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パンデミックの終焉を願い、揺れる希望と絶望。NPI卒業生 写真家ダビラ・ジョルダニ × ピクトリコギャラリー展示

NPI卒業生ダビラ・ジョルダニさんの展示がピクトリコギャラリーにて開催されました。

NPI卒業生で写真家のダビラ・ジョルダニさんの展示がピクトリコギャラリーにて開催されました。展示を終えて、自分の作品を世の中に発信していくことや今後のビジョンについて、ダビラさんにお話を伺いました。

卒業して約半年。ご自身の展示を開催して、どうでしたか?

もちろん、自分の作品を他の人と共有できるというのは、とても良い機会でした。ピクトリコギャラリーの2人展に加えて、8月にもKomaギャラリーで初の個展を開催することができました。卒業時には予想もしていなかったことですが、それからわずか数ヶ月後のことでした。学生時代に一生懸命いろいろな作品を作ってきたので、学生時代、そしてこれまでの日本での生活を締めくくる意味でも良い機会でした。そして今回の展覧会では、この2年間のタイムラインとして、それらの作品をミックスすることにしました。
そして何よりも、これまで何かの理由で会えていなかった多くの人たちと再会できたことが嬉しかったです。ただ残念だったのは、緊急事態宣言の中で2つの展覧会を開催したために、思うような人数を集めることができなかったことです。

 

 展示のテーマが印象的でした。今回、展示を開催しようと思ったきっかけを教えてください。

私のアーティストのマネージャーさんの知り合いが、日本在住の海外の若手アーティストの展覧会を開催したいということで私が今回の機会を頂きました。
当初、マネージャーさんはパンデミックの終焉に関連して、希望的なテーマを考えていました。しかし、実際には状況は全く変わらなかったので、私たちはこの困難な時期を経験したことを選択し、共有することにしました。私の場合は、ようやく状況が変わるのではないかという希望と、あまりにも長引いてしまった状況の中で、普通の状態に戻るのはまだまだ先になりそうだという絶望の間でもがいていました。今でもそうです。
このように、本来の目的ではなかったのですが、この2年間、様々な被写体、様々な思いを込めて撮影した写真は、私の経験の日記のような役割を果たしました。

 

 

卒業後も制作を続けている一方で、現在どんなお仕事をしていますか?

今クリエイティブディレクターみたいな感じで写真や映像やWebサイトの制作の仕事をやっています。現在の仕事をしつつ、いつも通り少しずつ作品の撮影も行っています。NPIを卒業してから「課題」として作品を提出する必要がなくなったことや、パンデミックの影響で長期間ほとんど変化のない状況が続いていることなど、さまざまな理由から、これまで通り写真を撮っていても、卒業してからはそれらの写真をまとめて新しい作品を作ることができていないことに最近になって気がつきました。

 

今後のご活躍を楽しみにしています!これから目指している活動や目標があったら教えてください。

私は写真作家になりたいと思っています。それは、自分の好きな写真を撮って、展覧会や写真集を出せるようになることです。なので、現在も今まで通り写真を撮り続けていますが、先ほども述べたように、その写真を使って新しい作品を作ることを意識して努力していきます。また、自分の写真を発表して新しい人たちに届けるという意味でも、これからも新しい機会を探していきたいと思っています。
また、最近では、人物モデルを使ったシリーズにも取り組み始めており、将来展示などできるようになることを楽しみにしています。同時に、先日の個展と同じ「A Poem」という作品を撮り始めてから丸1年が経ち、個展で最初の3ヶ月間の撮影の写真を使いましたが、残りの9ヶ月間の撮影でも続きの作品をやっとまとめようと思っています。

 

両国に新しくオープンした「ピクトリコ ショップ&ギャラリー」

ピクトリコ ショップ&ギャラリーは、高品質のインクジェット用紙を提供し続けるピクトリコの直営店。インクジェット用紙の販売、プリントサービスの受付、レンタルギャラリーの運営を行っています。

ジャンルを横断した写真家の起用と展示。ピクトリコ ショップ&ギャラリーの過去の展示や開催イベント

「ピクトリコ ショップ&ギャラリー」は移転前は表参道にありました。著名写真家、新進写真家から学生までプロアマ問わず、様々な写真展が開催されてきました。公募展や写真愛好家のグループ展など今後も幅広い写真展の開催を予定しております。これまでNPI卒業生や講師たちも一人の写真家としてピクトリコギャラリーで個展を開催してきました。

ピクトリコ ショップ&ギャラリー
〒130-0015 東京都墨田区横網1-2-16 東誠ビル5F
TEL 03-6658-5823
URL www.pictorico.jp/shop/
※営業日・営業時間はホームページをご確認ください。

ピクトリコの商品やサービス

1998年の設立以来、最高品質のインクジェット用紙を提供し続けています。デジタルイメージをインクジェットプリンターで美しくプリントできるようこだわった商品群は、当社が商品企画・開発し、すべて国内で生産。発売以来、世界中の写真愛好家、プロ写真家やクリエーターの皆様に高い評価を受け、愛用されています。

 

展示というカタチで、自分の作品を世界に発信していくこと。

今回の展示を拝見して、NPIの卒業生がこうして社会・世界で自分の作品を発信していくことの可能性を改めて感じることができました。昨年、想像を超える規模のパンデミック渦中で、個人ではコントロールすることのできない大きな障壁を体感した学生たちが多くいたのが事実です。

しかしその中で、彼らが自らテーマを発見し、作品に言葉と想いを添え、「写真」という表現を使って自身の生き方や人生、社会と向き合っているように見えました。写真家やフォトグラファー、作家を目指す彼らの今後の活躍、そしてクリエイティブな創造と新しい価値が生まれていくことを楽しみにしています。

 

ダビラ・ジョルダニ
Webサイト:https://jordanni.net/
Instagram: @wormrebel
1995  コスタリカ生まれ 東京在住
2009  カナダへ移住
2021  日本写真芸術専門学校 卒業
〔 主な展示 〕
2018 「東京夜潜伏」Sankeys PENTHOUSE / 表参道・東京
2019 「Monochrome Echoes」渋谷区ふれあい植物センター / 渋谷・東京
2020 「From the other side」Space Jing / 表参道・東京
2021 「A Poem」Koma Gallery / 恵比寿・東京
2021 「Two Recollections of Tokyo Under an Epidemic」ピクトリコショップ&ギャラリー/ 恵比寿・東京

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