絵画とワインのペアリングを楽しむ、大人のラグジュアリー体験
みなさん、日々の疲れをどのように癒していますか。
リフレッシュ方法は人それぞれ。美術館を訪れたり、自然の中で過ごしたり。
そんな中、「気軽にアートと触れ合いながら、心を癒す時間が持てたらな」と思い、今回artwine.tokyoが主催するワークショップに参加してきました!
![]()
場所は都内のビルの一室。階段を上がり、扉を開けると、ふんわりとした温かな照明が迎えてくれます。
机の上には絵具や筆が整然と並び、真っ白な紙パレットとキャンバス、そして艶やかなワイングラスが並べられています。
奥からは、先生たちの明るい声が響き、これから始まるひとときへの期待がふくらみます!
絵画の世界にひたるワークショップ
![]()
今回参加したのは、印象派の巨匠・クロード・モネの作品《睡蓮、水のエチュード−雲》をテーマにしたワークショップ。
平日ど真ん中の夜にも関わらず、20名ほど参加。仕事帰りと思われる女性が多く、和やかで華やかな雰囲気に包まれていました。
着席すると、先生が今回のワインについて説明をしながらグラスに注いでくれます。
![]()
ワインを飲めない方には、ソフトドリンクやお水も用意されていて、誰でも安心して楽しめるのが嬉しいポイント。
この日のペアリングワインは、フランス ロワール地方のロゼワイン。
artwine.tokyo専任のワインエキスパートが、それぞれの画題に合わせてワインのペアリングを選定しているのだとか。
ワインで乾杯。そして、絵画の世界へ
時間になり、乾杯とともにワークショップがスタート。
まずは先生から、今回使用する画材の紹介、ワインの選定について、そして今回のワークショップのゴールが語られます。
「リラックスして楽しく絵の具を使って、色を楽しむことが今日の目標です」と、先生。
技術は関係なく、描いていて楽しいかどうか。その言葉に自然と心がほぐれていきます。
モネの庭をテーマにしたこの回では、ロゼワインの桜色が水面の透明感に近く、ラズベリーの香りが赤い睡蓮を思わせるため、今回のペアリングとして選ばれたとのこと。
ワインの香りと色合いを感じながら、筆をとるという新鮮な体験に、気分も高まります。
![]()
制作は、まず真っ白なキャンバスに、自由に色をのせるところから。
![]()
先生がお手本を見せつつも、基本は「好きな色を、好きな場所に」という自由なスタイル。
先生は、一人ひとりに声をかけながら後ろからアドバイスをしてくれます。
![]()
色の作り方や水分量、筆の動かし方など、やさしくガイドしてくれるのが心強い。
![]()
迷ったときは、季節と時間を設定すると色合いに迷いがなくなるそうだ。
アドバイスを受け、筆者は「春の朝」をテーマに描いていくことにしました。
![]()
周囲のキャンバスを見回してみると、色の重ね方や筆のタッチで、それぞれまったく違った個性が表れていて、とても面白い。
周りの参加者の方々や先生の見本の色使いに刺激を受けながら、筆者も少しずつ筆を進めていきます。
![]()
雲や葉、そして睡蓮の花びらを描き込みながら、次第に自分だけの春の朝方に訪れたモネの庭がキャンバスに浮かび上がってきます。
キャンバスに浮かび上がる、自分だけのモネの庭
出来上がった作品はこちら。
![]()
先生から作品について、コメントをいただきました。
雲の色がいろいろと映えていて、水面の深い色との対比がすごく綺麗です。
空や雲は、青や白だと思いがちですが、印象派の画家たちが光は様々な色が混ざっていることを表現しました。
お客様の感覚で、それが表現されていることがすばらしいと思います。雲の色が綺麗で、とても素敵です!
先生の優しい温かいコメントにも、心がぽかぽかします。
なぜ、先生たちはあんなにも自然に、温かい言葉をかけてくれるのだろう?
