クリエイティブ圏外漢のクリエイティビティを感じる何か…〈vol.24〉―『ボーはおそれている』

おはようございます。こんにちは。こんばんわ。
師走から慌ただしさを引きづって気が付けば
2月になってしまっていますが皆様いかがお過ごしでしょうか?

前回の記事が23年の年間ベストの後編だったため
2024年の音楽トピックスを書こうと思い、
THE CHEMICAL BROTHERS”For that beautiful feeling tour”
について書こうと思ったのですが、
あのパフォーマンスを映像を挙げずに
説明するのは困難(肖像権の問題があるからね)なので断念。

とりあえずTHE CHEMICAL BROTHERSが来日したら
きっと大きな箱でやるし、音楽も映像も最高なんで行きましょう!

そして今回もご紹介するのは音楽でなく
参加したTBSラジオ「アフター6ジャンクション」との
コラボ企画「公開直前!アフタートーク付き緊急試写会」
に参加して記事公開タイミング間近の2/16に公開する

アリ・アスター監督の『ボーは恐れている』です。

アリ・アスター監督について

まずアリ・アスター監督は
1986年生まれのユダヤ系アメリカ人の映画監督/脚本家です。
少年期より自宅近くのビデオ屋で
かたっぱしからホラー映画を観たアリ・アスターは
2018年に『へレディタリ―/継承』にて長編映画デビュー。
サンダンス映画祭では批評家から
「21世紀最高のホラー映画」と激賞される。

 

2019年には2作目の長編ホラー『ミッドサマー』を公開。
こちらも批評家から賞賛をされるとともに
美しい映像表現と主人公の女性の開放が共感を得て
日本でもかなり知名度を獲得した。

 

そんな2作品でホラーの盟主となったアリ・アスターが
満を持して公開するのが『ボーはおそれている』である。

『ボーはおそれている』について

とある男の不運の連続と母親の開始の謎を追う4部構成の帰省物語を
ホアキン・フェニックス主演×アリ・アスター監督で描いております。

公開して間もないことも鑑みて詳細は避けますが

ストーリー(円環構造なとことか!)や
全体を示唆するセリフ(不運でなく罪の意識とか!)
カメラワーク(天地逆転によるスイッチングとか!)
舞台装置、小道具(天井裏とか!)…
完璧に設計されたコントロールフリークな全体構造。

不穏&嫌だ味しかない登場人物たちとグロい暴力。
ドローン的低音に代表される緊迫感あるサウンドデザイン。
母親や家族による支配というテーマ。

アリ・アスターの作家性は滲み出ているのだが、
最初から最後まで「何の何なん???」な
苦笑の連続と気まずさに圧倒されます!

めまい感覚だが、
このわけわからなさでぶっ叩かれる感じが
映画的な陶酔感があって最高です!!

端々メタファーやフロイト的な読み取りはできるけど、
まずは圧倒され、ヤラレて、苦い爆笑しちゃえば良いと思います!!

アフタートークでの宇多丸さんが話してた
ユダヤの母権的な家族の話
アリ・アスターがウェス・アンダーソンとの類似性は否定する話
大島依提亜さんのカイジを参考にした
日本版ポスター、フォントとその色調の話も面白かったです!

*当日のフォトセッションの模様

どこまで出るかわかりませんが
アフター6ジャンクションでもアリ・アスター監督の
インタビューが流れる模様です。

是非「何の何なん???」感覚にやられて
そのあと監督のインタビューとか聞いちゃえば良いかと思います。
オススメです。

文・写真 北米のエボ・テイラー

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