えかきー出張連載 iPadで絵を描く時の最適な作業環境とは?

どうもこんにちは。絵描き向けメディア「えかきー」のお絵描き大好きライター、サツマイモと申します。

デジタルでお絵描きをしているみなさん。あなたはどのデバイスをお使いですか?PCでペンタブや液タブを使って絵を描かれている方、結構いらっしゃるのではないでしょうか。かくいう僕もその一人です。僕はペンタブしか使ったことがありません。

しかしながら、ペンタブ(PC)を使って行うイラスト制作では快適な反面で次のような問題点が生まれていました。

①PCが起動するまでに絵を描くモチベーションが下がってしまう

PCが起動するまでには大なり小なり時間がかかります。モチベーションは鮮度が命です。起動を待っている間に絵を描く熱が冷めてしまい、結局作業に取り掛からないということが度々ありました。

②ペイントソフトを立ち上げたところで満足してしまう

PCは複数のウィンドウを同時に開くことが容易なため、せっかくペイントソフトを立ち上げてもすぐにウィンドウを切り替えてTwitter(X)を眺めていたり、YouTubeで動画を見たりして集中力が散漫になってしまい、最悪の場合その後も作業に取り掛かることなく1日を終えるなんてこともありました。

③出先で絵を描くことができない

PCのお絵描き環境(特にペンタブ)は持ち歩きにはあまり向かないため、出先で作業がしたくなっても容易に作業ができません。電車での移動時間に良いアイデアが浮かんでもスマホのメモ等に書き留める程度しかできず、帰宅してから描いても本来描きたかった絵と若干異なってしまうことが多々ありました。

以上3つの問題点を解決できる画期的なお絵描き環境はないものかとやんわりと悩んでいた所、友人から「そんなのiPad使えばいいじゃん!」というありがたい助言をもらいました。

ということで、今回の記事ではiPadでのイラスト制作に興味を持った僕が友人から聞いた

・iPadでのイラスト制作の利点
・iPadで作業をするために必要なグッズ
・iPadでの作業環境の注意点

をご紹介していきます!

iPadを使う利点は?

iPadを使って絵を描く利点は主に以下の4つとなります。

1.起動が早いためスムーズに絵が描き始められる
2.簡単に持ち運べるため、いつでもどこでも描きたい時に描くことができる
3.良い意味で画面が狭いため他のアプリの立ち上げ頻度が少なくなる(=お絵描きに集中できる)
4.絵を描くのに役立つ便利なガジェットが多数あるためお絵描きが捗る

iPadで作業するのに必要なものは?

iPadで絵を描くために必ず用意すべきものは以下の3つです。

iPad

これがなければ何も始まりません。何よりも重要なアイテムです。iPadはサイズにいくつかの種類があり、使用用途によって用意するサイズを決めておいた方が良いでしょう。持ち運びをする前提で考えているのであれば、小さいサイズ(10.9インチなど)がコンパクトかつ軽いので最適です。いやいや私は大きい画面で描きたいんだ!という方や、持ち歩きを前提としない方は12.9インチがオススメです。

Apple Pencil

iPadで絵を描くことの最強の強みがこのApple Pencilです。ちょっとしたメモやラフ程度であれば指でも十分なのですが、しっかりとした絵を描くとなるとApple Pencilは必須です。しかし注意しなければいけないのが、Apple Pencilには第1世代第2世代2種類があるということです。

それぞれで対応しているiPadが違いますので、使用するiPadがどちらに対応しているかを必ず確認してから購入しましょう。せっかく用意したのに使ってるiPadに対応してない!なんてことになってしまったら悲しいですからね…

ペンに関連してもう一つ大事なのがペン先です。Apple Pencilのペン先は摩耗した時のために付け替えが可能で、絵をたくさん描くのであればあるほどこちらのストックをしておくことがオススメです。

ちなみにペン先にはApple社公式以外にもペン先の材質や細さの違うものなど、色々なタイプが販売しているのでそれぞれ製品の情報やレビューなどをよく見て、自分に合ったものを購入しましょう。

③ペイントアプリ

絵を描くのであれば、必然的にペイントアプリも必要になります。どのアプリが使いやすいかは人によって違うため一概にこれを使おう!とは言えませんので、オススメのペイントアプリを3つほどご紹介させていただきます。

・アイビスペイント
・メディバンペイント
・Procreate

※アイビスペイント・メディバンペイントは、基本無料で使用可能で追加機能を利用するためのサブスク制度もあります。
※Procreateは有料利用のみ。ただし買い切りなので追加料金は発生しません。

iPadでの作業であると便利なものは?

iPad、Apple Pencil、ペイントアプリ、この3つがあればiPadで絵を描くことができるのですが、より作業を捗らせるためにあると便利なアイテムもいくつか教えていただいたので、こちらもご紹介します。

①Apple Pencilのグリップ

Apple Pencilの持ち手が滑って持ちづらい!と感じる方にはこちらのようなグリップがとてもオススメです。これを付けることによりペンのグリップ力が大きく上がります。安定して長時間持ち続けることができるので、手の疲労度や手元の滑りが軽減されます。その結果、描く速度の向上にも繋がるかもしれません。

