心霊写真を作ってみたら意外と勉強になった。〜2023夏〜

”心霊写真”を合成してみる

風景撮影人物撮影で2枚の写真を作成しました。
この風景写真に霊としての人物をPhotoshopの一つの機能「描画モード」を使って合成していきたいと思います。

まずは風景写真をRAWで撮影しているので、RAW現像をしていきましょう。
今回はAdobeのCameraRawを使っていきます。

心霊写真なので少し青っぽく寒々しい感じにしていきますが、調整に使うのは色温度です。
一番上のホワイトバランスを左にスライドしていくと、全体的に青っぽくしていくことができます。
”少し青っぽい感じ”に調整できたらPhotoshopでこれを開きます。

Photoshopで開いたのを確認したら、今度は人物の写真を調整→配置していきますが、今回はそれらを一まとめに行いたいと思います。

Photoshopで開いたら上のメニューのファイルから”埋め込みを配置”を選びます。
合成する写真を指定して開きましょう。

今回はRAWで撮影してるのでそのRAWデータを指定して開きます。
RAWデータなので風景写真の時と同様にRAWの設定を調整することができます。

一旦先ほどと同様に色温度を左の青の方に振って調整します。
このまま完了することで、先ほどの風景写真に人物写真をレイヤーとして配置していくことができます。

先ほどPhotoshopで開いた風景の写真に人物のレイヤーが追加されているのが確認できますね。

このまま人物の画像を背景に合うように調整していきます。
四隅にある四角を内側にドラッグしていくと画像のサイズを変更することができますが、この時に注意したいのが画像の比率です。
比率が変わってしまうと縦長/横長に変な感じで伸びてしまうので、比率が変わらないように比率を固定のボタンをオンにしてから大きさを変更しましょう。

なんとなく位置を調整できたら、今度は”描画モード”を変更していきます。
耳慣れない言葉かもしれませんが、その描画モードはレイヤーの上の方にあります。

この描画モードを細かく説明すると難しくなりますが、簡単に言うと
【描画モードを変更したレイヤー(今回は人物)】で、【その下のレイヤー(今回は風景)】の輝度を変えることができます。

このように多くの描画モードがありますが、今回使うのは”スクリーン”です。
このスクリーンを適用すると、人物のレイヤーの明るさを調整することで風景の写真を明るくすることができます。
試しにスクリーンに変更してみましょう。

描画モードを変更すると、人物の背景の周りの黒い部分が見えなくなりました。
このスクリーンは黒を無視してその他の色で背景を明るくすることができるので、今回のように黒バックで撮影した被写体を別の写真に合わせていく時に使うと便利です。

このように、
1、人物のトーンを調整して
2、1枚の写真に配置し
3、描画モードを変更する
だけでうっすらと人物を合成して心霊写真風の合成をしていくことができます。
大がかりな撮影セットを使わずに遊んでいくことができるので、この夏、みなさんも1枚心霊写真を作ってみてはいかがでしょうか?

 

解説:羽立孝(レタッチャー/オペレータ)


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