「公演グッズ感がもっとほしいよね」と言われることがありますね。 私なりに解釈すると、 ・舞台・ミュージカルを観に行ったときに記念や思い出に買って帰りたくなるグッズ ・公演に登場する観客の印象に残るような象徴的なモチーフを使用したデザインのグッズ この2つの要素を指すのではないかと考えています。 例えば、彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.2『マクベス』という舞台のグッズで、私が担当したのが紅茶缶です。 この舞台で、特にインパクトに残るのが、3人の魔女の登場シーンです。 そのシーンをグッズのモチーフにできたらなと思い、吉田鋼太郎さんが率いる3人の魔女をイメージしてデザインを制作しました。 このデザインはTシャツにも転用され、上司にも気に入ってもらえて、非常に嬉しかったですね! 他には、ミュージカル『ジェイミー』のチャームも担当しました。 他の公演では、こういった人物や単体のデザインで商品化されていますが、『ジェイミー』の公演では、「舞台シーンを再現したい」という具体的な要望がありました。 そこで、印象的なシーンの人物だけでなく背景も含めたデザインを手掛けることに。 制作チームと綿密に話し合いながら完成させました。 このチャームはコンプリートセットでも販売され、ファンの方々から好評をいただけました。 販売方法に関しても、公演によってランダム形式や選んで買える形式を使い分けて、バランスをとりながら決定をしています。 このように、“公演グッズ感”をキーワードとして、舞台シーンや象徴的なモチーフをデザインに取り入れ、お客様が思い出として買って帰りたくなるようなアイテムにすることを常に意識しています。 もし、アイデアが浮かばない時は、どのようにして乗り越えていますか? 難しいと感じるのは、ヒューマン系の人間関係を描く物語ですね。 象徴的なモチーフがなかなか見つからず、行き詰まるときがあります。 その時は、提供された台本を熟読しています。単なる読み物としてではなく、何が観客の皆様の記憶に残るのかという視点で読むようにしています。 また、制作チームに積極的に質問をしてデザインのヒントを引き出すようにしていますね。 商品に使われているイラストは、グッズデザイナーの方が描かれているのでしょうか? 外注するのではなく、イラストも含めてデザイナー自身が手掛けています。 例えば、音楽劇『エノケン』の似顔絵イラストも私が担当しました。 「こういうタッチがいい」という参考があれば、できるだけその雰囲気に近づけて描くようにしています。 描いたイラストは、その後、さまざまな関係者の承諾をいただく必要があります。 承諾の連絡を待つ間は、毎回緊張しながら待っています(笑)。 ファンの方々の反応はどのように受け取っていますか?また、その反応がデザインに影響を与えることはありますか? 販売した時の反応は、X(旧Twitter)などでエゴサーチしてチェックするようにしています。 その理由は、先程のお話しした “公演グッズ感”にも繋がってきます。 お客様が何を求めているのか、どんなポイントにときめいてくださったのか。そうした客観的な意見を意識しながら、デザイン案を考えるようにしています。 最近では、グッズが体験の一部として重要な役割を果たしているように感じます。そうした中で、グッズが作品やファンに与える影響についてどのように考えていらっしゃいますか? 私も現代において“体験”は大切だと考えています。 便利な時代になり、スマートフォンがあれば、様々なコンテンツが楽しめるようになりました。 しかし、情報だけを体に取り入れているような感覚に、どこか物足りなさを感じている人も多いのではないでしょうか。 例えば、動画配信サービスならボタンひとつで映画が見られるのに、なぜわざわざ映画館へ足を運ぶのか。 それは大音響の中で、同じ空間にいる人たちと感情を共有したいという思いや、映画館に足を運ぶ過程を楽しみたいという欲求があるからだと感じます。 演劇も同様です。映像ではなく、生のキャストの演じる姿を観たいという思いがある。 そうした“体験”への欲求に対して、舞台・ミュージカルなどの演劇、そして公演グッズは応えてくれるのではないかと思います。 さらに、グッズという手元に残る形は、あの時の"感動"を呼び覚ます装置でもあります。 だからこそ、公演グッズは作品やファンの皆様にとって欠かせない役割を担っているのだと考えています。 苦労したことや、やりがいを感じる瞬間はどのような時ですか? この仕事で難しさを感じるのは、チームで仕事を進める上での連携です。