ウチヤマシンヤのカメラ語り Part.01「Hasselblad 503CXi」
写真家・ウチヤマシンヤによるカメラ機材レビュー。自腹で買った機材の使用感を、いい点も悪い点も忖度なしに語ります!
皆さん、こんにちは。日本写真芸術専門学校・教務課の内山です!
本日より、不定期でカメラ紹介をさせていただくことになりました!
気になるカメラを長年買い漁ったり受け継いだりした結果、家にはフィルムカメラがゴロゴロ転がることに…。流石に毎日使わないし、このまま保管しておくのも勿体無いので、この場を借りて皆さんが色々なカメラを知るきっかけを作れたらと思い、(だいぶライトめで)記事にさせていただきました!
最近出番は減ったものの、まだまだ世界中のフォトグラファーに支持を受ける機種ばかり。もし興味が出たら、中古カメラ屋さんで手に取ってみてください!
※使用感などは全て個人の感想です!
不動の人気機種「Hasselblad 503CXi」とは?
さて、このカメラ紹介で最初に登場するのは、我が家に最も長く存在しているみんなの憧れ「Hasselblad 503CXi」 !!
上から覗くタイプのウェストレベルファインダーを備えた、6×6フォーマットの中判フィルムカメラです。
Hasselbladは1840年設立のスウェーデンのカメラメーカーで、作りも写りも最高峰のカメラとして現在まで不動の人気を確立しています。今回紹介するタイプのHasselも、1957年に発売されてから大きな変更なく、2013年まで使用されました。
今回紹介する503CXiは比較的新しいモデルで、1994年の発売。この機種から別売りの露出系入りファインダーと通信できるようになったり、巻き上げ機(ワインダー)を装着できるようになったりし、色々なスタイルで撮影できるようになりました。ただしこのフル装備Hasselはかなりヘビーなので、使いたい方は覚悟を決めましょう…。
さらに人気機種のため、「デジタルバック」と呼ばれる製品でデジタル化も可能! 超高額ではありますが、写りも一級品。Hasselが好きな人は一考の価値ありです!
いいところ
・中判カメラの中では比較的コンパクト。
・新旧レンズが豊富で予算に合わせて選べる。
・アクセサリーが豊富。
・最終型のCWとほぼ同じ機能で、ちょっと安い。
・専用のデジタルバックでスタイルを崩さずにデジタル化ができる。
・新しいレンズは100MPのデジタルバックも対応できる高解像感がある。
・コントラスト高めで、色がはっきり出るのでストレートにプリントしやすい。
※その反面、かたいネガになりがちなので、筆者はいつも若干軟調になるよう現像していました。
苦手なところ
・レンズとフィルムバックのセットは結構高価。
・ウェストレベルファインダーは画角合わせに慣れが必要。
・露出計入りファインダーが付くとかなり重くなる。
・ピントリングの回転半径が大きいので、細かい調整は得意だが、ピント合わせに時間がかかる。
内山慎也
2014年より、ポートレートとランドスケープの写真作品を中心に発表
東京都在住
1989年 生
2013年 日本写真芸術専門学校・ブライダルポートレートゼミ卒業
2014年 同校・研究科修了
2016年 専門学校日本デザイナー学院・勤務
2019年 母校にて初個展「Air.」開催
2022年より日本写真芸術専門学校に勤務
Shinya Uchiyama
Shinya Uchiyama is a Japanese photographer who has been creating and showing portrait and landscape photography since 2014.
Born in 1989 / based in Tokyo
2013 Graduated from NIPPON PHOTOGRAPHY INSTITUTE
2019 First solo exhibition “Air.