クリスマスを先取り! 表参道の “眼福” ディプレイデザイン。 – VMD視点で街を楽しむ(第5回)
今年ももうすぐHoliday Season(クリスマスシーズン)! やっと暑い夏が終わったと思ったら、街ではもうホリデーシーズンのディスプレイがちらほら目につくようになりました。
今年も、いち早く立ち上がったクリスマスVP(ヴィジュアル・プレゼンテーション)をご紹介します。
文:池谷光江(ディスプレイデザイナー)
1. 表参道ヒルズの巨大ツリー
まずは、昨年もご紹介した表参道ヒルズ吹き抜けの大きなツリーです。
「RE-CRYSTALLIZED~再結晶~」をテーマに、100%再生可能素材を使い3Dプリンターで500個の雪の結晶を製作した輝くサステナブルツリーが登場しました。
「氷と炎」をテーマに、20分ごとに展開される音と光の演出により、幻想的な空間がつくり上げられていますね。100%再生可能なPET素材は、フリースやペットボトルの原料として使われています。
デザインを手がけたのは、幅広いジャンルで企画からデザイン、制作まで行っているクリエイティブスタジオ「KLOKA」のアートディレクター・矢島沙夜子さん。
雪の結晶で“人々のつながりや絆”を表現し、3Dプリンターの活用とケミカルリサイクルで廃棄物の出ない繊細で構築的なツリーを実現するなど、今年の空気感を強く感じる演出は、一見の価値ありです。
2. 表参道交差点 Dior「TREE OF LIFE(生命の木)」
有名ファッションブランドのディオールは、11月18日(土)~12月25日(月)まで表参道でホリデーポップアップストアを展開します。
ゴールドに光り輝く「TREE OF LIFE」は、ARや願い事を投稿できるコンテンツとも連動し、表参道のホリデーシーズンを盛り上げます。
モチーフのバタフライは、昨年同様、ディオールクルーズ コレクションを象徴。世界各地のディオールショップのVP(ウィンドウィンドウ)でも展開されています。
立体的な蝶や草花のモチーフは、その数の多さと繊細さで、圧倒的な美しさ! 見ごたえがあります。
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少々早めのクリスマスの紹介となりましたので、まだこれから立ち上がるもウィンドウディスプレイもたくさんあります。毎年恒例、表参道のイルミネーションも12月1日に点灯。約90万球のLEDも楽しみです。
12月14日(木)には、日本VMD協会主催で、今年の世界のクリスマスが見られるイベントが開催されます。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。
文:池谷光江
NDSインテリアデザイン科講師。商品装飾展示技能検定1級、日本VMD協会理事マネキンディスプレイ会社のデザイン室を経て、フリーランスのディスプレイデザイナーとして、百貨店、専門店、メーカーのVMD企画デザイン、社員教育に携わる。現在、ディスプレイの国家試験「商品装飾展示技能検定」中央検定委員として問題作成に携わっている。
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