グッドモーニングトウキョウ vol.1
「東京の朝をテーマに作品を作ってくれませんか?」
そう話を切り出すと、まるで授業の課題のようだと笑ってくれた。
7月、東京は朝から猛暑で、すれ違う人たちは太陽を避けるように建物の影を歩いていた。暑い日の通勤は苦痛で、もう少し爽やかな気分で職場に行けないだろうかと考えながら、僕も影を歩いていた。
駅のホームには、結婚式の撮影のためか、カメラの撮影機材をキャスターにのせて電車に乗り込むスーツ姿の女性がいた。
当たり前だが、今日もどこかで何かを作り出している人がいる。イラストレーター、フォトグラファー、漫画家…
ジャンルも仕事もばらばらな彼らに共通するのは、この街に暮らし(あるいは通い)、クリエイティブを続けているということ。
彼らには、この東京の朝がどのように見えているのだろうか。
唐突に、一つお願いをしてみた。
「東京の朝をテーマに作品を作ってくれませんか?」
イラストレーター 芦屋マキ
作品コメント
東京・渋谷 雨上がりの朝を描きました。
都会は直線的な風景が多く続くので、冷たさや硬さを感じることも多いと思います。
渋谷は専門学校日本デザイナー学院がある場所でもあり、風景に見覚えのあるところも多いです。
都会の中で生活をしていくうちに、季節、天気、温度でさまざまな表情を見ることができると気が付くことができました。
静かに朝を迎える渋谷を描けていたら嬉しいです。
人が多く集まる街だからこその、1日の始まりは穏やかであってほしいと思います。
芦屋マキ
イラストレーター・作家透明水彩を使って光を「描く」ことを意識した作品を作っています。2018年イラストレーション科卒業。2016年から本格的に作家活動を開始。コミティア、デザフェスなどのイベントや公募展に積極的に参加。
クリエイターが表現する東京の朝。第一回目はイラストレーターの芦屋さんに東京 渋谷の朝を描いてもらった。次回は写真家の視点から捉えた東京の朝をお届けしたい。
PicoN!編集部 奥