サッカーW杯開催中!参加国の国旗を見てみよう!
4年に1度開催されるサッカーの祭典・ワールドカップがカタールで開催されています。
惜しくも日本代表はベスト16で敗退となったものの、各国の代表が約1ヶ月に渡って熱い戦いを繰り広げています。
さて、そんなW杯でよく見かけるのが、「各国の国旗」です。
複雑なデザインのものもあれば、シンプルに構成されたものもあり、デザインとしても非常に興味深いものとなっています。
今回は、
2022W杯本大会決勝トーナメントに進んだ各国の国旗のデザインと共に、その国旗に込められた意味や、豆知識をまとめてみました!
オランダ
1568年から始まった80年戦争で先頭に立ったオラニエ公の紋章の色で使われていたのが、オレンジ・白・青色でした。
その中のオレンジ色が次第に赤色に変化していったことで、現在の国旗の色となっています。オランダを指す呼び方は「Holland」や「The Netherlands」などがありましたが、2020年から「The Netherlands」が正式国名として統一されました。
アメリカ合衆国
50個ある星は現在の州数を、13本ある赤白の条は、独立時の州数を表しています。
ご存知の方も多いとは思いますが、星と条で構成されている国旗のため「星条旗」とも呼ばれます。アメリカ本土は非常に広大なため、タイムゾーンはなんと6つもあります。
アルゼンチン
中央に描かれた太陽のイラストが特徴的な国旗です。
この太陽のイラストは「五月の太陽」と呼ばれ、スペインへの反抗を記念したシンボルとして、アルゼンチンの国民からも親しまれています。メッシをはじめ、マラドーナ、アグエロなど著名なサッカー選手が多く育っている国です。
オーストラリア
国旗を見るだけで、国の成り立ちが見えるデザインとなっています。
左上にはイギリスとの結びつきを表すユニオンジャックが。右にある4つの七芒星、そして7つの頂点を持つ星形と1つの五芒星は南十字星を表現しており、オーストラリアが南半球にあることを表しています。左下の七芒星はオーストラリアの6つの州と特別地域を表現していますが、1908年までは六芒星でした。
日本
我らが日本の国旗です。一般的に「日の丸」と呼ばれますが、法律上は「日章旗」との呼び方となります。
真ん中の赤丸は太陽を表しています。1999年の法律の公布によって、旗の縦横比は2:3、赤丸は旗の中心に配置して、大きさは縦の長さの5分の3を直径にして描くといった内容の規定がされています。日の丸を扱う際はご注意くださいね。
クロアチア
クロアチア王国時代の紋章を描いたものとなっています。
紅白のチェック柄の上に描かれているのは、左から順番に、古代クロアチア、ドゥプロブニク、ダルマチア、イストリア、スラボニアの紋章です。実はクロアチアはマグロの養殖業が盛んな国です。皆さんがスーパーなどで見かけるマグロもかなりの割合でクロアチア産のものがあるんですよ。
ブラジル
サッカー王国よ呼ばれるブラジル。筆者も優勝候補の大本命としていますがどうなるでしょうか。ブラジル国旗は、27個の星で26の州と1連邦直轄区を表現しています。
また、この国旗は色と図形で表現している情報が多く、緑は森林資源、黄は鉱物資源、青丸は天球を表現しています。
大韓民国
中央に配置されているのは太極と呼ばれ、宇宙を表現しています。
このために「太極旗」とも呼ばれます。また四隅にあるのは易の卦と言い、天地火水など、全てが対比によって和合していることが示されています。
フランス
フランスの国名は、5世紀に国を征服したフランク族に由来しています。
フランスの象徴である3色旗は、トリコロールと呼ばれ、フランス革命のもと、国王の色である白、パリ市の色である赤と青が結びついて生まれたものとなります。フランスは、国旗や国家などに強く歴史的な背景が表現された国となっています。きになった方は、ぜひ国家の意味も調べてみてくださいね。
ポーランド
日本国旗と色使いが似ている国旗ですが、表現している意味合いは大きく違っています。
ポーランド国旗の白は、実直さや善を表現しており、赤は勇敢さを表しています。この2色を紋章学の原則に則って、上下に配置をしています。ちなみに、国章には鷲が描かれており、勇ましさや優れた能力の象徴として採用をされています。
イングランド
イングランドは、イギリスを構成する4国(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)のうちの1国です。
イギリスの国旗は、こと4国の国旗を組み合わせたものとなっています。イングランドの国旗はセントジョージとなっています。イギリスという呼び方は、日本独自のものであり、正式には「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」となっています。
セネガル
アフリカの色である3色を取り入れた国旗となっています。
緑は農業と希望を、黄は富を、赤は独立で流れた血を表現し、団結、民主主義、平等の政治原理を表現しています。中心にある星は、アフリカの自由のシンボルとなります。セネガルはピーナッツが特産品となっており、マーフェという、ピーナッツソースをかけたご飯が代表食の1つとなります。SPY×FAMILYのアーニャさんが喜びそうな国ですね。
モロッコ
本大会では、日本と同じくジャイアントキリングを何度も行なってきている国です。
モロッコの国旗は、深紅で預言者ムハンマドを象徴し、中央には緑の五芒星である「ソロモンの印象」が配置されています。ちなみに、モロッコで「すまへんなぁ~」と謝ると、日本語と同じ意味で伝わるらしいです。
スペイン
情熱の国スペインの国旗は「血と金の旗」と呼ばれます。
黄色は6世紀頃の西ゴート王の勇敢さを讃える色とされ、中央左の紋章は、5つの王国の紋章を組み合わせて作られたものとなっています。こちらは国章にもなっており、両側に描かれた柱は、ヘラクレスの柱と呼ばれて、スペインと中南米の領土を表現しています。
ポルトガル
緑は誠実と希望を表現すると同時に、アビス騎士団の色を表現しています。
赤はポルトガル人の血を表現しています。紋章では、天測技で航海術と航路の発見を、7つの城はムーア人から奪い返した白を、5つの盾はポルトガルの王を表現しています。歴史的な出来事や背景が強く表現された国旗となっています。
スイス
1815年に22州からなる連邦が成立した際に、共通の旗として制定されています。
国旗の縦横比が1対1であることも大きな特徴です。実はスイスの公用語は4つあり、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語となっています。イタリア語圏ではあるのですが、イタリア語を母語とする割合が6.5%と少なくなっている国です。
いかがでしたか?
よく見かける国旗もあれば、あまり馴染みの無いような国旗も多かったのではないでしょうか。
各国それぞれの歴史や想いが込められた国旗は、今回ご紹介した国意外にもたくさんあります。
少しでも気になった方は、調べてみても面白いかも知れませんね。
また、国旗のプロフェッショナルになりたい方は、国旗の国際知識検定もあるようですのでチャレンジしてみてはどうでしょう。
それでは、引き続きサッカーW杯を楽しみながら、その中にあるデザインにも注目してみてくださいね。
国際知識検定(国旗)公式サイト:http://kokki.aikd.net/