香港・アジア最大級の視聴覚美術館「M+」。新しいアートの発信地として世界が注目するNEWスポット
昨年11月、香港の西九龍文化地区にオープンしたM+(エムプラス)。アジア最大級の視聴覚美術館として、展示総面積17,000㎡という圧倒的なスケールだ。コロナ禍により海外からの訪問者不在、一時休館を余儀なくされているなか、すでに世界では現代美術のアートスポットとして注目を浴びている。
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複合的な空間となっている「M+」は、4つのエリアからなる33のギャラリーに加え、劇場やビクトリア・ハーバーを眺めるルーフガーデンなどが備えられている。20・21世紀の美術をはじめ、建築、デザイン、映画、大衆文化など広範囲な視覚文化に関する5000点以上の作品と1万5000点以上の資料が収蔵されているという。
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M+のデザイン・建築部門でキュレーターを務めた横田いくこさんは、2016年から香港に移住し、世界各国そして日本各地を巡って美術コレクション構築に貢献してきたという。巨大な館内には、訪問者が「体感」を通してアートに触れ楽しむ仕掛けが多数あるそうだ。
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1980年代に活躍した伝説の日本人デザイナー倉俣史朗がインテリアデザインを手がけた寿司店を “丸ごと” 館内に移築したスペースがあり、こちらも大きな話題を集めている。店内には、当時の寿司店の大将が実際に使用していた食器やカトラリーなどが収納されている、という遊び心も。世界的美術館にて日本人の活躍を作品を通して知ることができるのは嬉しい。
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香港における社会活動や目まぐるしく情勢が変動したニュースも記憶に新しいが、いま改めて香港が「新しいアートの発信地」としてアジア特有の近代デザインや美術そして歴史を俯瞰しながら、21世紀におけるクリエイティブ、視聴覚芸術を発掘し続けるのだろう。いつの日か香港「M+」へ訪問できる日を心待ちにするとしよう。
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