ウチヤマシンヤのカメラ語り Part.03「Mamiya7ii」

早いもので、カメラ語りも3回目!

過去の二回の記事もたくさんの方に読んでいただいているようで、ほっとしているところです。これからもたくさんのカメラを紹介していきますので、ご愛顧よろしくお願いします。

さて、今回は写真館の父から永久貸出をしてもらったカメラの一つ、Mamiya7iiをご紹介します! 例によって、いいところ悪いところは個人の感想です!

軽量で使い勝手のいい良品「Mamiya7ii」

日本の中判カメラメーカーの雄「MAMIYA(マミヤ)」が1999年に発売した中判のレンジファインダー式(LeicaMシリーズと同じ仕組みでピントを合わせる)カメラ。「ii」のマーク通り、「Mamiya7」の改良型。

レンジファインダー方式を採用したことで、ボディはかなり薄型軽量。さらにミラーがない故にレンズ設計の自由度が高い、というレンジファインダーの長所もあり、解像度が高いながらも落ち着いた色とコントラストが魅力的なカメラです。

中判カメラはフィルムが大きい分、カメラも大きくなってしまうのが難点の一つ。それを改善するためにさまざまな会社が色々な形の中判カメラを出しているところも、カメラのことを考える上で楽しいところですね。

例えばハッセルブラッドは前から見るとほぼ真四角で、6×6というサイズ、フィルムの巻取り方向、敢えてプリズムファインダー(レンズからミラーで反射されてきた像の左右を正常に戻すガラスプリズム)を搭載せず、ウェストレベルを標準にすることで、シンプルかつかなりの小型化をしています。

また、ローライフレックスなどの2眼レフなどは撮影するレンズとピントを合わせるレンズが別々になっている構造のおかげで、シンプルな形状をコンパクトに両立させています。

また、「薄い」というところに注目すると、「PLAUBEL Makina 67(プラウベル マキナ67)」や「FUJIFILM GF670 Professional」などなど、他にもレンジファインダー方式を採用したカメラもある。こちらはレンズを蛇腹で伸縮させることでピントを合わせる方式で、使用しないときはレンズをボディにほぼ収納できるものがあります。

ただし、これらはレンズを交換できないため、撮影でさまざまなレンズを使いたいときにはMamiya7iiはとてもいい選択肢になります

私の場合は風景スナップで使用することが多かったですが、狭い場所に入った時やダイナミックな写真を撮りたいときに、レンズ交換できて且つ軽量のこのカメラがすごく役に立ちました。レンズ固定式のカメラとは、写りの違い以外にも撮影スタイルや理想とする持ち運び方で使い分けてもいいでしょう。

いいところ

・レンズ交換できる中判カメラの中ではかなり軽量で薄い。
・絞り優先が使える!露出計が優秀で、個人的にはほぼAモードで撮影している。
・レンズは小型で解像度が高く、コントラストや色も落ち着いていて、個人的にはとても使いやすい。
・アクセサリーシューがあるのでクリップオンストロボや各社のストボロのコマンダーにも対応している。

苦手なところ

・中古価格がかなり高価、且つ出回らない。
・レンジファインダー方式共通の弱点で、マクロ撮影(接写)が苦手。
・レンズシャッター方式なのでシャッタースピードは1/500まで。開放絞りでボケを活かしたいときには、感度の低いフィルムを使うか、NDフィルターを使うなど一工夫が必要になる。
・レンズ交換するとき、ボディ側の遮光幕を閉じる必要があるが、フィルムを入れた後はレバーを操作しないと戻らない。そのままシャッターを切ろうとしても切れないので、よく故障を疑ってしまう。

内山慎也
2014年より、ポートレートとランドスケープの写真作品を中心に発表
東京都在住
1989年 生
2013年 日本写真芸術専門学校・ブライダルポートレートゼミ卒業
2014年 同校・研究科修了
2016年 専門学校日本デザイナー学院・勤務
2019年 母校にて初個展「Air.」開催
2022年より日本写真芸術専門学校に勤務
Shinya Uchiyama
Shinya Uchiyama is a Japanese photographer who has been creating and showing portrait and landscape photography since 2014.
Born in 1989 / based in Tokyo
2013 Graduated from NIPPON PHOTOGRAPHY INSTITUTE
2019 First solo exhibition “Air.

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