Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical

2024年に入ってすぐ、Voigtlander NOKTON 40mm F1.2 Aspherical RFマウントが株式会社コシナより発売された。
筆者は長らく同VoigtlanderのULTRON 40mm F2 Aspherical を愛用している。
その40mmという独特の画角や、マニュアルフォーカスでの撮影が妙に気に入っていた。
思い返せば写真学校の学生時代、期末審査課題をそのULTRON 40mm一本で撮影しきったこともあった。

そんなVoigtlander 40mmの最新レンズがRFマウントでも発売された。待ってた。
今回はVoigtlander NOKTON 40mm F1.2 Asphericalを実際に使ってみての感想をなんとなくお伝えしたい。
詳しい性能のレビューというよりは、個人的な感覚の話になるので参考までに。

 

外観

気軽に持ち歩けるCanon EOS RPに付けてみた感じ。とてもしっくりくる。
大口径レンズってやっぱりこう前玉が大きくて、頼もしい感じがして素敵。
このレンズがMF(マニュアルフォーカス)ということもあるが、往年のフィルムカメラみたいなコンパクトさで持っていてしっくりくる。

実際にこの組み合わせでいろいろ撮影してみた。

 

実写

ボディと合せてもコンパクトなので、普段から持ち歩いて色々撮ってみた。
F1.2ということもあり、試しに全部開放で。

F1.2まで開けると被写界深度が浅すぎて、ちょっとした距離感でもボケの効果が目立つ。
空間を斜めに捉えるような画角で狙って、ボケ感を強調する写し方が面白い。

 

曇り空の下、稲荷神社を撮影。
開放だと周辺光量落ちが目立つが、こうした暗い場所ではより雰囲気が出る気がする。

 

こういった被写体を撮るときの立体感の強調がすごい。
MFでのピント確認はピーキング機能を使用している。

 

被写界深度が浅いので、動くものや咄嗟のピント合わせには慣れが必要。
当然だが、このレンズでカメラのAF性能は全く活かせないので、自力でなんとかする。

 

奥行きの表現がつけやすい。
しかし、どこにピントを合わせるかで写真の印象が顕著に変わってくるので、撮りながらいろいろなことを考える。

 

神社の裏手にあった廃屋。
朽ちた雰囲気や屋内に差し込む柔らかい光と、このレンズの開放は相性が良いと感じた。
流石にF1.2ともなるとピントが甘い部分が滲んだように写ってしまうこともあるが、ロケーションによってはその描写も効果的となる。

 

空や、開けた風景を写すと周辺光量落ちが目立つ。
レタッチで補正することもできるので、気になる場合は補正しちゃえば良い。

 

あとは都市の夜景とか。
ピントをどこに合せるかで、都市の見え方も変わってくる。
開放だとかなり明るく、ある程度シャッタースピードも保てるので、ボディ内手振れ補正機能が無いEOS RPやEOS R8との相性は良いかも。

 

まとめ

いろいろ撮影してみたが、一番良かったと思うのはF1.2という大口径ながらコンパクトであるという点。
描写はもちろんとても綺麗で、それでいてこのコンパクトさはとても使い勝手が良い。
被写界深度が浅すぎる点や、周辺光量が気になる点は少し絞ることで改善される。
今度は愛用のULTRON 40mm F2に合わせてF2まで絞って撮影してみようか、などと考える。

個人的にはとても気に入っていて、色々な撮影で活用してみたい素敵なレンズだ。

PicoN!編集部:黒田

 

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