誰に何を、いつまでに伝えるべきか、といった事務的なやりとりに混乱してしまうことがあります。 仲介を通して確認をしなければならないこともあり、入稿期日との間で歯がゆさを感じることが少なくありません。 また、パソコンに向かって黙々と作業をしていると、デザインしたものがこの後どうなっていくのか、が意外と見えづらくて苦しいと感じる瞬間もあります。 デザイナーとしては、独創的なものを求められるというより公演での象徴的なモチーフをいか魅力的に落とし込むかが重要です。 そのため、舞台のモチーフや素材がないときにどこからアイデアを引っ張ってくればいいのかと試行錯誤することに苦労を感じます。 しかし、自分では納得のいかなかった商品や、モチーフや素材がなく試行錯誤した商品でもお客様から反響をいただくこともあって「やってみるものだな」と感じています。 公演初日を迎えて、自分がデザインしたものをお客様が手に取ってくださったり、すぐに身につけてくださったりする姿を見ると、本当に嬉しいです! 学生時代とは違い、自分のデザインが世に出ているという怖さや責任を感じる瞬間もありますが、それ以上にお客様の反応を直接目にするとやりがいに繋がります。 グッズを通じて、ファンや観客の方々にどんな想いや体験を届けたいですか? お越しくださった観客の皆様がそれぞれの日常に戻ったときに、作品を見た時の感動や記憶をふと思い出して、勇気や元気が湧いてくるグッズづくりを心掛けていきたいです。 最後に、グッズデザイナーを目指す方々へアドバイスをお願いいたします。 社会に出ると、自分の創りたいものと周りから求められるものとのギャップが生まれるというのは当然のことだと思います。 学生時代、先生から「創りたいものを創れるのは今のうちだけだよ。だから今のうちに好きなものを創って、やりきる体験をしておけ。」と言われたことがありました。 当時はあまりピンときていなかったのですが、今回の取材を受けて、ハッと思い出して。 「今になって先生の言葉が響いているんだな」と感じています(笑)。 先生からは他にも「誰かに求められるものでも、結果的に自分の創りたいものになってくるよ。」とも言われました。 その言葉は100%理解できているわけではありませんが、公演初日にお客様が購入する姿を目にすると分かってくるところもあります。 これから志す方々に伝えたいのは、自分の表現を突き詰めたいなら個人で活動するのも1つの道かもしれません。 一方で、就職してデザインの仕事をしていくようであれば、求められるものを理解し、それに応えるための努力を模索し続ける覚悟が必要だと思います。 学生のうちは創りたいものを自由にできる環境がありますから、悔いは残さないように今のうちにやりきってほしいです。 *** 石居様、ありがとうございました! デザイナーとしての責任やチームで働く難しさ、そして常にスピードを求められる厳しさ。 そうした壁を乗り越えた先に届くファンや観客の方々の反応が、何よりの励みになっているのだと強く感じました。 改めて、舞台・ミュージカル、そして公演グッズが私たちに与えてくれるのは、単なるお土産や観劇ではなく、日常を彩り、心に残る体験そのものだと気づかされました。 デザイナーの熱い想いが詰まった公演グッズと共に、ぜひ皆さんも舞台の世界に触れて、勇気や元気が沸いてくる特別な体験をしてみてください。 #デスノートミュージカル@dnmusical ご来場のお客様へのご案内✉ 『デスノート THE MUSICAL』(東京公演) ▮ 当日券販売(劇場・WEB) ▮ 関係者への手紙のお預かり ▮ 公演グッズ物販 などhttps://t.co/GH5mVdic7v /-/|東京建物 Brillia HALL pic.twitter.com/DwMjGQLZVM — ホリプロステージ|舞台制作&チケット販売 (@horipro_stage) November 17, 2025 2025年11月24日より幕を上げた『デスノート THE MUSICAL』では、石居様が手掛けたグッズも販売されています。 ぜひ劇場で注目してみてください!   ご協力:株式会社ホリプロ 公式X(旧Twitter) 公式Instagram

デザイン

【展示内覧会レポ】皮肉的で喜劇的な人生観を描いた映像監督 山口えり花のラブリー・ワールドがあなたを魅了する。-GRAPHGATE企画展 山口えり花 作品展 「狂喜的ラブリー」レポート

