【現場に突入】写真を学ぶ学生がフード撮影見学に行ってみた!

友達とランチに行く時、HPやSNS、店舗のフロアガイドを見てお店を決めることがありますよね?
意識してみると、広告ポスター、お店のメニュー、雑誌のお店紹介など、フード写真はいたる所に溢れていることに気づくと思います。今では素人の方もプロ顔負けのフード写真撮ってSNSにアップしていたり、美味しそうに撮影する方法の動画なんかもよく目にするようになりました。

このように私たちがよく見るフード写真は、素人でも十分撮れてしまうのではないか?やはりプロのカメラマンが撮影を任される領域なのか?疑問に思う方もいると思います。

今回は、仕事の3~4割がフードを扱う撮影という日本写真芸術専門学校(以下NPI)卒業生の野村雄治さんの仕事現場に、NPIコマーシャルフォトゼミ在籍中の前田百葉さんが同行!実際のフード撮影のお仕事を見学しに行ってきました!

撮影地は渋谷PARCOにある、季節のフルーツや三浦野菜を使った20~30種類のシェイクとカラフルバンズを使ったサンドイッチがオススメの「ON THE CORNER Shibuya」。フロアガイドに使用するイメージ写真の撮影です。

「ON THE CORNER Shibuya」
HP:https://shibuya.parco.jp/shop/detail/?cd=025692
Instagram:https://www.instagram.com/onthecornertokyo/

今回は実際の店舗にお邪魔しての撮影で、まず機材、ライティングなどサクサクとセッティングを進めていきます。

 

野村:カメラはCanonの5D、シフトレンズ使います。今日はライト一灯でセッティングします。事前にお店のInstagramを見て、お店の壁を背景に使って撮影しようと思ってきました。

 

 

前田:Instagramからの情報など、ネットからみんなお店決めていると思うけど、どういう風に撮るかどうやって決めていますか?

野村:メニューなんかは、商品を全部見せないといけないから変にかっこよくではなく「THE」って感じで撮影するけど、今回のようにイメージ写真の場合はシズル感やぼかして雰囲気を出したり、自分がおいしそうって思うポイントを押さえるとイメージっぽくいわゆる映える写真になるよね。お皿とか盛り付けが彩りいい料理ならあるあるだけど俯瞰で撮るとか、一つのお皿でも撮り方で見え方が違うから、この角度のカットだけ!ではなくてある程度バリエーションを撮ってクライアントさんに提案するようにしてます。

 

頭の中で構図やバリエーションを瞬時に判断していく能力も必要。作品制作とは違う仕事ならではの緊張感が伝わってきます。 途中前田さんからの質問に対して、これまでの仕事で撮った写真を見せてもらいつつ答えてもらいました。

 

 

お皿とドリンクの仮置きをしてスタンバイ完了。ドリンクを一つ一つ置くたびに撮影していきます。
全部が揃った頃にはソフトクリームがどんどん溶けてきています…!

野村:場所が決まっちゃえば後から合成ということも踏まえて焦らず撮影を進めます。

 

バランスを考えて置いていたケチャップマスタードは抜きにし、空いたところがさみしくなったのでドリンクをもう一つ追加などお店側からの注文にも柔軟に対応していきます。

 

前田:フードスタイリストさんが入ることもあると聞きますが、普段はどうですか?

野村:入ってくれることもあるけど、予算がない場合が多くて基本お店の人がセッティングしたり自分でもやります。フード撮影の時は、ツヤ出し用の油や細かい部分の調整用の小道具を持っていくのが必須ですよ。テーブルの水平をとる水準器と、キッチンペーパーもあればなにかと便利です。

 

サラダ油を筆で塗ってシズル感を演出

野村さんのフード撮影小道具

 

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