在学中に編集部担当付きに!マンガ家をめざす学生インタビュー

作品を見てアドバイスをくれたり、打ち合わせを何度も繰り返しながら一緒に作品を作り上げる漫画家にとってなくてはならない存在の編集部担当。

今回は、在学中に編集部担当がついたカナダ在住のDABIN255さん(ペンネーム)に、ここに至った経緯やマンガに対する想いなど伺いました。

マンガ科 2年生 DABIN255さん

いつからマンガに興味を持ちましたか?

10歳のとき、YouTubeでたまたま見たのがアニメ『らき☆すた』でした。そこからアニメにはまりましたね。そのときはアニメがどんなものか分からなくて、検索してグッズやフィギュアの元となっていることが分かりました。また、アニメはマンガの二次創作ということが分かり、そこからマンガも読むようになりました。当時は英語に翻訳された少女マンガを読むことが多く、出ていたほとんどを読んだと思います。その後、少年マンガもたくさん読みました。今は『ブルーロック』にはまっています。今まで見たことのないような語り方で、絵柄がとても鮮やか。原稿をみるだけでワクワクします!

漫画家を目指そうと思ったきっかけはありますか?

漫画家のドキュメンタリーで、ナレーターが「漫画家は神様のように、白い紙から世界を作るものです」と言っていました。それを聞いて、私も神様のように世界を作りたいと思いました。その瞬間に漫画家になると決めました。

なぜ日本でマンガを勉強しようと思ったのですか?

YouTubeでマンガを勉強しているイタリア人留学生のドキュメンタリーを見てマンガの勉強があることを初めて知り、私もプロになるために学校でマンガを勉強したいと思っていました。日本で語学学校に通っていたのですが、そこを卒業するときに「せっかく日本にいるから、マンガの学校へ行こう!」と思い、学校を探し始めました。マンガを教わるなら数多くのマンガに携わってきた、編集者である金子博亘(かねこひろのぶ)先生から教わりたいと思っていたのでNDSを選びました。残念ながら先生は引退してしまいましたが、他にもおもしろい先生がたくさんいて楽しいです。

どのような経緯で編集部担当がついたのですか?

2021年1月辺りにトキワ壮プロジェクトに入居させていただいて、そこでは毎月自分の目標を報告しなければいけませんでした。2月分の報告に何を書いたらいいのか分からなくて、焦って『持ち込みをする』と書いてしまいました。正直言えば、自信は全くなかったです。日本語が不十分の私は断られてしまうだろうし、絵力もまだまだ足りない、どう考えてもうまくいかないだろうと思いました。しかし目標に書いてしまったので、月末までにはそうしなければいけない。仕方ないので2月末に複数の雑誌に原稿を送りました。3日後に編集さんから連絡がきて、厳しく言われるどころか、誉め言葉ばかり言われました。そこで、どのように担当がつくのか分からなかったので、『どうしたら担当が付きますか?』と聞いたら、『私でよかったら』と言われ、その方が担当がつくことになりました。

トキワ荘プロジェクトについて教えてください。

トキワ荘にはマンガ家やクリエイターを目指している人が住みます。私が入居したときにはこのような条件がありました。

1:マンガを描いたことがある人

2:持ち込みをしたことがある人

3:マンガを描き続けたいと思っている人

NDS入学時にはマンガを描いたことがなく、持ち込みをしたこともなかったので、すぐには入居できませんでした。課題でマンガを作成し、キャリアセンターが行うマンガ作品講評会で持ち込みをして条件をクリアしたので入居できました。ずっと住みたいと思っていたので、嬉しかったです。7人と共同生活をしてたくさん刺激をもらえました。みんなマンガ家を真剣に目指しているので、マンガの話になると突然空気が変わります。その瞬間はドキドキしますね。コロナでオンライン授業になり、学校では出来なかった「マンガの話をしたり、一緒に描くこと」がトキワ荘で実現できました。

マンガ制作で大変だったことを教えてください。

長編ならアイディアが浮かんできますが、8ページ以内でストーリーを作ってと言われると難しかったですね。もう1つの大変だったことはネームの修正でした。自信満々にネームを提出していましたが、担当さんに5回以上の修正を頼まれたらさすがにメンタルがやられてしまいました(笑)落ち込むより『次こそ見せてやる』という気持ちで頑張りました!また、描き文字・擬音語などを正しく使用することは、外国人の私にとって難しいです。最近覚えた擬音語は、「しゅるるー」です。いつか自然に描けるようになるといいな…。the JADED NETWORKという、英語で気持ちの単語を入力すると日本語の擬音語に変換してくれるサイトを活用しています。

アイディアが浮かばないときはどう過ごしていますか?

オススメの本、『ストーリー創作のための アイデア・コンセプトの考え方』を読んだりマインドマップをします。例えば「バトル」をテーマに描きたいときは、

バトル → 先に戦う → 逃げる → 敵に攻撃される

バトルから考えてもいくつもの展開が想像できます。そのなかから、一番描きたい展開を選んで描いています。

マンガを学びたい方へのメッセージをお願いします。

出来るだけはやくマンガを描くことを始めてみてください。長いストーリーではなくても、読み切りでも大丈夫です。私は日本語力と画力に自信が持てず、なかなか行動に移していませんでした。もし2年前からマンガを描いていたなら、どうなっていたのだろうと思います。もうマンガを描いている人には、持ち込みすることをオススメします。持ち込みをハードルが高いと思う必要はないですよ。自信不足でも、チャンスを自分で取らなければ逃してしまいます。受賞しないだろうと思っていても、賞に出さなければはじまらないです。

DABIN255さんは、「自分で考えた大事なストーリーが世界に広がったら嬉しい。自然のなかでゆっくりマンガを描きながら生活したい」と言っていました。そんな生活憧れてしまいますよね。自信が持てなくても、まずは行動してみることが大切。自信はあとからついてきます!

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DABIN255さんありがとうございました!これからもDABIN255さんのご活躍を応援しています!

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