九州ADCアワード2025学生グランプリ受賞者インタビュー

九州最大級のクリエイティブ・アワード「九州ADCアワード2025」が福岡アジア美術館で開催され、学生部門のグランプリは、専門学校日本デザイナー学院九州校の学生さんによる「作作」が選ばれました。

今回は、「作作」を制作された若きグラフィックデザイナーたちに、作品にこめられた想いを伺った。

九州のクリエイティブが集結!「九州ADCアワード」

九州アートディレクターズクラブが主催する、九州・沖縄在住のクリエイターによる広告やデザインの仕事を顕彰する「九州ADCアワード」

今回で8回目を迎えるこのアワードでは、特別審査員として正親篤氏、ハン・ヒソク氏、宮田裕美詠氏、加藤琢磨氏が務めました。

学園祭のメインビジュアルから生まれた受賞作品

受賞した作品について教えてください。

松田:今回受賞した作品の元となったのは、現在、在籍している専門学校の今年の学園祭のメインビジュアルです。メインビジュアルが完成するまでの過程をZINEにまとめました。

 

 

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テーマとコンセプトを教えてください。

松田:ZINEのタイトルとして「作作」と名付けました。

決めた理由は、

  • 2音のリズムを付けたい
  • さくさくページを読み進めてほしい。
  • 2人で作ったので×2(作る×作る)

これがしっくりきたねって事でタイトルとコンセプトが決まりました。

今回どうして2人で制作される事になったのでしょうか。

田中:クラスメイトで、お互い好きなデザインが似ているし、尊敬し合えるから、今回の学園祭のメインビジュアルもADCアワードの作品も一緒にやってみようという事になりました。役割分担は松田君が大まかな構成を考えてくれて、ページのビジュアルは私が作ってページごとに分担しました。お互いにアドバイスを言い合いながら作っていきました。

制作の中で一番こだわったポイントを教えてください。

松田:こだわったポイントは、全ページ見開きで必ず黄色を入れるようにしました。統一感を出したかった2人で作ったことをデザインに落とし込みたかったのでそこは気にかけながら作りました。

九州ADC2025学生部門グランプリ受賞〜支えてくれた先生たち〜

受賞の知らせを聞いたときの率直な気持ちは?

松田:実は、福岡アジア美術館で開催された公開審査会にスタッフとして参加していたんです。700作品を超える応募作品が会場中に並べられていて、審査員が気になる作品にシールを貼っていく方法で、一番多く票を集めた作品がグランプリに選ばれました。

正直、投票の時は、緊張と不安で会場を見ていられなくて。投票が進んできた時に、講師の杉村先生が「2人の作品に票が集まってきたから、ここからは見ておいた方がいいよ!」と言ってくださって、そこからは安心して見守る事ができました。グランプリが決まった瞬間、嬉しいよりも驚きが勝っちゃいましたね!

田中:「やったー!」よりも「まじ~?!」って2人で驚きました(笑) とてもうれしかったです!

何故この作品で応募しようと思ったのか教えてください。

松田:杉村先生が学園祭で展示した受賞作品を見てくださり、「九州ADCアワードに出したらいいじゃん!」の一声で応募する事を決めました。紙にこだわりたかったので、どのような紙を選んだら良いかの相談にものっていただきましたね。講師の岡崎先生にも、本を作る上でのテーマ選びや、ZINEとは何などの教えていただきました。

杉村先生はお2人から見てどんな先生ですか?

松田:杉村先生はめちゃくちゃ熱い先生だと思います!僕たち学生から見ても本当にデザインを愛してるのが伝わるぐらい。最初は課題をやらなかったらめちゃくちゃ怒る先生だと思ってたんですけど、課題で息詰まった時やアドバイスが欲しいときは率先して聞くようにしていたら、とても親身に相談にのってくれる仲になりました。先生から「どんなデザインが好きなの?どんな考えで作ってるの?」と気にかけてくださいます。一番お世話になっている先生です。

「デザインが好き!」その思いがオモシロイデザインを生み出していく

絵を描くのが苦手な人でもデザインの授業についていけますか?