②iPadカバー

高価な電子機器なので、カバー(ケース)をつけておくことはかなり大事です。本体や液晶の保護をしてくれるだけでなく、本体に角度をつけたりすることもできるので、作業しやすい環境を作り出すことができます。Apple Pencilを収納できるタイプのケースもあるので、持ち歩きをする場合はこのタイプがオススメです。(グリップをつけたままでは収納できないケースがほとんどなのでグリップを使用している場合は注意が必要です。)

また、ペンの収納位置はケースによって違います。ペンの収納場所が外側のタイプはケースに入れたまま充電できるのが利点ですが、何かの拍子にぶつけた時にペンがダメージを負うリスクも高いので、リスクが気になる方はペン収納が内側のタイプのケースがオススメです。

また、iPadを持ち歩くことを前提に考えている方は、できるだけ軽いカバーを購入するのがオススメです。頑丈なものほど重量があるので、持ち運ぶにはかなり負担になります。

③ペーパーライクフィルム

iPadのディスプレイはペンが滑って描きづらい!と感じた方にオススメしたいのがこのペーパーライクフィルムです。こちらを貼ることでまるで紙に描いているかのようなアナログテイストの描き心地に変わります。これは使う人によって好みが分かれるかと思いますが、より自然な描き心地を求めるのであれば、買って損はないかと思います。

④タブレット用手袋

仕方ないのですが、iPadに絵を描く場合はどうしてもディスプレイに手が乗ってしまいます。手が擦れることによって生じる誤反応、またそれによる汗や皮脂の付着などが気になる方にオススメしたいのがこれらを軽減できるタブレット用手袋です。

こういった手袋は、プロの絵描きさんがつけているイメージがありますね。

⑤左手デバイス

絵の効率化を考えた時に必要になるのがPCでもお馴染みのショートカットキーですが、この左手デバイスがあればそれと同等のことができます。左手デバイスのボタンに対応したショートカットキーを使うことでキーボードでのショートカットキーと同様の時短が可能となり、効率よく作業を進めることができます。キーボードより小型という点も魅力です。ただし、ペイントアプリによって左手デバイスの割り当て変更ができないまたはそもそも左手デバイス非対応のものもありますのでその点は要注意です。

ちなみに上の写真の左手デバイスはProcreate推奨の商品です。

⑥iPad対応キーボード

Bluetoothを利用してiPadに接続することができるキーボードです。こちらを利用することでPCでのイラスト制作と同様にショートカットキーを使うことができたり、テキストの入力をスムーズに行うことができます。PCと近い操作ができるので、PCでのイラスト制作に慣れている方には特にオススメです。

⑦タブレットスタンド

タブレットスタンドにiPadを立てかけることで、傾斜をつけた状態で絵を描くことができます。特に写真のタイプのようなタブレットスタンドでは傾斜の角度を数段階で調節できるので、自分の描きやすい角度に設定することができます。平置きで描くとどうしても顔が真下をむき、首や肩を痛めてしまいがちです。角度を調節して傾斜をつけてあげると、作業中の姿勢の改善に大きく貢献するかと思います。姿勢の話は後述させていただきますが、自然な姿勢を維持することが快適な作業につながるのでタブレットスタンドの利用はオススメです。

⑧机と椅子

あると便利なものというカテゴリーで紹介していますが、机と椅子は可能であれば絶対に使用してほしいアイテムです。

1つの絵を描き上げるまでにはかなりの時間を要します。背中を丸めた状態での作業など、悪い姿勢での長時間作業を繰り返すことで身体の負担が蓄積されていき、場合によってはクリエイター生活が続けられなくなる事態も考えられます。そのため、日頃から身体に合った机と椅子を使うことで負担を蓄積しない作業環境を作ることが大事です。

iPadでの作業環境の注意点

iPadでの作業において、念を押して注意されたのはやはり姿勢についてでした。基本的に背中を丸めた状態での作業iPadを見下ろす姿勢での作業背中/腰/首のいずれかに負担がかかるためオススメできません。iPadはPCの板タブや液タブと違い、持ち運ぶことが容易にできてしまうので、ついついソファやベッドの上でくつろいだ姿勢で作業してしまいがちです。この姿勢が身体に不自然な負荷をかけてしまい、首や腰や背中にダメージを負う原因となってしまいます。

iPadでのお絵描きも椅子に座って机に向かって猫背にならないように作業することが大切です!楽しいお絵描きライフのためにも身体はしっかり労ってあげましょう!

まとめ

以上が今回友人から教えてもらった「iPadでのイラスト制作の利点」と「iPadで作業をするために必要なグッズ」となります。最後にiPadを使う利点と注意点をざっくりまとめておきます! 

利点

1.起動が早いためスムーズに絵が描き始められる

2.簡単に持ち運べるため、いつでもどこでも描きたい時に描くことができる

3.良い意味で画面が狭いため他のアプリの立ち上げ頻度が少なくなる(=お絵描きに集中できる)

4.絵を描くのに役立つ便利なガジェットが多数あるためお絵描きが捗る

 注意点! 机と椅子で姿勢をただして作業をしよう!(ソファやベッドでの作業は身体に負担がかかるので注意!)

今回の記事が初めて絵を描かれる方僕のようにPCでの作業の+αが欲しい方の参考になれば幸いです。

それではiPad、Apple Pencilで快適なイラスト制作を!

絵・文:サツマイモ

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