気になって、ワークショップ終了後に先生にお話を伺いました。
背中を押す言葉の力。artwine.tokyo講師にインタビュー
ー本日はありがとうございました!参加されている方、女性が多かったですが、ワークショップに参加される方はどういったお客様が多いですか。
20~40代の大人の女性が多いです。
傾向としては、美術鑑賞や美術館巡りが好きな方が多く、「見るだけじゃなく、自分でも描いてみたい!」という気持ちから、第一歩として artwine.tokyo を選んでくださる方が多い印象です。
そうした想いに寄り添えるよう、はじめての方でも楽しめるように教えなければならないなと思っています。
ー初心者でも楽しめるように、どのような工夫をしていますか。
実は、我々が誘導するべきことは少なくて、制作することは、個人個人の感性が大事です。
そのため、意外とほっといたほうが、皆様ご自身の決断で上手く描けるんですね。
それを阻害するのが一番よくない指導なのです。
だから、お客様の感性を生かすように、お客様の一番の魅力はどこなのか、を後ろから眺めて考えつつ、一番の魅力を活かすための補助輪として、一言二言アドバイスしようと心がけています。
ー参加して感じたのが、参加者のモチベーションが上がる言葉をかけてくださるのが印象的でした。心がけていることはあるのでしょうか。
ひとつ反面教師のような体験がありまして…。
私が浪人していた頃の美術予備校がとても厳しいところで、デッサンしたり油絵を描いたりしていると、年間、片手で数えられるくらいしか褒められないんですよ。
普段は見過ごされます。そうすると自分の絵がうまいのかまずいなのか、誰も教えてくれないからわかんなくなってしまって。
ほんとはいいところいっているのに、自分ひとりでは気づけないんですよね。
だからこそ「あなたの進んでいる道は正しい道だよ」「自信をもってください」と言葉にするのがすごく大事なのかなと思っています。
簡単にまとめると、18~19歳の予備校時代に周りの大人たちにやってもらいたいことを今の自分が参加者の皆様にしているという感じです。
ーワークショップを通じて、参加者にどんな体験や感情を持って帰ってもらいたいですか。
お客様は、初挑戦の方がほとんど。
「思ったよりだめだったな…」と感じてしまうのは、もったいないなと思います。
「初挑戦でも面白かった」「よさがわかった」「うまくいった」といった前向きな気持ちで帰ってもらえるのが理想です。
なにより「絵を描く活動は、おもしろいじゃん!」と思ってもらえるところまで、導くことが毎回のワークショップで私が大切にしている目標です。
ーartwine.tokyoのワークショップで講師だからこそ、知っている一番の魅力はなんだと思いますか。
1回のワークショップで10~20名が参加されて、年間1000人近くいろんな方をみることになります。
そうすると、同じ画題を使ったとしても、まったく同じ絵がないんですよね。
一人ひとり色に対する考え方、形に対する考え方が微妙に違っていて、世界に対する人々の認識の在り方が全然違うだってことを実感します。
当たり前ではあるのですが普段気付かないことを、この仕事は、まざまざと見せてくれる。
それは、すごい面白いです。そこが一番の魅力だと感じています。
ー今後、どういった方に参加してもらいたいですか。
絵って、今の時代だと良さが共有されつくしていない分野だなと思っています。
それは間違いなく周りに娯楽がいっぱいあるから。
娯楽がなかったら、絵に対するアンテナの張り方がもうちょっと深くなると思うんです。
現代社会では、1枚の絵を楽しむ悠長な時間が、なかなか持てないじゃないですか。
でも一方で「絵ってどんなんだろう?」って心の片隅で気になっている方は多いんじゃないかなと思うんです。
だからこそ「絵のことは全然知らないけど、ちょっと気になっていて…」という温度感の方にも、ぜひお越しいただきたいです。
絵を描くことは半分スポーツみたいなものですから、絵に対する知識がなくても、絵具をさわってみると面白いんですよね。
そういう面白さが広まってほしいなと思っています。
これまで文化系の分野に触れてこなかった方にも、気軽に来て、まずは体験をしてみてほしい。
そんな場として、artwine.tokyoを活用してもらえたら嬉しいです。
![]()
***
先生、ありがとうございました!
ぜひ、みなさんもリフレッシュ方法のひとつとして、アート体験を通じて、自分の感性と向き合う時間を持ってみては、いかがでしょうか。
筆者自身、久しぶりに絵具を使い、のびのびと自由に描くことで、まるで童心に返ったような心地よさを感じました。
色を重ねるたびに無心になり、絵だけに没頭できる時間は本当に有意義で、終わったあとは心も体もふっとほどけて、また明日も頑張ろうと思える前向きな気持ちになれました。
絵の知識や技術がなくても大丈夫。
正解も不正解もないキャンバスの上で、ただ色を重ねるだけで、心がふっと軽くなる感覚に出会えるかもしれません。
そんな癒しのひとときを、ぜひ一度体験してみてください!
ご協力:artwine.tokyo
↓PicoN!アプリインストールはこちら