カメラとスマホでプロジェクターを再現【「写す」と「映す」】

カメラで写真を撮影する仕組みについて、どれくらいご存じですか?
レンズを通して入ってきた光が、センサーやフィルムに当たることで写真が撮れるわけですが、こうした仕組みについての理解を深めるのにとっておきの実験があります。

この記事では「カメラを使ってプロジェクターを再現する」という実験を行います!
カメラは「写す」機械で、プロジェクターは「映す」機械ですよね。
撮影と投影は異なる行為ですが、この実験を通して「光の像を作りだす」という点においては同じ仕組みが使われていることがわかると思います。

用意するものはフィルムカメラとスマートフォン。

今回実験に使うフィルムカメラは、フィルムマガジンを取り外せる中判カメラの「HASSELBLAD (ハッセルブラッド) 503CX」にしました。

ハッセルのフィルムマガジンを取り外して、スマートフォンで適当な写真を表示。
スマートフォンの画面の明るさは最大にしておきます。

ハッセルのシャッターを開けた状態にして、そこにスマートフォンの画面を近づけると……

スマートフォンの画像が壁に投影されました!
今スマートフォンの画面がある位置は、本来であれば中判フィルムがある場所です。

つまりカメラで写真を撮影する仕組みを逆にすることで、プロジェクターで映像を投影する仕組みが再現できるというわけです。

一眼カメラ用のレンズでも同じ実験をしてみましょう。
CanonのEF50mm F1.4、このレンズにも同じ要領でスマホを近づけてみます。

同じように写真が投影できました。

もう少し遊んでみましょう。
スマートフォンの写真をサムネイルで表示して投影すると……
こんな映像を投影することもできます!
面白い表現になりますね。

 

このようにカメラのレンズで写真を投影する実験をしてみましたが、フィルム写真に親しんだ人にとってはとある機材がまさしくこの実験と同じ仕組みをしていることに気付くのではないでしょうか。

そう、「引き延ばし機」です。

この引き延ばし機はフィルムで撮影した写真を印画紙にプリントするための機械ですが、これにもカメラやプロジェクターと同じようにレンズが取り付けてあります。

このレンズでフィルムの画像を大きく投影して印画紙に像を焼き付ける仕組みとなってます。
今回の実験は、実はこの引き延ばし機の仕組みの再現でもあったのです。

カメラとプロジェクター。
役割が全く異なる機械でも、構造を再現することで実は似た者同士であるということがわかりました。
こうした実験を通して、カメラや写真への興味が深まってくれたら嬉しいです。

PicoN!編集部:黒田

↓実験に使用した”HASSELBLAD”が気になった方はコチラも、ぜひ↓

 

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