黒板アート甲子園に出場!エリア賞を受賞した東京農業大学第一高等学校に密着
全国の中高生が学校にある黒板を使い、自由にチョークで作品を描く黒板アート甲子園。2015年に始まってから、たくさんのチームが受賞を目指し挑戦しています。
2023年度は、1688名、153校の学校が参加し、241点の作品が集まりました。今回、関東ブロックのエリア賞を受賞した東京農業大学第一高等学校の美術部のみなさんにお話を伺いに行ってきました!
東京農業大学第一高等学校
チーム名:農一の高一
人数:11人
作品名:泡沫(うたかた)
私たちが通っている学校は校舎の建て替えをしています。2ヶ月後に儚く無くなる美術室の黒板に描きました。この黒板と同じくらい僕たちの手もカラフルになりました。
テーマは「儚さ」旧校舎への想いを込めた黒板アート
ー受賞作品のテーマについて教えてください
新校舎を建設するため、旧校舎は取り壊しになるんです。慣れ親しんだ部室もなくなってしまうため、黒板アートは「儚さ」をイメージしました。はじめは恐竜を描く予定でしたが、描いていくうちに、もっとこうしたら良いんじゃないかとだんだん変わってきて、結果、海のいきものを描くことになりました!
ウツボはタコを食べる側だけど、最終的にタコの方が強そうに見える仕上がりに。生態を研究しない結果、おもしろい感じに仕上がりました(笑)沈没船は、ただの沈没船になる予定でしたが、絵にしたらおもしろいんじゃないかと思い、絵画から飛び出しているような感じにしました。
ーエリア賞を受賞したと聞いたときはどう思いましたか?
まさか自分たちが受賞するとは思っていなかったので、びっくりしました!
はじめての応募。工夫を重ねながら何度も描き直しました
ー今回がはじめてということですが、応募のきっかけを教えてください
先生が黒板アートの写真集を持って来てくれて、それを見て自分たちもやってみよう!となりました。最初は、なかなかうまくいかず、チョークを水に溶かしてみたり、工夫をしながら何回も描きなおしました。
夏休みは週5で美術室に来て、毎日3時間くらい描いていました。最終週は朝から下校時間まで残って仕上げました。
ー担当わけは決めていましたか?
特に決めていたわけではなく、自然に決まっていった感じです。下書きが上手い人や、額縁が得意な人、小魚、岩、クラゲ・・・など、みんながそれぞれに合う得意な分野を担当しました。
ー特に頑張ったところを教えてください
主役のタコを頑張りました!
ー特に難しかったところはどこですか?
タコの目が難しかったです。大き過ぎたり、向きがおかしかったり、、、あとタコの頭の水感を出すところが難しかったです。知っているタコはだいたい調理されていて、水感がないとゆでダコみたいに見えてしまいます。
ー水感はどう表現しましたか?
周りに粘膜っぽい色(緑色とか紫色)をつけて水感を出しました。タコはみんな見たことがあるし、よく検索されているからすぐ違和感に気が付いてしまいます・・・。
あと、ウツボが難しかったです。目が怖かったり、口の開き具合によってぽかんと見えたり、何度も描きなおしました。
旧校舎に残された東京農業大学第一高等学校らしいアート
黒板アートの他にも、校舎の壁にスプレーアートやマスキングテープアートが残っていました。旧校舎への感謝と思い出作りとして、美術部が制作したそうです。いたるところにあるアート作品は、見る人の心を温かくさせます。
有名なバンクシーの作品を、生徒たちに関わり深い「稲」にアレンジ。校舎内には、他にもたくさんのアートがありました。
ホームページには、美術部顧問の柳下先生とアート作品を制作した生徒へインタビューした動画が載せられています。ぜひご覧ください。
東京農業大学第一高等学校、美術部のみなさん、
ありがとうございました!
日学・黒板アート甲子園2024の大会サイトがオープンしています。中学生・高校生のみなさん、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
ご協力:東京農業大学第一高等学校 美術部
▶東京農業大学第一高等学校 HP