クリエイティブ圏外漢のクリエイティビティを感じる何か…〈vol.28〉― マッドマックス:フュリオサ
おはようございます。こんにちは。こんばんわ。
梅雨前に夏日を連発している6月ですが、
皆様いかがお過ごしでしょうか?
突然ですが、梅雨時の6月に
世界経済フォーラム(WEF)は
世界の男女格差の状況をまとめた
2024年版「ジェンダーギャップ報告書」
を発表しました。
日本は調査対象となった146カ国のうち118位で、
前年の125位からは改善したものの
主要7カ国(G7)では最下位でした。
ジェンダーギャップだけでなく
あらゆる格差や機会の平等への対処が遅れている日本ですが、
この停滞感はそろそろ抜本的に打破したいもの。
現実は停滞している中、
たくましい女性があらゆる困難を打破する
女性が主人公の映画が現在大好評公開中です。
停滞感ある我が国ですがあらゆる困難を打破する
気運を高めるべく、今回ご紹介するのは
マッドマックスシリーズの待望の新作である
『マッドマックス:フュリオサ』です。
マッドマックスシリーズとは
マッドマックスシリーズとは、
名匠ジョージ・ミラー監督による
バイオレンス・カーアクションムービーです。
監督は医者だった時に救命医として働いており、
自動車による事故による死者数に課題を感じて
本作を作ることを決意しました。
シリーズ通して
ド派手なカーアクション、
様々な改造車、バイクの登場、
荒廃した原野など舞台に
MADな登場人物たちが荒ぶる世界観…
世界中の人々を魅了する大ヒットシリーズです。
*本シリーズは交通事故の啓蒙のハズなのに
車やバイクをかっ飛ばしたくなるので逆効果では(苦笑)
1作目~3作目は元警官の男性マックスが主役で
暴走族に家族を奪われ復讐したり、
世紀末な世界で石油を巡り暴走族と抗争したり、
核戦争後の世界で競技場で戦ったり…
大奮闘です。
4作目の「怒りのデス・ロード」では、
マックスも出てくるもののフュリオサという
女性戦士が主役となり、
マッドマックスの世界観を継承しています。
今回ご紹介する5作目の
『マッドマックス:フュリオサ』は
「怒りのデスロード」の主役フィリオサの
前日譚という位置づけです。
スケール感と映像美を極めた。最新作「フュリオサ」(2024年)は、前作の人気キャラクターフュリオサの過去を描いた前日譚である。
シリーズを通して、文明崩壊後の荒涼とした世界と、そこで生き残りをかけて戦う人々の姿が、スタイリッシュなアクションとともに描かれている。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
今回紹介したい『マッドマックス:フュリオサ』前に
「怒りのデス・ロード」について説明すると、
アガらざるを得ない圧倒的なアクションシーンの連続で
最小限の言葉で最大限テーマやメッセージを
バシバシ伝えており、アクションシーン同様雄弁な映画です!
そして体験した誰もが雄弁に語りたくなる!
またテンションが高いだけでなく、
女性がエンパワメントされるとともに、
シスターフッド的な連帯を感じる映画でしたので
「男性が好きそう」な要素が渋滞した映画でしたが
公開当時は女性人気もかなり高かったと記憶しています。
『マッドマックス:フュリオサ』
そして前作を受けての今作ですが
前作の「怒りのデス・ロード」では
終始テンションの高いアクションかつ
セリフを最小にしてしていたため、
主役にも関わらずフュリオサという
人間について全くわからないままでした。
そのバックグラウンドを紐といたのが今作です。
公開中のため、ネタバレのない所感としては、
200億点の前日譚であり、
「怒りのデス・ロード」ファンの満点接待映画!
かつ、シリーズを未見でも単体でもヤラるであろう作品!
というものでした。
その理由にちょっとだけ具体性を増すと
(200億点の前日譚な点)
・フィリオサのモチベーションがよくわかる起承転結の巧みさ!
・「怒りのデス・ロード」が極力言語を使わずに
構築された映画なのを意識して、言葉での説明を極力排除
・復讐劇としてのカタルシスはありつつも、
それだけにとどまらないbeyondなのが素晴らしい!
・フィリオサの母、少女フィリオサ、
成長したフィリオサ(アニャ・テイラー=ジョイ)など
女性が全員カッコいい!
・フィリオサの理解者であり師匠のアイツからの継承!
(「怒りのデス・ロード」ファンの満点接待映画な点)
・前日譚が故の起承転結のストーリーだけでなく
「怒りのデス・ロード」のハイテンションもしっかりキープ
・ファンが喜ぶシークエンスやアイツらが満載!
・車やバイク、メカニックなどの造形物や登場人物、
それらの動きがもう、、眼福な感じ!
・終末的世界観が舞台だからこその人の命が雑にされるギャグ
・しっかり目線で物語る感じ!
停滞する現実を打破すべく
心に火を灯すような痛快さとパワーを与えられるのは
こういう映画だと思います。
音響のいいデカい映画館で観るのがオススメです!
文・写真 北米のエボ・テイラー
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