文字が溶ける!?Illustrator〈アピアランス〉テクニック/Adobeであそぼ!#03
デザインするとき「文字のかたち」ってすごく大切ですよね。
普通は、適切なフォント(文字の形の種類)から選ぶのですが、
もっと個性的な文字にしたいときは、
文字を加工してしまいましょう。
今回はデザイン制作の大定番、
Adobe Illustrator(イラストレーター)の
〈アピアランス〉を使って
文字を加工していきます。
しかもこの方法、文字のアウトラインはしないのであとから文字の修正や調整も可能です。
「アピアランス」パネルというのは、
「線」「塗り」「不透明度」
なんてワードが見えますね。
アピアランスパネルを簡単に説明すると
オブジェクト(文字や図形)に
複数の「線」や「塗り」「効果」を重ねて、
加工するための機能です。
こんな感じで1つの「A」の文字に
「塗り」を追加して、ひとつずつを少し移動させる、ということができます。
パネルの下のほうに、
「新規線を追加」
「新規塗りを追加」
「新規効果を追加」
があります。
では、文字を溶かしていきます。
「あいう」と文字を打っただけだとこんな状態。
①「パスのオフセット」で少し細くする。
これに新規効果で「パスのオフセット」で
「-0.1mm」とします。
(※今回説明のなかに出てくる数字は、文字の大きさやフォントの種類によって適宜調整する必要があります。)
②「パスのオフセット」で太くする。
新規効果
「パスのオフセット(今回は0.8mm)」で文字を太らせます。
ここで、文字のパーツ同士がすこしくっつくくらい太めるといい感じになります。
しかし、文字の形がつぶれすぎてしまわないように注意です。
③「パスファインダー」「追加」でくっつけちゃう。
新規効果
「パスファインダー」で「追加」をします。
見た目には変わらないので、なにが起こっているのかわかりづらいのですが
文字同士が交わった部分がこの「追加」により形として融合した、という感じです。
(伝わるかな?)
④「パスのオフセット」で「ラウンド角」で細くすると完成!
最後に
「パスのオフセット(今回は-0.6mm)」で、
「角の形状:ラウンド」で細めると、
文字のパーツがくっついていた箇所がゆるやかなカーブ(ラウンド角)状になり、
とろん、と溶けたような文字が完成します。
この文字はアウトライン化していなくて効果だけで変形させたので、別のフォントにしても、打ち直しても効果は付いてきてくれます。
たとえば、
こんなこともできちゃう。
今回のアピアランスパネルの操作を理解すると、こんなのも。
液体みたいにくっついてきます。
動かしていてとても楽しい(笑)
〈アピアランス〉を使ったテクニックは数多くあり、上手に使うとデザインの作業のスピードが格段に上がります。
Illustratorユーザーでまだアピアランスを活用したことの無いかたはぜひ「アピアランス」勉強してみてください♪
文・PicoN!編集部 横山