どこか懐かしく、心温まる作品展「おかんアート」に潜入!
渋谷公園通りギャラリーにて開催中の『Museum of Mom’s Art ニッポン国おかんアート村』展。ゲストキュレーターを務める作家・編集者・写真家の都築響一さんが、2000年代以降に日本各地で追い続けてきた「おかんアート」と、「おかん宇宙のはぐれ星」と題した都築響一さん特選の作家3名による特別展示が同時開催中です。作品数はなんと1000点以上!
エントランスでは、「おかんアート」が巨大サイネージになって渋谷公園通りに飾られていたのですぐに見つけることが出来ます。
そもそも「おかんアート」とは、「おかん」がつくっているような、どこの家にでもある、身近な素材でつくられた手づくりの作品を指す言葉です。展示空間はどこか懐かしく、「これ昔見たことある!」と想起させる作品に溢れていました。
エントランスを入ってすぐの展示室では、円柱状に「おかんアート」が並べられた「おかんアートタワー」が迎えてくれます。360度どこからでも作品を楽しめる内容になっていて、都築さんこだわりの「雑誌の中を歩いているよう」な体験が出来ますよ!
さらに奥に進むと特別展示「おかん宇宙のはぐれ星」として、荻野ユキ子さん、嶋暎子さん、野村知広さん3人の「おかんアーティスト」をピックアップしてご紹介しております!
まずは、嶋暎子さんの「新聞バッグ」の作品。昨年10月の世田谷美術館分館での新聞紙バックの展示でも話題を集めていました。新聞バッグの1つ1つに付けられているタグも嶋さんの得意とするコラージュで作られていました。平面の巨大なコラージュ作品は遠くからでも近くで観ても発見と驚きがありとても楽しめました!
続いては野村知広さんの広告チラシで作った「チラシ箱」。その折り目や束の美しさから、広く人々に知られ評価されることになったそうです。昔学校で作ったり、家に置いてあったりと懐かしさと共にこれだけ大量な数のチラシ箱を目にするとアート呼ばざる得ない作品でした。
そして最後に荻野ユキ子さんの「トイレの棚に飾るオブジェ」ミニジオラマの作品です。日常的な廃材だけを使って組み上げられた作品は小さな箱庭にストーリーの一部を切り取ったようなドラマチックなものです。
最後に見た展示室では、空間全体を「おかんアート」で埋め尽くすような世界が広がっていました。圧倒されたと同時に愛おしさを感じました。それは軍手、麻ひも、毛糸のあまり、新聞紙や広告、菓子箱などその素材は身の回りにあるもの、普段よく目にするものが使われているからなのでしょうか。
ぜひみなさんも一度「おかんアート」ご覧になってはいかがですか?きっと自分の推しキャラが見つかるはずですよ!
「Museum of Mom’s Art ニッポン国おかんアート村」
会期:2022年1月22日~4月10日
会場:東京都渋谷公園通りギャラリー
住所:東京都渋谷区神南1-19-8 渋谷区立勤労福祉会館 1階
電話番号:03-5422-3151
開館時間:11:00~19:00 ※最新情報は公式ウェブサイトにて要確認
休館日:月(3月21日は開館)、3月22日
料金:無料
公式HP https://inclusion-art.jp/archive/exhibition/2022/20220122-119.html
ギャラリートークイベント
開催日:2022年3月4日(金)18:00~18:30/3月19日(土)14:00~14:30
会場:東京都渋谷公園通りギャラリー
入場料:無料
内容:ゲストキュレーターである都築響一さんによるギャラリートークを聞きながら、展覧会会場を巡ります。
定員:各回20名(事前申込制、先着順)