ピンク、ハート、チュール、フリル、パール、きらきら華やかな装飾に、ときめく世界観。 山口えり花さんの世界観は愛らしいモチーフの大渋滞。 可愛らしい雰囲気に誘われて、ついつい足を運びたくなってしまうようなビジュアルだが、 ※本展には一部刺激の強い表現・描写が含まれます。ご注意くださいますようお願いします。 の表記がついてまわる。 そう。 どの作品も、山口えり花さんの人生観が投影されたラブリーかつダークな表現が秘められているのだ。 本展は、2024年にキヤノンマーケティングジャパンが開催した第2回写真・映像作家発掘オーディション GRAPHGATE(グラフゲート)においてグランプリを受賞した映像監督の山口えり花さんによる作品展。 写真展初日を迎えられた山口えり花さんご本人に、作品にこめられた想いを伺った。 取材協力:キヤノンマーケティングジャパン株式会社 GRAPHGATE企画展 山口えり花 作品展「狂喜的ラブリー」展レポート—〜皮肉的で喜劇的な人生観を描いた、映像・写真作品を展示〜 “GRAPHGATE(グラフゲート)”とは2023年に始まった、作品作りに強い意思を持つ、新しい可能性や才能と出会うことを目的とした写真・映像作家のオーディションです。 GRAPHGATEにおいてグランプリを受賞した作家はキヤノンギャラリー Sにて、写真展を開催します。 本展は、2024年 第2回グランプリの副賞として開催されています。 エンターテイナーからクリエイターへ 幼少期からダンスを学び、政治学科の4年制大学を卒業後、 “舞台に立つエンターテイナー”ではなく、“企画演出するクリエイター”の方が より自分の表現したい事を叶えられる!とエンタメ関連の企業を中心に就活されたそう。 面接に受かった映像制作会社で、イチから映像技術を学び、 山口えり花さんのクリエイター人生はスタートしていきます。   ー映像監督になられるまでの事を教えてください。 高校生の頃は舞台に立ちたいと思ってて、歌やダンス、お芝居に力を入れていたのですが、 父親が厳格で、「美大に行くなんて!!」と言われてしまい、大学で、4年間政治を学んでいました。 学業の傍ら、ダンスや舞台を続けていましたが、[役者としてはそんな特別じゃないな]と思いはじめ、 [演出するのは他の人よりも得意なんじゃないか!]と、自分がより羽根を広げられるような気がして、作り手になろうと気持ちが切り替わっていきました。就職活動はそんなにちゃんと考えていなくて、ざっくりと、エンタメ系の仕事したいなという思いで、幅広く芸能事務所のマネジメントとかテレビ局を受けて、唯一受かった映像制作会社に入社しました。大学時代に入っていた学生運営団体で広報を担当していて、広報ムービーやフライヤーを作成していたことはありましたが、映像制作においては、入社してから1から技術を覚える事がとても多かったです。 最初は、制作部という部署にいて、そこから、映像監督になりました。 キュートな世界観で描かれる“押し付けられた多様性” ーGRAPHGATEでグランプリを受賞された「CANDY STORE」についてお伺いします。 <多様性>というお題に合わせて、自分なりに解釈して、“押し付けられた多様性”って本当に多様性なんだろうか?ありのままを受け入れるってことが多様性じゃないのだろうか?という疑問を映像化した作品です。 [caption id="attachment_27187" align="aligncenter" width="750"] 第2回GRAPHGATEグランプリ受賞作品「CANDY STORE」[/caption] 「CANDY STORE」フルバージョンはこちら 「CANDY STORE」を制作したのは2年前で、その頃には<多様性>という言葉自体、すでに浸透している頃で、大げさに<多様性>を意識しすぎて、逆に不自然なことが多いと感じるシチュエーションが多かったです。 <多様性>ってありのままを受け入れるってことでしかないはずなのに、逆に、意識しすぎて、ありのままを排除しているんじゃないか。それって逆に多様じゃないよね?と。この作品は、<多様性>を意識しすぎるあまりに同一になっていく様子を描いています。 元々私は世の中に疑問を抱くタイプでして、常々、物事に対して疑問なんでこうなんだと思いを馳せながら過ごしています。お題に沿って作品制作をする事は、クライアントワークで、ミュージックビデオの演出をする際も、曲が与えられて、その中で自分が共感できることを掬い上げて自分なりの解釈で演出をしていくのでプロセスとしては通ずるところがあります。 構想から納品までが2週間弱という短期集中で制作した作品です。予算を抑え、1人で作らないといけないのもあって、企画を決めてすぐに事務所の近くのカフェにロケハンして、1週間後には撮影して、編集しました。当時は、そんなに忙しくなかったからクライアントワークと両立ができていました。 