時代に合わせて写りが変わる!プリントシール機「写り」の歴史

みなさんはプリントシール機がいつ生まれたのかを知っていますか?意外と知らないプリの「写り」の歴史を振り返ってみましょう!プリントシール機シェアナンバーワン(2021夏フリュー調べ) のフリュー株式会社、門脇さんにお話を伺いました。

時代の変化でプリの写りも変わる。

プリントシール機が登場したのは1995年になります。当時は顔を盛る機能はなく、技術もあまりなかったので、ただ写真が撮れるというのがメインになっていました。フリューの第一号機は1997年にでた「似テランジェロ」です。似顔絵をつくる似顔絵シール機が最初で、1998年にプリントシールに移行しました。ちょうど1998年頃からプリは女の子の遊びとして定着し始め、どうせ撮るなら顔も盛りたいという女の子が増えました。そして、美白機能などが搭載されていき、徐々に写りが変わっていきました。

時代の変化があったときに、プリにも変化があると思っています。女の子の流行やメイクはプリと密接に関わっているんです。例えば、白ギャルが人気で、“あゆ(浜崎あゆみ)”がカリスマ化していたとき、「肌の色を白くしたい」という女の子が多くなりました。その時は、ストロボで顔を白くとばすことで、女の子たちの想いをプリで叶えました。

2006年頃からは、もっと「盛れる」に特化していきました。このときは“つーちゃん(益若つばさ)”をはじめ、Popteenやeggがすごく流行っていた時期です。つけまつげバサバサなギャルが流行っていたので、プリ機もそれに合わせてまつげを濃くしたり、より目を大きく見せたりする機能を付けました。

ここまでギャルギャルできていましたが、2011年にAKBさんなどのアイドルが流行り、プリもガラッと変わりました。写りがナチュラル盛りに変わった時代の変化ですね。このときに出た「LADY BY TOKYO」は、目の加工を抑え別人感が無く自然に盛れているナチュラル盛りという写りを提案した機種になります。この機種は、女の子が当時求めていた“なりたい顔”に応えることができていたこともあり、とても人気がありました。

女の子たちの盛れる顔は、時代に合わせてどんどん変わっていきます。その時々に喜んでもらえる写りを提供してきたので、プリを見れば時代の変化が分かります!

機種によって写りが違う?SNS好み多様化時代へ

今まで憧れの対象は、結構絞られていました。“あゆ”が人気ならみんな“あゆ”みたいな美白になりたい、“つーちゃん”みたいなギャルになりたい、アイドルみたいになりたい、とか。今は色々なYouTuberが好き、インスタグラマー、インフルエンサー、モデルが好きというように多様化しているので、プリの写りも機種によって変えています。

自分と向き合い見つけた自分に「合う」写り。

「ハルイロセカイ」は、よりレタッチを豊富に搭載している機種になります。目の大きさを変える機能は昔からありましたが、今は目の左右差が気になる方向けに右と左で大きさを細かく調整できたり、顔を小さくする方向を横か縦かで選べたり。今ってパーソナルカラーや骨格診断で自分と向き合う時間が多いですよね。一人一人が本当にこだわっていて、プリでも自分に合うってところを突き詰めていると思います。

プリのらくがきはシンプルになりましたが、実は滞在時間はあまり変わっていません。らくがきをするよりも、顔のレタッチにかける時間が長くなっています。リップ、涙袋、まつげ、など本当にたくさん種類があり、細かいところまで自分の好きなように調整できます。「ハルイロセカイ」で、細かい部分までのレタッチに需要があるのが分かりました。また、10月からは最大級のレタッチ数を搭載したプリ「TODAYL」も登場します。

プリントシール機ができるまで

新機種を作るとなると、まずは市場分析から始まります。どういう目的で撮っているのか、どんな写りが好きなのか、などを調べます。そして、次に企画をしていきます。企画の段階で企画者が作りたい写りを実現するために、どんな機材が良いのか、照明はどこにあったら良いのか、などを京都にある支社で細かい調整を繰り返して、決めていく形になります。なので1台1台、機材がすべて違うんですよ

最初に「韓国っぽい」とか「透明感」とか作りたい写りを決めて、ストロボやカメラ、機材の位置や数・形まで、写りに合う機材を考えています。実は目の中のキャッチライトもそれぞれで違うんです。キャッチライト一つでも目を立体的に見せたいのか、丸く見せたいのか、かわいらしく見せたいのか、かっこよく見せたいのか、そのプリ機で叶えたい写りに合わせて決めています。

時代は繰り返す。プリのこれからについて

プリ機の中にイスがあったのを覚えていますか?当時は、“空を飛んでいる風”などの撮影背景を合成するためのイスだったのが、今は盛るためのイスに進化しているんです。立ったまま撮ると立ち位置がぶれたりするのですが、座っているとリラックスできるしポーズも自由です。ここに座るってことが確約されていると、そこに目掛けてストロボを調整すれば良いので、安定に盛るためのイスってことになります。

プリ機「97%」のイス

前にイスがあったのを知っている方からすると懐かしいになりますが、今の女子高生たちからするとイスって新しいになるんですよ。その解釈の違いも面白いですよね。もしかしたら以前のようなデカ目の時代がくるかもしれないし、もっとナチュラルになるかもしれない。女の子の流行はコロコロ変わるので先が見えません。時代を繰り返しながら今風に写りをアレンジしたり、細かいところをキャッチしつつ、新しいブームを楽しんでいければなと思っています。時代に合わせて、そのときどきの盛れるを提供していきたいです。

盛るためのイスがある「97%」を体験

門脇さんと一緒に「97%」を体験させていただきました!

こちらのイスに座ってプリを撮ります

撮り終わったら落書きブースでレタッチしていきます

完成したのがこちら!

 

門脇さんありがとうございました!次々と新しい機種が登場するプリントシール機。写りは時代や流行に合わせて変わっていたのですね。1年後、3年後、5年後、未来のプリはどんな写りになっているのか今から楽しみです!

この記事を読んでいるみなさまも、プリで大切な思い出を形に残してみませんか?

 

ご協力:フリュー株式会社

PicoN!編集部 木下

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