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福井の美しい風景と青春の1ページ。フォトグラファー tomosakiが撮る、物語のような瞬間。

「日常の風景や思い出を写真で残したい」という想いでカメラを始める方も多いのではないでしょうか。何気なく撮った一枚も、“特別な瞬間”としてまるでタイムカプセルのように青春の日々を思い出させてくれます。

今回は、SNSを中心に幅広い世代に人気のフォトグラファー tomosakiさんにお話を伺いました。地元・福井で写真を撮り続ける理由や、撮影時に大切にしていることなどを教えてもらいます。

1.福井の美しい風景と四季の彩りがとても素敵です。tomosakiさんが写真を撮り始めたきっかけと、地元を撮りはじめたきっかけを教えてください

写真をはじめたきっかけは「友達との思い出をきれいに残したい」という思いからです。友達と旅行に行く際にカメラを持ち出し、写真を撮影していました。

地元を撮り始めたのは、新型コロナウィルスの流行がきっかけでした。コロナの蔓延により旅行に行けなくなり、地元は映えるものがないからという理由で一度カメラから離れてしまいました。しかし、自粛期間中にSNSで福井のフォトグラファーの写真に出会い、「地元福井でも写真が撮れるんだ。」と思い、地元を撮り始めました。

2.地元の“良さ”に気付いたきっかけになったのですね。福井の魅力はどんなところでしょうか?

「なにもない」ところだと思います。海や入道雲、夕陽や田園風景、視界を遮るものがないからこそ、雄大な自然を身近に感じることができます。写真を撮る上で、通行人や建物の映り込みが少ないため、世界観が作りやすいです。生活の近くに絶景があるため、癒しをすぐに感じることができますし、どこか時間の流れがゆったりとしているので心が落ち着きます。

3.地域の写真を撮ることの魅力はどんなことでしょうか?

地域の写真を撮ることで周りの人との会話が増えました。そして生まれ育った地の魅力に改めて気づくことで、“こんな素晴らしいところで生まれ育ったんだ”という誇りにもなりました。姉は僕の写真がきっかけで小さな美しさに気づくようになり、散歩するのが楽しくなったと話してくれています。自分だけでなくこの土地に住む人も地元を好きになってくれたことがとても嬉しいなと思っています。

4.嬉しいエピソードですね!友人や家族、SNSのフォロワーなど周囲の反応はどうでしたか?

福井のフォロワー様から「地元を誇らしく思えた」というお言葉を最近多くいただけるようになりました。福井県の魅力度は全国的にも低く、我ら地元民は福井に対して自虐的になっています。ですが、自分の写真で、見た人の地元のイメージを払拭できたときには、とても大きな喜びを感じます。

ファインダーを覗くことで、地元の良さを再発見でき、地元では当たり前だけど他県からしたら面白いことは沢山あると思うので、そういった発見を今後も発信して地元を盛り上げ地元民の自信を持つきっかけになりたいです。

5.写真を通じて「再発見」がたくさんありそうですね。撮影のときに印象に残っている経験やエピソードがあったら教えてください

私はよく、地元の学生の方を撮らせていただくことが多いです。撮影した際に、学生の方から「地元で最高の思い出を残せることができた。ありがとうございます。」とお言葉をいただけたときには本当に胸が熱くなりました。

私自身去年まで学生をしていたのですが、コロナの影響は大きく、思い出を作る機会がなくなってしまいました。ただ、私はその時偶然カメラにハマって、青春を取り戻すことができました。私は自分の写真を通して、今の学生の方たちに“特別なことがなくても日常は楽しめる”ということを伝えたい、と思っていたので、そのような言葉をいただけた時に、カメラをしていて良かったと感じました。

6.青春を取り戻す、という感覚。きっと幅広い世代の方に響いていると思います。tomosakiさんは、いまどんな活動をしていますか?

メディア寄稿や、NikonZ5アンバサダーなどです。現在では、地元福井のPR活動に力を入れています。福井県出身のフォトグラファー4人で「hoyano film」を立ち上げました。実際の活動については現段階では検討中ですが、福井県の新幹線開通や、コロナ禍において地元を見つめ直す機会が増えている今、福井県民に地元の良さを再発見してもらい、盛り上げることができたらなと考えています。

7.普段は撮影の際、カメラ機材は何を使っていますか?

NikonZ5 NIKKOR 24-200mmを使用しています。

8.撮影や取材のときに心掛けていることや自分のルールなどはありますか?

撮影の時には必ず、自分も相手も楽しむことをルールにしています。楽しむことで、写真への愛着が増したり、写真を後で見返したときにその時の楽しい気持ちや思い出が写真を見返すたびに込み上げてくるので日々の糧にもなります。
また、撮影を楽しむためには撮影がスムーズにいくよう下準備を欠かしません。私の場合、撮りたい物語のタイトルをメモにかいて撮影に行くようしています。

9.「撮りたい物語のタイトル」…とても興味深いです。これからどんな“地域の魅力を伝える写真”を撮っていきたいですか?

地域に住んでいる方は、自分の地域の魅力に気づいていない方が多いです。実際に私もカメラの力を借りるまでは気づきませんでした。ですので、その地域に住む方が当たり前が当たり前じゃないと気づける写真を撮りたいです。皆さんの人生で見つけられるトキメキが私の写真を通して増えてくれるといいなと考えています。

10・最後に…tomosakiさんにとって「写真」とはどんな存在ですか?

私は少し疲れたときに、友達との写真を見返します。すると昔の自分たちの笑顔や思い出に元気づけられることがあります。前に進むことも大切ですが、時には立ち止まって過去を振り返ることで、心の休息になるのではないでしょうか。 私の写真をきっかけに、いつかの青春の日々を思い出していただけたらとてもうれしいです。

それぞれの感情のタイムカプセルになれたら、と思います。

Twitter @photono_gen

Instagram @photono_gen

 

tomosaki
フォトグラファー 福井県出身。3 年程前からカメラを持つようになり、コロナ禍をきっかけに地元福井の情景の魅力に改めて気が付き、本格的に写真家として活動を始める。2020 年「東京カメラ部 10 選 U-22 フォトコンテスト」に入選。愛用カメラ:Nikon Z 5。愛用レンズ L NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR。

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