田中:松田君は元々絵がとても上手なんですが、私は得意って言えるほど絵が描けなくて。でも、絵が描けるかよりも「自分が作ったデザインで誰かの事を喜ばせたい!役に立ちたい!という思いが大切だと思います。好きな事を学んでほしいから絵を描く事が苦手だからとデザインの道に進むのを諦めないでほしいです。

デザインがオモシロイと思ったきっかけ、デザインを仕事にしたいと思った出来事、NDS九州との出会い

松田:高校は鹿児島の商業科でした。親がNDSのホームページを見て、「ここいいんじゃない?」と言ってくれて調べ出したのがきっかけです。父がグラフィックデザイナーなので、その影響もあって、僕もデザイナーを志すようになりました。デザインを学ぶとなると、地元の鹿児島よりも福岡の方が、街を歩いているだけでたくさんの広告を目にする機会が増えるから、福岡で学んでみたいと思っていました。

僕も父も学校案内パンフレットがすごくよかったと思えた事、学校の雰囲気が良かったのが決め手でした。

将来はお父さんの会社を継ぐ予定なんですか?

松田:今のところ継ぐ予定はありません。お互い違う環境でデザイナーとして切磋琢磨できる関係でいたいです。

田中さんはどうして日本デザイナー学院を選んだのですか?

田中:もともと医療関係の学校に進む予定でした。高校3年生の進路を決めるタイミングで、「私のやりたいことってなんだろう」と自分を見つめ直した時に、幼少期から絵を描くことや、もの作りが好きだということに気づいて、デザイン系への進学を考えるようになりました。両親も賛成してくれて、デザインの学べる学校選びをする事になりました。NDSのホームページやパンフレットが一番良いと思い、NDSに入学を決めました。グラフィックデザインに興味がある高校生は、学校のパンフレットや、ホームページのデザインで学校を選んでいる人は多いと思います!

デザインに興味ある方々にメッセージをお願いします。

田中:デザインを学びたいけれど、才能が無いとか、センスが無いって思って諦めちゃっている子絶対いると思うんです。私も入学前はそう思っていました。本当にデザイナーになれるのかな?って。

NDSでデザインってどういうものか知っていくうちに、アイデアを形にするのが楽しいって思える位、自信がつきました!現役でクリエイティブ業界で活躍されている先生にたくさんお会いする事で刺激をもらっています。とにかくがむしゃらに取り組めば、なるようになるって思っています!絵の上手い下手は気にせずに「デザインが好き」っていう気持ちが大事だと思います!

松田:デザイナーになるためには、「かっこいいポスターを作らないといけない。上手な絵を描けないといけない。」そう思ってる人は、この世にたくさんいると思います。受験する方の保護者の方も、「デザインってなに?どんな仕事だろう?」となかなか想像つかないですよね。

例えば、日常的な例を挙げると、お母さんが朝、お弁当を作る時を想像してほしいんですけれど、〝お弁当を作る事〟がデザインだと思っていて、「ミニトマトをのせて彩りを良くしたい。」「ブロッコリーを入れて野菜が多く入っている感じを出したい。」とか、「息子のお弁当にこれ入れたら、残さず、美味しく食べてくれるかな。」という「配慮」や、「優しさ」が、デザインだと思っていて、人に対しての思いやりだと思っています。

今回の受賞作品も、「手にとってくれた人が興味を持って見てくれるにはどう工夫すればいいのだろう。」という思いを大事に制作してきました。

課題解決=相手のことを思いやる

デザイナーっていう仕事をやりたい気持ちと思いやりを持って、専門学校で基礎と知識を学んでいけば夢に近づけると僕は思います。

 

松田さん、田中さん、貴重なお話をありがとうございました。

素晴らしいクリエイターとして羽ばたいてくれる事を楽しみにしております!

 

取材・撮影/専門学校日本デザイナー学院九州校

編集/PicoN!編集部 市村

 

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