アートは才能か？ブルーピリオド展行ってみた
アートという答えのない世界に挑戦する大人気漫画「ブルーピリオド」の展覧会が、9月27日まで東京・天王洲にある寺田倉庫G1ビルで開催中だ。
「ブルーピリオド」とは、そつなく人生をこなしていた主人公、矢口八虎（やぐちやとら）が、ある1枚の絵との出会いをきっかけに美術の世界へ挑戦する物語である。
表現に対する葛藤や苦悩、知識や技術を培うための努力など、美術の魅力がふんだんに詰まった作品だ。
展覧会では八虎が美術の魅力に気づき、東京藝術大学受験までのストーリーに没入できる空間が演出されている。
八虎が様々な作品に出会い、刺激を受け、美術の世界に没頭していったように、会場内には作中に登場した作品が多数展示されている。
少し進むと、作品の解説がある。時代背景を含めた解説は、より深く作品を知るきっかけになる。
「キャラ大石膏室」があるのも、本展の面白いところだ。
作中に登場するキャラクターたちをモチーフとした石膏像が展示されている。
ここではデッサンの体験をすることができ、美大入試の課題を体験することができる。
※デッサン体験は平日のみ
現役アーティストによる展示をみることができるのも、本展の特徴の1つである。
作中に使われている作品の展示ブース「ブルーピリオドウォール」では、美術の世界に身を投じた人々の努力の痕跡の一部を感じることができ、現役で活躍している作家たちによる美術の世界を歩み始めた若かりし頃の作品が見れる「あの人のブルーピリオド」ブースでは、不安を抱きながらも歩み続けた人々の原点を垣間見ることができる。
また、現役アーティスト20名による原作内での課題に取り組んだ展示「ブルーアートコラボレーション」も非常に興味深かった。
多彩な方法から繰り出される作品たちの表現は、ぜひ会場で感じて欲しい。
漫画の世界へ没入できるだけでなく、美術の世界にも連れていってくれる本展。
ぜひ、自らの目で見て、感じて、考え、美術の扉を開いてみてはいかがだろうか。
■開催概要
展示会名：「ブルーピリオド展～アートって、才能か？～」
会期 ：2022年6月18日(土)～9月27日(火)
（前期：6月18日（土）～8月5日（金） 後期：8月6日（土）～9月27日（火））
時間 ：10:00～20:00 ※最終入場は閉館時間の30分前まで
会場 ：東京 天王洲 寺田倉庫G1ビル(東京都品川区東品川２丁目６−４)
主催 ：ブルーピリオド展製作委員会
(講談社、電通、TBS、凸版印刷、チケットぴあ、サニーサイドアップ、BS-TBS、電通LIVE)[WY1]
協賛 ：TikTok、寺田倉庫株式会社
後援 ：品川区
協力 ：ArtSticker、新宿美術学院、SCRAP
オフィシャルホームページ：https://blueperiod-ten.jp/
文・写真 : PicoN!編集部 山﨑
©山口つばさ／講談社／ブルーピリオド展製作委員会
