開放F1.2で撮る夜の街 CANON RF50mm F1.2 L USM

明るいレンズで夜の街を捉える

街灯やネオンに照らされる夜の街。昼間は見えなかった都市の影や質感が浮かび上がる。
今回は夜の街を「CANON RF50mm F1.2 L USM」を通して覗いてみた。
この開放F1.2という明るいレンズで、夜の街のどんな表情を見ることができるだろうか。

今回使用したボディは小柄な「EOS RP」。レンズが大きくアンバランスな感じがするが、撮影を始めたらそこまで気にならなくなった。

渋谷区神泉町周辺を歩く

日が落ち帰宅する人が散見される、神泉駅付近を歩いてみた。
絞りは開放のF1.2、シャッタースピードを1/125に固定し、ISOオートによる手持ちスナップ撮影を行った。

このような明るいレンズなら、暗い場所でも安定した手持ち撮影ができる。
撮影の選択肢を増やしてくれるレンズだ。

街灯などの光源に照らされ、一方向に出現する影はコンクリートや鉄などの質感を浮かび上がらせる。
F1.2で撮影すると光と影のコントラストに加え、ボケによってさらに立体感が強調される。

絞り開放による魅力はそのボケ方だ。
このレンズは思った通りに綺麗なボケを写してくれる。

柵越しに駅のホームを覗いた。
手前から奥の方まで、滑らかなボケにより遠近感が強調される。

誰も歩いていない道路でも、奥行きがしっかりと感じられる描写だ。

綺麗なボケが夜の街を立体的に写し出す

今回はこのレンズで絞り開放のみに限定した撮影を行った。つまりこのレンズの可能性はまだまだあるわけだが、夜の街という限定的な状況の撮影でのその描写の美しさは実感することができた。
単焦点レンズのクリアな描写とF1.2という開放絞り値のボケ方が相まって、メリハリの利いた写真が撮影できる。
この特性は夜の街の雰囲気と相性が良いと感じた。

文・写真:PicoN!編集部 黒田

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