【#彼女が僕の写真に落書きする】写真に落書きする2人組アーティスト・saraさんにインタビュー

「#彼女が僕の写真に落書きする」

写真に落書きする2人組アーティストのsaraさんは、
彼氏であるAraiさんが撮った写真に、彼女のsakoさんが落書きして一つの作品をつくっています。

ある日SNSでふと見かけた幻想的な作品に心を奪われた筆者が、
お二人の作品づくりのこだわりや今後の目標など、さまざまなお話を伺いました。

sara
写真に落書きする2人組アーティスト。彼氏であるAraiが撮った写真に、彼女のsakoが落書きしている。
2021年10月にSNSで落書き作品「if」を発表し、大きな反響を得る。
国内外の若者から多くの支持を得ており、2023年10月時点の総フォロワーは約55万人を超える。

いつから写真・イラストを始めましたか?

Arai:大学2年生の時にCanonのEOS Kiss X7を買い、旅行に出かけたときには写真を撮っていました。
大学院卒業前に本格的に写真始めようとEOS Rを買い、毎日撮るようになりました。

sako:幼い頃から絵を描くのが好きでした。本格的にイラストを始めようと思ったのは、Araiさんと出会ってからです。

作品タイトル:春満開行き

 

2人で作品づくりをするようになったきっかけはなんですか?

sako:Araiさんが撮った写真を見たとき、「ここに絵を描いてみたい!」と思い、落書きをしました。
それを見たAraiさんが気に入ってくれて、SNSに載せたらすごい反響をいただきました。
そのときの作品が『線香花火』です。2人で作品を作ったら楽しいのかなと思いました。

Arai:「自分の人生は何のためにあるんだろう」とふと考えたとき、会社にしか自分という存在がないのは嫌だと思いました。
自分にとってすごく大切な彼女と「2人でアーティストとして活動して世界に何か残したい」、
「2人で活動していく時間を大切にしたい」と思い、線香花火の反響があった1年後に活動を始めました。

作品タイトル:線香花火

 

作品制作にはどれくらいの時間がかかりますか?

Arai:作品によるので、すぐにできるときもあればその季節来るまで待つこともあります。
僕が好きに撮った写真にsakoが自由に描く場合は、発想があれば描くのは30分もかからなかったりします。

しっかり練り込んで作品を作り上げる場合は、かなり時間がかかります。
撮る場所や天候、光の入り方、季節など色々な条件があるので、なかなか撮れないときもあります。

例えば『エスカレーター』という作品は後者で、しっかり練って撮りに行きました。

作品タイトル:エスカレーター

 

紫陽花ドレス』はその場でできた作品です。
紫陽花を撮りに行って、どんな落書きできるかなって2人で考えていたら
「紫陽花をドレスにする」という案が思い浮かんだので、その場で構図を考えました。

作品タイトル:紫陽花ドレス

撮影場所はどうやって決めているのですか?

基本的にはinstagramを見て行きたいところに行っていますが、
写真を撮りに行くまでの過程で出会える、“偶然撮れた写真”にも期待しています。

おやすみ』や『ボクだけの特等席』は、神奈川県の城ヶ島公園に撮り行こうとした途中でたまたま撮れました。
たまたますごく夕焼けがきれいで、なんとなく街灯もいい感じで、周りに建物がなくて空が広かった。
街灯だけ切り抜いたら面白そうだなって思い、たまたま撮った写真です。

作品タイトル:おやすみ

 

作品タイトル:ボクだけの特等席

撮影するときに心がけていることはありますか?

Arai:基本的には自由に撮っていますが、白線で描くので背景の色に気をつけたり、
落書きができる余白を残したり、被写体以外の要素がなるべく入らないよう気を付けたりしています。
広角で撮ると見せたいものがわからなくなる場合も多いので、少しだけ望遠で撮る意識をしたりもしています。

sako:イラストは写真いっぱいに描くのではなく“添えるだけ”を意識して描いています。
ちょこんとある、日常に溶け込んでいる、気づいたらいるみたいな。

お気に入りの作品が知りたいです。

線香花火』と『月が綺麗ですね』です。

線香花火』は、活動のきっかけになった作品。
2人でアーティスト活動をやろうと思って作った作品ではなく、たまたま生まれて、たまたまバズりました。

ただ、すごく思い入れはあるのですが、その後『線香花火』を超えられた作品がなかなかなくて…。
実力以上のものが偶然できてしまったっていうような、正直そういった感じではありました。

作品タイトル:「月が綺麗ですね」

 

月が綺麗ですね』は、「月を指輪に見立てた作品を作ろう」と構想してからずっと温め続けました。
どうやったら多くの人に見てもらえる素敵な作品が出来るんだろうって、1年くらい温め続けた作品なんです。

月が綺麗に見えるような指輪のはめ方ってなんだろう、
どうやったら綺麗に見えてかつ自然なんだろうっていうのを何回も考えて描き直しました。
その上で「月が綺麗ですね」というぴったりなタイトルをつけました。

すごく自信があった作品で、SNSでも皆さんに受け入れてもらえました。
言い方悪いですけど、自分たちの思惑通りというか(笑)。

やっと『線香花火』と同じぐらいのものを自分たちの実力で出せたと思える作品になります
ある意味成長の証とも言えるような作品です。

これから撮りたい作品を教えてください。

Arai:テーブルフォトを撮ってそれに落書きしたいと考えています。
風景だと太陽や天候に任せてしまう部分がありますが、テーブルフォトは室内で光を作りあげられます。
自分でライティングして撮るというスキルを高めたいですし、いつでも写真を撮れるような環境を作りたいです。

作品を通してどんなことを伝えたいですか?

sako:作品のテーマには、「もし世界がこんな風だったら」という想像が表現されています。
その延長で、「何気ない風景の魅力を伝えたい」という想いもあります。

私は田舎出身なのですが、「田舎はなにもない」「私の地元は魅力がない」って思っている方って多いと思うんです。
私たちが何気ない一瞬を切り取って作品にすることで
「今日の空きれいだったな」とか「近くの公園の桜かわいいな」とか
「自分の地元ってこんな素敵な場所があったんだ」って思うきっかけになれば嬉しいと思っています。

作品タイトル:とまれみよ

SNSなどで発信していくことで得られたやりがいはありますか?

Arai:すぐに周りからの反応、フィードバックがもらえることが1番大きいです。
そこで一喜一憂しすぎると良くないですが、上手くできた作品が良い反応をもらえたらすごく自信になります。
反省点や次の作品に活かせることを検証したりもしています。

また、写真やイラストレーター仲間との繋がりも増えました。
私たちは一般企業で働いているので、写真やイラストを趣味や仕事にしている方々と繋がる機会が得られるのも
SNSの良いところだと思います。

作品タイトル:いるかと月

これからの目標を教えてください。

「人生においてなにを大事にしたいのか」を考えた結果のアーティスト活動なので、
やっぱりまずは「2人で楽しく過ごす」ということがベースにあります。
その上で多くの方々の記憶や心にいつまでも残り続けるような
作品をつくっていきたいです。

作品タイトル:口実

 


 

saraさん、ありがとうございました!
とても温かくて素敵な雰囲気のお二人。一ファンとして、裏話を含めた色々なお話が聞けて本当に嬉しかったです。

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また、SNSには素敵な作品がたくさん載せられています。こちらもぜひご覧ください☟

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PicoN!編集部 そん


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