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《艶っぽい女性のイラストが魅力》イラストレーター夏目レモンさんのイラストメイキング講座レポート

3/27(日)にイラストレーターで活躍中の夏目レモンさんをお招きし、日本デザイナー学院にてイラストメイキング講座を開催。水彩絵具での着彩の様子を披露いただきました!今回はこのメイキングの様子をお届けします。

 

使用画材はこちら。プロ愛用の画材、気になりますよね!

  • 用紙:アルシュ 水彩紙 極細目
  • ホルベイン 透明水彩絵具
  • コピック マルチライナー
  • 筆各種

夏目レモン:レースを沢山取り入れた線画にしたので、白と紫をメインで着彩していこうかなと思っています。私の絵は、透明水彩だけど色が濃いとよく言われますが、これは何回も色を塗り重ねて濃くしているからです。

女性の肌は柔らかい印象にしたいので薄い色何度も重ねます。透明水彩の特徴で、塗った箇所の端に絵具がたまる【水彩境界】というものができるので、肌に関しては一度色を塗ったら水筆にしてムラができないよう何度もなじませます。

白目は、用紙の白のままだとちょっと怖く見えちゃうんです。白を目立たせなくするため、また目のハイライトが一番明るく見えるように、他をちょっと色付けて落としています。
目の上半分にも影を入れるようにして、白目の主張を抑えていきます。他の作家さんも影が入ってたりするので、皆さんも見てみてください。
髪の毛は、毛先が濃くなるようグラデーション作っていきます。

メイキング中に、受講者の方から寄せられた質問にも答えていきます。

Q:水彩絵具を使うようになったきっかけは何ですか?

絵は本当に小さい頃からです。お母さんをはじめ、家族が絵を描くのが好きで、絵を描くのが当たり前の環境でした。家族みんな描くので、毎週コピー用紙が切れるくらいでした。

もちろん小さいときは鉛筆が多かったのですが、中学になってペンタブを買ってもらったんです。でも、モニター見ながら描くことができずに挫折…すぐ押し入れにぶち込みました(笑)

高校でSNSはじめたら、同い年の人がうますぎて衝撃を受けたのを覚えています。その中で、好きな作家さんが展示+いっしょに展示ができる公募を見つけました。絶対応募すると意気込み、今ある画材でどうやるかと考えたときに12色の透明水彩を選びました。学校で使うよくあるあの絵具です。思ったよりすんなり描けて、自分のイラストにあってるのかもと思って、高2から透明水彩で描いています。

ちなみに今はラフはデジタルで描くので、Wacomの一番大きい液晶タブレットを持っています。
「なんでもでかけりゃいいだろ!」と思って1番でかいの買いましたが、私は肩こりがひどくなってしまって…(笑) 自分の体に合った大きさをおすすめします!(笑)

夏目レモン:髪を塗っていたら色が濃くなったので、メイクを濃くしたくなりました!瞳の色を加えていきます。
瞳に赤を足したので、なじませるためにまつげや涙袋にも赤を足します。
唇はグラデーションでちょっとずつ。絵の具が乾いたら線画部分をもう一度描いて仕上げようと思います。

Q:好きな作家さんはいますか?

レトロのものが好きで、イラストレーターの中原淳一さんのイラストが好きです。
アンニュイな目元、女性的なラインが美しくて、自分でも描きたいなと思って、色気のある女性を描くようになりました。

Q:女性を描く時のこだわりを教えてください。

まずは目元。しっかり目力のある子を描くことを心掛けています。
まつ毛、カールの感じ、瞳の色、唇の厚さと形など、細かい箇所まで気を遣って描きます。

あとは、指先にこだわりがあるかなと思います。女性をさらに美しく見せるために、指、腰、手首など、体のどこかを捻らせたりして曲線を作りながら描いています。

Q:キャラクターのポージングや配置などのコツはありますか?

その絵の時代背景や文化など設定があると思うので、まずはそれに合わせて考えます。キャラクターが魅力的に見える構図を探すんですが、正面、俯瞰やあおりなど、色々なポーズを4~5個描いてみて、キャラがより映えそうなものを選んでます。

そして、その子の性格に合ったポーズと服の着こなしもポイントかなと思います。
ちなみに服は、実際にあったらどう着ているんだ…?という安易なデザインではなく、ここは繋がっててレースが3重になっててーなど、しっかり構造面を考えます。

髪の毛の線を描いていきます。毛束感、流れを細い筆で1本1本表現します。でも全部同じ太さだと自然ではないので、太さなどランダムに加筆していきます。

最後は服です。服のレースの透け感を意識しながら塗っていきます。レースは白なので影になる部分に色をおき、周りをぼかしていく感じで塗ります。

お花の赤をポイントで服にも入れていきます。
水彩らしいにじみを使いたいので、先に水を置いてから濃い色を載せていきます。

 

2時間弱でここまで着彩を進めていただきました!

 

短い時間で着彩をしつつ、たくさんの質問にも回答いただきとても充実した講座でした。
水彩絵具で作品制作する際に、夏目レモンさんのポイントやコツを参考にしてみてください!

夏目レモンさん、ありがとうございました!

文・PicoN!編集部 三浦

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