映像の中に登場するキーアイテムのキャンディは私が1人でゼラチン固めて作っています。笑 低予算という事で、看板に張り付けた看板などの美術も全部私がデザインしています。会社に番組制作って部署があって、そこにあったピンボール状の球体の余りを分けてもらってビンに詰め込んでおきました。当時は、「本当になにがなんでも1人でやらなきゃ」といっぱいいっぱいで。他の展示作品ではクレジットをご覧いただくと分かるのですが、とても多くの方に協力してもらっていて、改めてこの当時を思い出すと、1人で作っていたけれど、本当にいろんな人の力ありきだったんだなと、本当に良かったなって思います。   クライアントワークとの両立をしながら展示準備へ ーグランプリが決定した時どんな気持ちでしたか? 自分がグランプリを受賞すると思っていなくてびっくりというのが正直な感想です。GRAPHGATEって他のノミネートの方々が写真のプロフェッショナルばかりで、それこそ3次選考会の時点で自分が場違いなんじゃないかって気持ちが拭えなかったです。「自分なんで残ってるんだろう。」って。なので、本当にびっくりしました。 ー周りの変化はありましたか? グランプリ受賞のタイミングでは、「何かとったらしい?」というか、みんな分かってないけど何か褒めてくれるぐらいな感じでしたね。でも、本展を開催する宣伝やインタビューが各メディアに掲載されているのを見てお声がけいただく機会はとても増えました。 ―作家とクライアントワークを両立する為に工夫されている事はありますか? 両立は全くできていないです!案件によりますが、最近は、広告案件は分業するようにして、できる事は任せようと心がけるようにはなってきました。たまに振付も演出と振付の親和性が高い時は同時に考えちゃったりしますが、他の振付師にお願いしたり、ミュージックビデオは編集しながら演出することもあるので、編集は基本的に自分でやりたいと思ってるのですが、演出コンテでカット割り決まっていたりするものは、編集はエディターに頼むとか、ちょっとずつそういう風に頼めるようになってきました。 ー展示されている作品はいつ制作されましたか? 制作しているものもクライアントワークが多いので、いざ展示するとなったら、いわゆる個人の作品というのが本当に全然なくて、半年ぐらいで制作しました。 ー“映像作品”と“写真作品”のバランスには悩まれましたか? 映像作品を増やすことは迷っていたんですけれど、ギャラリーの設計の都合上、1つの音が全体に流れるので、新作のメインの映像作品「Ladidadidance」の音響を全体に流し、他は写真作品にすることで空間のバランスを調節しました。後半の過去のクライアントワークのミュージックビデオの作品は、ヘッドホンをご用意していますのでそちらをお使いいただいてお楽しみください。無音の映像を流すという案も考えてましたが、私は無音なものより、音楽に合わせて経過していく映像のほうが割と自分の中で構想しやすいので今回の構成に落ち着きました。 揺れるハートが、ラブリーワールドの入口 会場内の作品を山口えり花さんご本人に解説していただきました。 [caption id="attachment_27138" align="aligncenter" width="750"] 展示の最初に飛び込んでくる本展メインビジュアルの作品[/caption] まず、これが今回のキービジュアルです。 今回「狂喜的ラブリー」というテーマで作っていて、私がここ最近、すごく人生が変わる出来事がたくさんあって、30歳までに達成しなきゃという焦り、ずっと仲が良かった人が急に疎遠になるなど激動の日々を過ごす中で、自分が愛したい、何かを叶えたいという感情があるからこそ、焦り、不安、ネガティブな感情が生じるんだと解釈して、その根源には“愛情がある”ということで、このハートの銃で頭を打ち抜かれて、ハートの血が流れてるんですけど、生きていることを一番象徴する血液を、ハートのモチーフも含めて根源には愛情があることを表現している作品です。 ー今、布にプリントするのが流行っていますが、最初の写真作品を布プリントにした経緯をお伺いできますか? 展示会場の最初にドンと飾りたいイメージで、材質として、真ん中にパネルを置くより、布の方が立体感が出ていいかなと思い、セレクトしました。初めての展示なので、材質などは、展示の空間演出の人のご提案をとても参考にさせていただきました。 「Couldn’t be happier」 この作品は、ギリシャ神話のキャラクターをモチーフに写真作品にまとめています。 1枚目は、神話「ミダス・タッチ」のミダス王がモチーフになっています。 