クリエイターの名刺デザイン

社会人になると多くの人が経験する名刺交換。そこで名刺が個性的なデザインだと目に留まりますよね。活躍しているクリエイターはどんな名刺を使っているのでしょうか?名刺を集めてこだわりを聞いてみました!

 

本校講師:上原則博先生

「名刺を見ただけで、そのデザイナーのセンスがわかる」とも言われます。
名刺を制作する上で大事にしていることは『名刺交換した時に、相手が話題にしたくなるデザイン』。
そのきっかけとなるデザイン要素の一部をあげると、
触れる媒体なので紙質(素材 ) /一般的なサイズと違う版形 ( 形状 ) /印刷方式 ( 特殊印刷 ) /印象的なロゴデザインや画像などです。

 

本校講師:トシダナルホ先生

色味に拘って少しくすんだカラーの補色、グリーンと紫で構成しています。両面にイラストを入れてイラストレーターであるということを一目でわかるようにしています。
また、カラーイラストと線画を入れることで、クライアントさんが使用イメージを持ちやすいようにしています。

 

本校講師:山田真也先生

・合紙といって紙からつくりました。
・社名のイメージを表現できるように箔押しで凸凹を表現。

 

山田先生の名刺デザインに携わった古井戸先生にもお話を伺いました。

ロゴの制作時に錯視を取り入れ凹凸のカタチが浮き出てくるロゴデザインを制作しました。名刺にロゴを展開する際も相手の気づきをコミュニケーションに取り入れるため、裏面はロゴの一部分を全面に配置し、そこに印刷加工を加えることでより印象的なデザインにしています。

 

本校講師:古井戸 篤史先生

ホワイトスペースを怖がらずに要素を配置しています。
過剰とも言えるぐらい余白を与えることで情報を目立たせることを意識して制作しています。

 

本校講師:縄手和弘先生

・一番は黄色い紙を使用していること(切口が黄色)
・名刺入れに入った時、他人の名刺と差別化できる。
・デザインは両面ですが、表裏同じではない。
・名刺交換する場面を想定して、その紙面に最低限必要とされる情報を表裏で構成している。

名刺のロゴデザインに携わった教務課の菅野先生にもお話を伺いました。

社内で行ったロゴリニューアルコンペで採用されたデザインです。硬い印象になりすぎないように文字の角に少し丸みがあります。視認性を上げるためシンプルさも追求しました。

 

イラストレーター・河山流先生

▼旧名刺
両面印刷の場合は情報とイラストを裏表で分けて見やすくしています。
イラスト面は一枚の作品としても飾れるよう豪華に、その分情報面はシンプルに見やすくを心がけています。

 

▼新名刺
片面印刷の場合は、情報がイラストに埋もれてしまわないよう気をつけています。
また、見た目からも気に留めてもらえるようにクリア素材にしました。

 

イラストレーター・作家 南無子先生

自分の作風が一番詰まっているイラストと背景カラーを使用して、手に取る人がわかりやすいシンプルなデザインを大切にしました。

 

イラストレーター・作家 芦屋マキ先生

表面はキャラクターと目が合うような構図のイラストと、それの邪魔にならないように作家名を入れています。裏面には作家名や連絡先などの情報のみを記載しております。思わず手にとってしまうような第一印象での引き込みを大切に制作しました。

 

デザイナー・村中凱先生

これは本当の話ですが、裏を色ベタにする案は、25年前に決めました。
それを参考にして、電通さんが各自、好みの色を裏面に使うようになりました。この当時、電通のCI担当と話をしたのを憶えています。この名刺のウリは、表と裏の落差です。
例えば、縦組み&横組み・シンプル&複雑などです。

 

ご協力していただいたクリエイターの方々、ありがとうございました。こだわりがつまった名刺のデザインはいかがでしたでしょうか?この記事を読んでいるみなさまも、いつか自分で名刺をデザインする機会があるかもしれません。そのときはぜひこの記事を思い出して、読み返してみてくださいね。

PicoN!編集部木下

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