先輩を送り出す、後輩がビジュアルに込めた想いを聞いてみた。
2022年度も残すところ、2ヶ月ほどとなりました。
クリエイティブ系の大学や専門学校では、卒業をかけた卒業制作・作品展示会が行われる時期でもあります。
福岡県福岡市博多区にあるクリエイティブ系の専門学校「専門学校 日本デザイナー学院九州校」でも、卒業に向けた制作が大詰めとなっています。
今回は、「卒業作品展・進級作品展」のメインビジュアルを担当した学生に、制作にかける想いを聞きました。
Q.お名前を教えてください。
グラフィックデザイン科2年の勝木遼です。
Q.今回、勝木さんが制作したビジュアルが選ばれておりますが、どのようにして選出されたのでしょうか?
卒業される先輩方を送り出す後輩たちの中から、希望者が匿名で作品を出展しました。
全部で35点ある作品の中から、学生や先生方の投票で選出していただきました。
Q.おめでとうございます。今回制作された作品のコンセプトは?
「カタチになる思い出ってなんだろう」と考えたとき、自分のパソコンにあった指紋の跡が目に留まりました。
そこから、ビジュアルの中心に指紋を配置するイメージを作っていきました。
この指紋の位置は、実はMacのパソコンを操作する際のショートカットキーの配置になっています。そのショートカットが【command+S】です。ドキュメントを保存する際に使用するショートカットです。
今回卒業を控えた先輩方との思い出は、自分にとって思い入れがとても強いものです。学生時代という短い期間ですが、その大切な思い出をしっかりと残しておきたいという意味。そして、先輩方にも集大成の作品をしっかりと残してほしい(保存してほしい)という気持ちを込めています。
Q.そして、もう一つ印象的なのが「心臓」のビジュアルですね。
私がデザイナーを目指している中で、先生や先輩方から教わった大切なことを2色で表現しました。
それが「誠実さ(青)」と「熱意(赤)」です。日本のネクタイの色でも、よく使われている色使いだと思います。
先ほどお話しした【command+S】を入力する際に使用する2本の指だけを使って描きました。グラデーションの遷移や文字の配置なども考え、手書きで何十パターンも制作を行い、最終的に1番納得したものを使用しました。
Q.かなり想いを込めて制作されているのですね。卒業される先輩方に向けて伝えたい想いはありますか?
日頃の生活や学習、また学園祭などで、後輩の私たちを支えてくれた先輩方の集大成を間近で見られる機会があることが、とても嬉しいです。私たち後輩も、先輩方の作品や姿勢から多くのものを吸収したいと思います。
そして、お世話になった先輩方をしっかりと送り出したいと思います。
Q.ありがとうございました。最後に、勝木さんご自身は今後どのような活動をしていきたいですか?
CDのジャケットなども大好きなので、そういったデザインなどもやってみたいですね。
あとは、例えば椅子のデザインなど。人々の生活により身近な場所にあって、生活の根幹となるようなデザインにも携わりたいです。陰から皆さんの生活を支えることもできるデザイナーになりたいと考えています。
専門学校日本デザイナー学院九州校の「卒業作品展・進級作品展」は
2023年2月23日(木)〜26日(日)の期間で開催されます。
入場料は無料です。ぜひ、未来のクリエイターの集大成をご覧ください。
最新情報や詳細は、以下のサイトをご覧ください。