あらすじとしては、「触れた物全てを金に変え、より豊かになる事」を望み、その願いが叶い、触れたものは全て黄金になりました。しかし、触れた食べ物も飲み物も金になり飲食はできず、有名な彼のバラの庭も全て黄金に変わってしまうと、彼は嘆き悲しみこの力が不吉で破壊の元であると気付きます。神話の結末としては、パクタロス川で水を浴びたミダス王は元に戻り救われましたが、私の思う独自の結末として、自ら手を傷つけて能力を消失する事で、その時の自分の精一杯の幸せをつかみ取ったというイメージの作品にしました。 2~4枚目は、ギリシャ神話に登場するメデューサがモチーフになっています。 自身の犯した過ちにより、女神アテーナーの怒りを買い、海神ポセイドンが愛してしまうほどの美貌を持っていたメデューサの自慢の美しい長髪は蛇となり、見る者を石化させてしまう恐ろしく醜い怪物に変えられてしまいました。本作では、自分で自分の目をくり抜くことで石化しないようにしたというイメージでビジュアルを制作しました。 生きていく中で、誰でも失敗はする。その中でも自分ができる精一杯の幸せを、誰もが無意識に少しずつ幸せの定義を書き換えている。今回の作品は、私の人生観が色濃く出ている作品がとても多いですね。 ーこちらの作品はレタッチで作成されたものですか? いえ、特殊メイクですね。メデューサの蛇は3Dプリンターで作ってもらいました。これも特殊メイクののぶさんていう方にお願いして作ってもらいました。特殊メイクとの境目をぼかしたり一部レタッチも入っています。 流れている血には、キラキラを入れて、ちょっとした希望を表現しています。 「Ladidadidance」 人生は皮肉屋で時は冷酷であるという現実の中、頭と心と言動をぶつけ合いながら踊り生きる様子を、レトロ・ロマンチックなダンス作品で描いた映像作品です。 この作品は、私が最近思っていることを全て詰め込んだ作品です。元々この曲自体はこのメロディーが私の中にあったので、それを元に今回歌詞を書き直しています。1シーン1シーン違う意味があり、象徴的なシーンを切り取って写真作品として展示しています。そちらのキャプションもぜひご覧ください。 最近、映像を見る事の出来る媒体がとても多いじゃないですか。スマホとかパソコンだったり。普段、クライアントワークで制作する映像は、何の媒体で見るかコントロールできないからこそ、展示ならではのこの空間でしか見れないような見せ方をしたくて、空間を生かして5つのスクリーンに取り囲まれているような空間ありきの映像作品に仕上げました。このエリアの美術には、プロのプロップさんに入っていただいています。テーブルの上に置いてある小道具は、撮影の際に実際に使用したものです。 受付周りだけは、私が小道具を準備して飾り付けています。 最近は通販がとても優秀でイメージ通りのものがカンタンに見つかるようになって便利になったと思います。 「死んだ私に花束を」 自身の喪失から感じた「死者と会えなくなるのは悲しいことだけど、死ぬこと自体は、悲しいことではない。」という死の捉え方を表現しています。 テーマとしては、私の理想のお葬式です。私が死んだ時、こんな葬儀したいなというイメージで作っています。 去年の夏に父親が急に亡くなりました。親とは普通に仲が良いのですが、悲しみのどん底に突き落とされたようにはならなくて、お葬式でも不思議と涙が出たりしなかったんです。自分の中で、親が亡くなるっていうのは、結構強い感情が伴わないといけないのではないかと消化できない悩みがずっと続きました。 ちょうどその年に、GRAPHGATEの審査があって、その期間“死”って何だろう。と考えた時があって、私の解釈としては、その人と会えない事は寂しいけれど、死ぬ事って悲しいことじゃない。お葬式も、死んだことを悲しみに行くのではなくて、“人生の打ち上げ”みたいなパーティーでいいんじゃないかなと思って。もし私が死んだら、みんなには礼服じゃなくて各々好きなカラフルな服を着てもらって、カラフルな場所でパーティーしたい。と思っています。空間ありきの作品にしていて、写真に関してはごみ捨て場みたいなところに座っていて、天使が死を祝いに舞い降りてきているカットです。祝うって言っても、日常の延長的に祝うようなイメージで、大げさな演技とかは一切せずに撮影しています。この作品は映像にするか迷って、空間の兼ね合いで、ここはこのような表現方法に落ち着きました。 ここから先は、過去に手掛けたミュージックビデオを厳選して展示しています。ぜひ、会場でご覧ください。 受賞作の「CANDY STORE」をご覧いただけるエリアがラストのエリアとなります。 “大事なことこそ、可愛くポップに。”ラブリーワールドは加速していく。 ーこれから挑戦してきたいことを教えてください 率直により大きなことをしたいです。そして、メッセージがあるものを届けていきたい。 “大事なことこそ、可愛くポップに。”(「CANDY STORE」ステートメントより) 映像や音楽がすごい好きなので、得意分野を活かして、人を救ったり、何かに気づくきっかけを与えたり、誰かにとって影響を与えられるようになりたいです。 ー学生に対してメッセージをお願いします。 とりあえずやる。 これってとても大事だと思っていて。私も元々、はじめは他の部署の仕事からスタートしていて、とりあえず面接受かったから監督やるようになって、仕事をこなしていく中で編集とか撮影とかあらゆる業務をやってみて、自分が何が得意か見えてくるし、もっと突き詰めていきたい!と思えるような業務が自分でもわかってくる。とりあえずやるっていうのがすごく大事だと思います。 人生何が起こるかわからないので!   山口さん、ありがとうございました! 『GRAPHGATE企画展 山口えり花 作品展 「狂喜的ラブリー」』は12/16まで 《展覧会情報》 『GRAPHGATE企画展 山口えり花 作品展 「狂喜的ラブリー」』 会期:2025年11月14日(金)~2025年12月16日(火) 開館時間:10時~17時30分 休 館 日:日曜日・祝日 会 場:キヤノン S タワー1階 キヤノンギャラリー S (住所:東京都港区港南2-16-6) アクセス:JR品川駅港南口より徒歩約8分、京浜急行品川駅より徒歩約10分 入 場 料:無料 HP:GRAPHGATE企画展 山口 えり花 作品展「狂喜的ラブリー」 取材・撮影/PicoN!編集部 市村・松浦   ↓PicoN!アプリインストールはこちら

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『空想果実』が教えてくれるクリエイティブの種<後編>ー新発見「イトピスの実」ー

ーまだ誰も知らない果実ー 世の中には、まだ知られていない“空想のような果実”が実在するという。 我々はそれらを総評して「空想果実」と呼んでいる。 (カンロ株式会社 空想果実HPより引用) <前編>では、『空想果実』が生まれるクリエイティブの原点について伺いました。(前編の記事はこちら。) <後編>記事の掲載日2025年11月18日に、『空想果実』の新作「イトピスの実」のグミがセブンイレブン限定で発売されます。なんと、発売日前に新商品についてお話を伺うことができました! 「キラスピカの実」「ウチャチャの実」に続く、新たな果実「イトピスの実」とは? [caption id="attachment_27069" align="aligncenter" width="750"] 新作「イトピスの実」。見た目からも楽しませてくれる『空想果実』。[/caption] 深海っぽさと隕石っぽさのある果実 ー空想果実ラボ公式Xでは、深海に調査へ向かう調査船「カドマイ」の様子が投稿されていました。新作の「イトピスの実」について教えてください。 公式Xで「どの地域を調査しましょうか?」とアンケートを実施した際に、<深海>が気になる方が多くいらっしゃいました。そこからアイデアを膨らませて、深海っぽさと隕石っぽさのある「イトピスの実」の発見に至りました。通常のグミを開発する時には、研究担当に味のイメージを伝えやすいのですが、『空想果実』は味の特徴を伝えることが一番難しいので「もうちょっと深海っぽさが欲しい」「もう少し隕石っぽいアクセントがあったても良さそう」と伝えていました。実在しない『空想果実』の味を求め、研究担当と「この味を入れたらイトピスの味に近づきそう」とフレーバーを選べたのは、今までのシリーズを通して生まれた知見があったからかなと思います。 [caption id="attachment_27068" align="aligncenter" width="500"] 新たな果実への期待感が高まる「イトピス」の生息地と調査へ向かう調査船「カドマイ」の様子。(画像提供:カンロ株式会社)[/caption]   一粒一粒のストーリーは分厚い ー「イトピス」のここに注目して欲しい!というポイントはありますか? 『空想果実』シリーズ自体がこだわりがたくさん詰まった商品になっているので、細部まで見落とさずに見ていただきたいです。中身のグミも、とても新しい見た目・食感・味わいになっているので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。