クリエイティブ圏外漢のクリエイティビティを感じる何か…〈vol.5〉
おはようございます。こんにちは。こんばんは。
『あれ?梅雨はいずこに?』状態から早めの夏本番に移行して熱中症とマスクのダブルスタンダードな悩ませられる気候ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
先月の記事ではコロナにより、近年中止していた日本各地の祭りが開催されることを祝して盆踊り系の音源を紹介させていただきましたが、今回は夏の風物詩の一つとなって久しいフェスの話題をしたいと思います。
上記な感じで書くと2022年のフェスの「このアーティストに注目!」
「このフェスのステージの雰囲気が最高!!」みたいな記事になるのが定石ですが
残念ながら、こっから先はそうは問屋が卸さないです。
ココからはフェスでライブを観ると残念な気持ちになってしまうバンドについて書かせていただきます。
ネガティブな内容も含みますが、20年近くフェスに行っているオジサンの愛ゆえの意見ということでご容赦いただきたく。
FESTIVAL FRUE ZINHO2022について
6/22に開催されたFESTIVAL FRUE ZINHO2022参加いたしました。
“魂の震える音楽体験”をコンセプトとして2012年よりスタートしたFRUEのスピンオフフェスティバル初回でしたが、どのライブも奇跡みたいで、会場の雰囲気も素晴らしくフェス全体としては申し分のない体験でした。
ただ、、、1組だけ非常に残念。
というかこのフェスに限らず、あらゆるイベントで観る度に現場で残念な気持ちになってしまう…それがceroなのです。
ceroとは
2004年結成の3人組バンド。メンバーは高城昌平(vocal/guitar/flute)、荒内佑(keyboard/sampler/cho)、橋本翼(guitar/cho)の3人組。
各人が作曲/アレンジ/プロデュース可能なセンスと能力を持ち実力派のサポートメンバーを携え、楽曲制作~ライブを精力的に行っている。
古今東西の様々な音楽の影響を感じられるだけでなく、音楽シーンの潮流も意識し、ダンスミュージックとしてのグルーヴも意識した音楽好きが喜ぶ楽曲に言葉選び、ストーリーテリングも巧みさも合わせ持っている。
The都市部のバンド
あらゆる良質音楽の遺伝子をかけ合わせたPOPSキメラ
音楽ファン垂涎のフェス&イベント常連バンドなのだ。
*ちなみにSMAP×SMAPに出演というオーバーグランドな活動履歴もアリ。
ceroと私
私は「新作を心待ちにしており、リリースするたびに即チェック」というわけではないもの、彼らの音源は都度チェックしてアルバムごとの変化に感心しています。
またイベントやフェスに赴く私は当然ceroに出くわしていて、どのイベントか失念しているが何回かライブを観ており、Alternative tokyoというイベントではしっかり観ていたと思います。
フェスでライブを観ると残念な気持ちになってしまうcero
そんなceroについてですが、先日のFESTIVAL FRUE ZINHO2022で長年の疑念と残念さが再燃。
その感想を端的にいうと「歌声小さすぎじゃない?」です。
FESTIVAL FRUE ZINHO2022年のceroのライブ中にずっとそれを考えてしまいました。
まずCDやLP、サブスク音源で聞く彼らの音源は、楽器の高中低音がバランスよく配置されており、特段歌声が凄い系ではないものの、楽曲と歌声が細部まで設計されている。
しかし、ライブになると歌声がか細く、音圧をあまり感じない。
PAの問題か?とも思ったが決してそんなことなく、高中低音出ているのに、ボーカルの声だけ芯が弱い印象、サポートメンバーの小田朋美さんの声が力強さを感じる。
もしくはカヒミ・カリィというつぶやきヴォーカルの渋谷系ミューズやギターノイズと極端に小さいヴォーカルのバンドStruggle For Prideみたいに意図的にヴォーカルを小さく、弱くしているのか?
しかし、彼らの名曲Summer Soulが収録されているアルバム「Obscure Ride」はディアンジェロやロバートグラスパーなどのブラックミュージックの潮流をキャッチアップしており、ヴォーカルを小さくする意図や志向性は考えにくい…
*私が行ったAlternative tokyoでのceroライブはこのアルバムリリースと同時期。
もう結局理由はわかんない…
ライブって音源以上の体験を与えてくれるはずなのに…
でも、ceroはライブではいつもガッカリしてしまう。
音源や彼らを構成する要素や姿勢は好きなハズのに…
この残念さがいつの日か払拭されることを信じて僕はフェスやイベントにceroが出ていたら観続けるのでしょう。
皆さんにそんな対象はいるかはわかりませんが、太陽を浴びて音楽を聴きたり踊るにはイイ季節ですので夏は音楽を浴びに行きましょう。
文・写真 北米のエボ・テイラー