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写真用語でよく耳にする「アレ」ってナニ?①
「ホワイトバランス」「ISO感度」、、、
写真の話をするときにあたり前に使われているこれらの単語、一体何なんだ、、、と思う方いませんか?
そんなアナタに見て欲しい!
専門用語を覚えて、写真に詳しくなっちゃいましょう!
ホワイトバランス(WB)
写真の色味を調整する機能のこと。
写真を撮ると、肉眼で見ている色よりも、黄色っぽく写ったり、青っぽく写ってしまうことがあります。
カメラのセンサーは光に対してとっても敏感なため、間接照明の色など明かりの色の影響を受けています。
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ホワイトバランスが適切でない写真。白い背景が赤っぽく写っています。
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ホワイトバランスが適切でない写真。写真全体が青っぽく写っています。
そこでホワイトバランスの設定を変えると、色かぶりを補正してくれます。
オートホワイトバランス(AWB)は、カメラが自動で色味を調整してくれる機能です。
白いものが白く写るように、自動で色味を補正してくれるので便利ですね。
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この様に実際には赤っぽい光で照らされたリンゴも、、、
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オートホワイトバランス(AWB)を使えばカメラが自動で自然な色合いになる撮影をしてくれます。
ISO感度
レンズから入ってきた光の量をどれくらいセンサーが感じられるかの数値、写真の明るさを調整する機能の一つ。
ISO感度が高いと、暗い場所でも、少ない光で写真が撮れます。
明るさが足りず暗くなってしまう室内撮影の際や、光が限りなく少ない夜間でも気軽に撮影ができます。
デメリットとしては、ISO感度の数値を上げる程、画質が落ちてしまいます。
ただし、高感度でもザラつきの少ない滑らかな仕上がりにしてくれるカメラもあるため、夜景の撮影を多くしたい方はそういった特徴をもっているカメラを選ぶのがいいかもしれません。
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太陽光に照らされた野外で撮影したリンゴ。 【撮影条件】シャッタースピード:1/500、絞り:f5.6、ISO感度:100
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上記と同じISO感度100の撮影設定で暗い室内で撮影したリンゴ。 露光が足りてないので真っ暗です。 【撮影条件】シャッタースピード:1/500、絞り:f5.6、ISO感度:100
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暗い室内でISO感度だけを変えて撮影したリンゴ。 【撮影条件】シャッタースピード:1/500、絞り:f5.6、ISO感度:64000
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屋外と暗い室内で撮影したリンゴの写真の画質を比較。ISO感度を上げると暗い場所でも撮影できるようになりますが、代わりに画質が落ちるデメリットがあります。 今回は比較のために極端な画質差が出るようにしています。
絞り(F値)
レンズを通る光の量を調整する仕組みのこと。
穴が大きいと光をたくさん通し、穴が小さいと少しの光しか通さないのと同じように、レンズの羽根で光の入り口を狭めたり、広げたりすることで光量を調整できます。
F値の数値を変えると、光の量だけでなく被写界深度(ピントが合っているように見える範囲)も変化します。
F値を小さくして、被写体がくっきり見える範囲が狭いことを〝被写界深度が浅い″。大きくしてピントが合っているように見える範囲が広いことを〝被写界深度が深い″といいます。
数値を大きくしたり小さくするとボケるボケないが変化するのでいろいろ試してみると良いかもしれません。
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絞り値F1.8で撮影したリンゴ。被写界深度が浅く、奥行きがとてもボケて写ります。
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絞り値F22で撮影したリンゴ。被写界深度が深く、奥行きもはっきり写ります。
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絞りを開いた状態(F1.8)のレンズを前から覗いてみました。いわゆる「開放」状態なので絞り羽根は見えません。
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こちらは絞りを閉じた状態(F22)。絞り羽根が閉じていて、光が通る穴が小さくなっているのが確認できます。
シャッタースピード
シャッターが開いている時間のこと。
シャッタースピードを下げる(シャッターが開いている時間が長い)ほど、光を取り込む時間が長くなります。
シャッターが開いている時間が長いと、それだけカメラは光や揺れの情報を拾い続けるので、長ければ長いほど手ブレが起きやすいです。
手持ちで撮影を行う際には注意が必要になるため、シャッタースピードを下げる場合には三脚を使用してカメラを固定すると綺麗に撮ることができます。
例えば、走る電車など高速で動く被写体を写真上でブレないように、止まっているように撮りたいときにはこのシャッタースピードを上げることでうまく撮ることができます。
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上に投げたリンゴを1/60秒のシャッタースピードで撮影。 リンゴがブレて写っています。
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同じく上に投げたリンゴを1/8000秒で撮影。ほんのわずかな一瞬を切り撮っているのでリンゴが止まって写っています。
よく聞く写真用語のアレコレ。用語を理解し使いこなせるようになると、写真の質が一気に上がります。
固く考えず、まずはいろいろ試してみながら撮ってみてください!
PicoN!編集部: 濱田