パッケージにあるQRコードから、空想果実のHPにアクセスいただくと新作の「イトピスの実」を含む過去に発見された果実たちの詳細も見られるので、ぜひチェックしてみてくださいね。パッケージの表面に描かれている風景は「イトピスの実」の生息地を表現していたり、裏面には担当した研究員のラボ記録が記載されていたり、細かい仕掛けがたくさん詰め込まれています。 グミを食べながら、パッケージを見ながら、空想果実の世界を楽しんでもらえたら嬉しいです。 [caption id="attachment_27067" align="aligncenter" width="590"] 今回も、たくさんの小さな発見が楽しめるパッケージになっている。 (画像提供:カンロ株式会社)[/caption] みなさんに長く愛されていくシリーズになるために ー『空想果実』にトレンドを取り入れるなどの変化をつけることはありますか? グミは新しいものがどんどん出てくるカテゴリーなので、『空想果実』イメージは踏襲しつつ、飽きられないようにしつつ常に新しい気持ちで楽しんでいただけるように意識してデザインを作っています。みなさんに長く愛されていくシリーズになるためにはどういう変化をつけていく方が良いか、『空想果実』のシリーズとして大事にしなくてはいけないみたいなところは守るように意識しています。今回は食感も意識していて、『空想果実』というコンセプト以外にもグミとしても気に入ってもらえたら良いなという思いで作りました。 [caption id="attachment_27070" align="aligncenter" width="750"] 中身もこだわる『空想果実』。実際に食べてみることで、さらに世界観が広がる楽しみがある。(画像提供:カンロ株式会社)[/caption] 非日常の体験をアイデアに ー『空想果実』のアイデアはどんなときに生まれますか? 旅行に行った時に星を見たり海を見たりすることが結構好きなので、星が『空想果実』だったら面白いだろうなとか、日常の中にある非日常が『空想果実』のアイデアに役立っています。商品作りは、空想報告書をテーブルの上に乗り切らないぐらいにいっぱいに並べて話すことから始まるのですが、アイデアは調査員の個性が出ると感じていて、みんなそれぞれ自分の好きな範囲やジャンルから見つけてくる感じが多いですね。「イトピスの実」もそうだったのですが、みんなが見つけた調査報告書を元に色々な要素を掛け合わせ、ブレンドして形にしています。 [caption id="attachment_27071" align="aligncenter" width="750"] 「イトピスの実」の見た目から想像できない硬さが伝わる。(画像提供:カンロ株式会社)[/caption] 大人が真剣に空想している ー『空想果実』のファンについてメッセージをお願いします! この商品はある意味、一見すると「よく分からないことをやっている」ように見えるかもしれませんが、実際には大人たちが楽しく真剣に空想し、みんなで知恵を絞って作り上げている商品なんです。『空想果実』に関わるメンバーは、この『空想果実』が実在しているように錯覚するほど全て一から考えて作っているので、大人たちが真剣に空想しているというところが素敵だと感じています。今まで販売した商品もそうですが、これから見つかるまだ知らない果実たちも、チームみんなで空想したり、夢を持つところから実現化していくので、みなさまにも楽しんでいただきながら新たな果実をお届けし続けていきたいです。 [caption id="attachment_26971" align="aligncenter" width="750"] この次に並ぶのは一体どんな『空想果実』だろう…。[/caption] 取材中、常に笑顔が絶えず『空想果実』に関わる人たちが本当にワクワクしながら楽しんで作っている様子が伝わりました。それが、このシリーズを通してたくさんの人に伝わり、この世界観を共に楽しむファンを増やしているのでしょう。 ぜひとも、新作の「イトピスの実」をパッケージから味、食感まで堪能してくださいね!Xで反応すると、もしかしたらラボの調査員があなたの『空想果実』を発見して採取してくれるかもしれませんよ。 取材協力:カンロ株式会社 カンロ株式会社公式HP Kanro POCKeT× 空想果実HP 空想果実ラボ公式X PicoN!編集部 文章:武田 撮影:内山 ↓PicoN!アプリインストールはこちら

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