マンガを学ぶ1年生!スウェーデン出身の留学生にインタビュー

海外のマンガと日本のマンガではどんな違いがあるのでしょうか?今回は、スウェーデン出身でマンガ科のトッパさん(ペンネーム)にそれぞれの違いや普段の学校生活、マンガを学ぶきっかけについてなどをインタビューさせていただきました。

 

マンガを学ぶきっかけを教えてください

子どもの頃から、スウェーデンのマンガを読んでいました。でもそのときは「マンガ」と意識しておらず、楽しい絵本だと思っていました。はじめて日本のマンガを読んだのは12歳くらいのときです。「ポケットモンスター」を読み、夢中になりました。その後14歳のときに「となりの柏木さん」を読み、やっぱり日本のマンガが良いなと感じ、自分も絵を描く仕事がしたいと思うようになりました。17歳~18歳くらいのときに「ベルセルク」を読んで、やっぱり自分でマンガを描きたい、作りたいと感じました。「となりの柏木さん」「ベルセルク」はマンガを学ぶきっかけとなった作品です。

スウェーデンのマンガと日本のマンガの違いはどんなところですか?

日本でも人気ですが、スウェーデンでは、「NARUTO‐ナルト‐」、「ONE PIECE」、「DRAGON BALL‐ドラゴンボール‐」が人気でした。

今は状況が変わっているかもしれませんが、スウェーデンではマンガを描いてお金を稼ぐというイメージがあんまりないです。また、内容は政治やコメディが多いと思います。日本では担当がついて、その方と一緒にマンガを作ることがあると思いますが、スウェーデンにはありません。絵の違いについては、日本は形と線を大事にしていますが、スウェーデンでは、線よりも形を重要視しています。これには日本とスウェーデンの電灯(光の強さ)の違いが関係しているのかもしれませんが、日本の影響を受けて今では線画が徐々に人気になってきていると思います。

学校生活について教えてください

難しいこともありますが、日本の絵を習う、なによりも「マンガを学ぶ」という夢が叶って嬉しいです!

課題では、自分のマンガを作ったり、キャラクターデザインをしたり、表紙や扉絵を考えたり、いろいろやっています。作るページ数は3ページ、5ページ、8ページ。ストーリーは洞窟で宝を探す冒険系、SF系、ホラー系などを作りました。

特に印象に残っているのは、岩井先生のストーリー構成の授業です。具体的でありながら、自由な授業でした。授業である程度の流れを教えてもらうことは必要ですが、「ストーリーとはこういうものだ」と言われたら、面白いストーリーが考えられないですよね。でも、自由過ぎたら構成が出来ない、その加減が難しいところだと思います。岩井先生の授業でしっかり理解できたので、これからストーリー構成を頑張りたいと思います!

また、色々な作品の好きな部分を集めて、それを参考にすると良いと教わりました。好きな絵があったらスキャンして模写をしたり、良いストーリーなら自分のノートに書き留めたりしています。そのためノートはいつも持ち歩いています。

留学生から見る日本マンガの魅力は何ですか?

「物語と絵」です。日本の漫画家は自分の絵を良くするために、本当に力を注いでいるなと感じます。読者に見やすい、分かりやすい構図にしているし、何日もかかっているのではないかと思ってしまうほどです。物語には自由さがあり、バトル・スポーツ・異世界転生・SF・サイバーなど、内容がとても豊かです。この先どうなるか、なかには予想ができてしまうものもありますが、日本のマンガはまったく予想していなかったことが起こるので、驚きがあります!

これからの目標を教えてください

まずは画力アップです。あとは色んなジャンルのマンガを作ることです。その中でも人間性が表されているマンガを描きたいです。今ハマっている「バスタード」と「当て屋の椿」というマンガがあり、どちらも人間の善悪が表されているところや残酷さの中に愛があるところが気に入っています。色んな面をみせられる様々なジャンルのマンガが描きたいと思っていますが、その中で自分でも人間性が表せられているマンガを描きたいです。まずは短編をたくさん作っていくことから頑張ります!

 

トッパさんありがとうございました!トッパさんの作品を楽しみにしています!

PicoN!編集部 木下

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