作品制作の一部始終を晒します。PicoN!編集部 横山
どうも、PicoN!編集部の横山です。
今回の記事は、恥を承知のうえで、私の作品制作の一部始終を晒していきたいと思います。
今回の個人制作の作品は、
とある美術展覧会のデザイン部門に出品する作品です。(どこの何の美術展かは伏せておきます。より恥ずかしいので。)
その美術展のデザイン部門の応募は「自由制作」と
「テーマ制作」のどちらでもOKとなっています。
私は、デザイン部門で設定された
今年のテーマに沿って作品制作していきます。
そのテーマは、
「Color」
カラー、色、ということです。
さぁ、みなさんも
「Color」をテーマに自由に作品制作をするとしたら、どんな作品を作りますか?
いろんな表現ができそうですよね。
※まず、最初に1つ言わせてください。
この記事で、私の考えや制作の一部始終を書き記しますが、それらは正しい方法を紹介しているわけでも、お手本にしてほしい訳でもございません。
今回は特に賞も狙ってはいません。ただ、自分のアイディアで自分らしい作品づくりのきっかけとしての出品です。(もちろん賞を獲得する妄想はしますが、傾向と対策などは皆無です。)
まぁ、デザインが好きな一個人がどんなふうに作品を制作しているのか、のサンプル例として見ていただければ幸いです。m(_ _)m
アイディアを出し、選ぶ。
最初のこのステップが時間がかかります。
「Color」をテーマに自分らしいアイディアで、どんなメッセージを込めたいか。
私はアイディア出しのタイミングではiPadの無限ノート(どこまでも書き込めるノートアプリ)を使ってひとりブレストをします。
こんな感じです。
「RGB」「CMYK」「肌の色」「人種」「日本の色」「気持ち」「色相環」「目」「赤ちゃん」「ランドセル」「人生」「戦隊レンジャー」、、、などなど
「赤ペン先生」「色褪せる」「宇宙・地球」「色めがね」「LGBTQ」「化粧」「イエベ・ブルベ」「ポジ・ネガ」「若くいたい(バナナ)」「色鉛筆」「マンガ」、、、などなど
このくらいのタイミングで、
どうも「戦隊ヒーロー」が頭から離れません。
「戦隊ヒーローを題材にしよッ!」と、頭のなかの
もうひとりのヨコヤマが語りかけます。
このときに考えたのは
「白い戦隊ヒーロー」
戦隊ヒーローは、赤,青,黄などのお決まりの色で、リーダーやクールキャラ、おっちょこちょいキャラなど決められてしまっているけど、そんな運命に囚われない「自由の白」レンジャーを考えていました。
だけどB1サイズ(728mm×1030mm)で制作することをイメージしたときに、要素(5人レンジャー)が多く、ひとつひとつが小さくなりインパクトが弱くなるかもな、や、もう一捻り欲しいな、と考えていました。
そして出てきたのが「漂白剤」
白い戦隊ヒーローではなく、
色のついた戦隊ヒーローが
白くなれる漂白剤の広告
(おぉ? おもしろいんじゃない?、、、)
となった僕は、
この方向性で進んでみることにしました。
イメージしたのは、海外のすごくケミカル感の強い洗剤のパッケージデザインを全面に打ち出した広告でした。
形にする。
なんとなくイメージが固まってきたので
制作していきます。
洗剤のボトルはリアルな存在感を出したかったので、著作権フリーの3Dデータを購入して「Adobe Dimension」でイメージ通りの構図に調整した画像を書き出しました。
ボトルの画像をPhotoshopで「カラーハーフトーン」「ハイパス」「2階調化」などをかけ、粗めなグラフィカルな印象にして、Illustratorで色や文字を置いてみます。
漂白剤本体は「白」を基調として、背景に「すべての色」を表すために色相環のようなグラデーションの配色にしてみます。ヒーローの顔のイメージを制作(Photoshop BetaのAI生成を活用)して、
パッケージらしい文字と情報を追加しながら
全体を調整していきます。
目指したい方向性としては、
ゴチャゴチャと情報量の多いデザイン
なので要素を増やしていきます。
背景には水流を配置。
「戦隊ヒーロー」は日本文化、という考えで
怪しげな漢字も入れてみました。
もう、ほとんど完成に近づいてきたのでここで
作業中のタイムラプス動画をどうぞ。
ということで
完成です。
印刷してアルミのフレームに入れると。
(僕は印刷通販のグラフィック社にいつもお世話になってます。)
個人的には今までの自分の作品とも違う雰囲気で、だけど自分好みの作品にはなったかな?というところでぼちぼち満足です。
ただ、人にパッと見てもらったときに私が考えた
「戦隊ヒーローの色にまつわるアンチテーゼ」の
意図が理解されるかどうかは危ういところです。。。
ちょっと考えが飛躍しすぎて、
わかりにくくなってしまいました(テヘッ😚)
デザインを学び、現在デザイナーとしてお仕事をしている人は多くいると思いますが、たまにはクライアント(広告主)の存在しない、自分の考えと感性100%の作品を制作してみてはいかがでしょう。
デザイナーではない、アーティストとしての
自分らしい作品制作、お仕事の制作物とは違った
“難しさ”と”楽しさ”を感じるはずです。
現在学生のみなさんも、就職したあともぜひ
自分らしい作品作りも忘れず楽しんでくださいね。
PicoN!編集部 横山