【クリエイターの就活】これからデザイン業界で働く上での「素直さ」とは

上司が求める「素直さ」を具体的に教えてください
素直さ=上司に従う事ですか?

 

このような疑問に答えます。

 

本記事の内容

・これからデザイン業界で働く上での「素直さ」を3つの要素に分解

・素直さを身につけるための具体的なアクションプラン

 

 

この記事を書く私は、専門学校日本デザイナー学院、日本写真芸術専門学校のキャリアセンターで毎日平均2〜3人の個別相談を行うスタッフです。

企業のリクルートページでよく見かける求める人物像に「素直さ」があると思います。私も最初から「素直さ」を十分理解できたかというと、まったく出来ていませんでした。

しかし、企業訪問して採用担当者様とたくさん話しているうちに、いくつかの「共通点」が見えてきました

そこで今回は、これからデザイン業界で働く上での「素直さ」を3つの要素に分けてお伝えします。

 

1. 柔軟な思考力と学習意欲

 

デザインの世界は常に変化しており、新しいツールや技術、トレンドが次々と生まれます。この変化に対応するためには、自分のやり方や考え方に固執せず、新しい知識やスキルを積極的に吸収する姿勢が不可欠です。

たとえば、学生時代に使い慣れたソフトだけでなく、新しいツール(Figma, Adobe XDなど)の習得に意欲的に取り組んだり、流行のデザインやユーザーのニーズを常に学び、自分の作品に反映させることも必要です。

ある採用担当者から、就職先の先輩からのフィードバックを、「学校で習ったやり方と違う」などと反論されて困ったことがあると聞いたことがあります。

そんな時は、感情的ならずに冷静に受け止めることで、自分のデザインをより良くするためのヒントだと捉えることができるでしょう。

 

2. コミュニケーション能力

デザインは一人で完結するものではなく、チームやクライアントと協力して進めるものです。「素直さ」は、円滑なコミュニケーションを築く上でも大きな役割を果たします。

たとえば、作業の進捗や問題点を隠さず、正直に伝えることで、チーム全体の信頼関係を築くことや、わからないことをそのままにせず、積極的に質問することで、誤解を防ぎ、より正確なアウトプットにつなげることができます。

また、これは広告代理店で働いた時の私の経験ですが、異なる職種のメンバー(カメラマンやライター、エンジニア)の視点や専門性を尊重し、耳を傾けることで、多角的な視点を取り入れたデザインが可能になります。

 

3. 失敗を恐れないチャレンジ精神

 

デザインの仕事には、試行錯誤がつきものです。完璧を目指すあまり、行動できないことは成長の妨げになります。

たとえば、完璧なデザインを一発で作り出そうとするのではなく、まずは簡単なプロトタイプ(試作品)を作ってテストし、改善を重ねることや、自分のアイデアがうまくいかなかったときも、「なぜ失敗したのか」を客観的に分析することで、次に繋げることができます。

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補足:失敗ではなく発見!?

また、重要だけれども見落としがちな補足情報として「いまやっていることは失敗なのか?」という視点があります

本校の特別授業でたびたび登壇されているサントリー飲料の『BOSS』『なっちゃん』『伊右衛門』をはじめ、数々のヒット商品のパッケージデザインを手がけたカトウヨシオ先生が実際にが手がけた作品のエピソードをご紹介します。

本校の特別授業でたびたび登壇されているサントリー飲料の『BOSS』『なっちゃん』『伊右衛門』をはじめ、数々のヒット商品のパッケージデザインを手がけたカトウヨシオ先生が、「Pentawards(ペントアワード)」のという賞を取られた時の話ですが、驚いたことに、作品のアイデアを思いついたのは、仕事で、飲料ボトルの製造工場を訪れた時だったそうです。試作機の周りを見ると、不思議な形状をしたペットボトルがたくさん転がっていたと言います(↑の写真を参照ください)。

工場で働いている方に尋ねたところ、製造の過程で意図しない形で出てくることが時々あるのだとか。

そこで先生は「これは失敗ではなくて、見方を変えれば面白いアイデアになるかもしれない」と考えました。

そして、ペットボトルの形を活かしながら、織部焼のようなシュリンクでお茶を表現したデザインが生まれました。

このことから、不思議な形状のペットボトルを見て、『これは失敗だ』と思うか、それとも『こんなものができるなんて面白い』と感じるか。違った光の当て方をしてみると、新しい価値の発見があるかもしれません。

 

素直さを身につけるための具体的なアクションプラン

 

 

キャリアセンターで模擬面接や個別カウンセリングでフィードバックをもらった際、「なぜでしょうか?」と理由を尋ね、改善策を具体的に質問する練習をしましょう。

例えば、「もう少し論理的に話せると良いですね」とフィードバックを受けたとします。

NGな受け答え

「はい、気をつけます。」(具体的ではないため、改善が見込みにくい)

OKな受け答え

「ありがとうございます。論理的に話すためには、どのような点を意識すれば良いでしょうか?例えば、結論から話すことを徹底する、といったことでしょうか?」

このように具体的な改善策を自ら問いかけることで、指摘を真摯に受け止め、成長しようとする姿勢をアピールできます。

 

まとめ

アクションプランを実践することで、単に表面的な「素直さ」をアピールするだけでなく、内面から本当に成長していくことができます。

就職活動における「素直さ」は、企業が新入社員に期待する成長可能性そのものです。焦らず、一つひとつの行動を意識して取り組んでみてください。

 

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