ドンキを支えるPOPライターのお仕事!「ドンキ文字」が描けるようになるまで

驚安の殿堂ドン・キホーテ。一度は行ったことがあるという方が多いと思います。
店内に並ぶのは、たくさんの商品とギュッとつまったドンキならではのカラフルな手書きPOP。その通称「ドンキ文字」を書くのは、全国に約1000名ほどいるPOPライターと呼ばれる人たち。
今回はそのPOPライターのお仕事についてご紹介します。

POPライターとして採用されたら

ドン・キホーテの全国展開・大量出店にともない、文字のレイアウトやデザインがマニュアル化され、2001年に描き方が統一されました。そして、ドンキ文字の指導が研修制度になりました。

研修では、1日8時間の講義を5日間行います。講義は、ドンキ文字を学ぶ前に「ペンの使い方」を身に付けることからスタート。文字の角をパキッとさせるために、ドンキ文字を描くときは先の丸いペンではなく、角型のペンを使用します。

一定の幅で直線や曲線を引けるようになり、ある程度ペンの使い方に慣れてきてから、ドンキ特有の数字の形のレクチャーを受けます。

対面の研修終了後、そこから1年間は講師に課題を提出し添削を受けるオンライン研修に移行していきます。その指導方法は講師によってさまざま。なかには、講師が描いたPOPを上からなぞり、ドンキ文字の特徴やニュアンスを身に付ける研修もあります。

 

書くうえで大切なこと

書くときに一番使うペンはポスカです。イメージしていた色や使いたい色が売っていないときは、自分で色を作ることもあります

少しずつ色を足して、少しずつ色を変えていく。そうするとキレイなグラデーションが作れます。色の調合は、ほとんどのPOPライターがやっています。

そんなドンキ文字を描く上で大切なのは、個性や癖を反映させないこと。地域や店舗によって多少の差はありますが、文字にアレンジを加えることはできません。イラストの知識がある人などは、自分の手癖を捨てきれないことに苦労することが多いかも。POPライターには、イラストやレタリングの勉強をしている経験者もいますが、未経験者がほとんどです。

難しいのは、外国語をドンキ文字っぽく書くこと。どこまでドンキ文字のように崩して良いかが分からないし、崩したことによって読めなくなってしまうことがあるかもしれません。


また、文字と文字の間の取り方も難しいです。頭では分かっていても、慣れていないと、日常生活の癖が無意識に出てしまいます。ギリギリのところまで詰めて書くことが重要です。

 

POPがお店に並ぶまで

まず商品の担当者から依頼がきて、そこからサイズなどを相談していくことから始まります。商品のイメージに合うように色を選び、構図などをイメージしながら描いていきます。

会社で共有されている素材の中から商品に合うものを集めて組み合わせたり、商品のアピールポイントを調べてその言葉を使ったり、POPだけで商品の宣伝になるようにするのがポイントです。どんなPOPにするかは自分次第なので、いろいろな要望に応えられるような対応力が必要です。
実は、ドンぺン(マスコットキャラクターのペンギン)も会社で共有されていて、色々な人が描いたドンペンを使うことができます。実は、ドンペンのタッチは描いた人や地域でそれぞれ僅かな違いがあるんです。

文章校正:1990年 NDS グラフィックデザイン科卒業
POPライター養成責任者 栗原由紀

ドン・キホーテサイト


 

全国各地にあるドンキ。いろいろな地域の店舗に行ってみると、POPやドンペンの僅かな違いや、その店舗のPOPライターのこだわりを見つけられるかもしれません。POPライターのお仕事を知ると、いつも何気なく見ていたPOPの見方が変わりますね。

PicoN!編集部 木下

 

ご協力:株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス

 

関連記事