商品イメージが簡単に作れる!Adobeの3Dソフト【Dimension/ディメンション】/Adobeであそぼ!#04

たとえばパッケージデザインを作るとき、Adobe Illustratorで平面のデザインとしてデータを仕上げることになるのですが、実際の立体物になったときにどのような見た目になるか想像しながら制作しますよね。

だけど想像だけではなくちゃんと見える形にしたい、、、
実物に貼り付けたり、実際の展開図で組み上げたり、それをカメラで撮影したり、、、なかなか手間がかかります。

「PC上でカンタンに商品イメージを作りたい!!」

そんなときにオススメしたい今回のAdobeソフト

Adobe Dimension(ディメンション)

Dimensionを使うとこんな感じで自分のデザインをカンタンに立体に張り付けてカメラで撮影したようなイメージが作れちゃうんです。

 

まずはDimensionで使用できる3Dモデルマテリアルをご紹介します。

3Dモデル

Dimensionにはボトルやコーヒーカップ、食品パウチ、紙バッグなどパッケージデザインでよく使われる形状のモデルが初期状態で準備されています。

初期状態で入っているモデル

また、Adobe Stockを契約していればそこからモデルを追加したり、自作した3Dモデル(OBJファイル)なども追加することができます。

マテリアル

3Dモデルにリアルなマテリアルを適用することができるのでさまざまな素材感をプラスすることができます。

マテリアル(一部)

 

ライト(照明)

3Dモデルに当てるリアルなライト(照明)も様々な設定ができます。
つぎで紹介する「背景画像」から環境光なんかも適用してくれます。

ライト(一部)

 

画像(背景)

背景画像では初期状態で「背景(都市)」「テーブル」などの画像が準備されていますが、JPEG画像などPCから読み込むことができるので様々な場面のイメージを作成できます。

画像(一部)

 

それではDimension使い方をカンタンにご紹介します。

まず画面の説明から。

Dimensionの画面は下のような構成になっています。

STEP1:3Dモデルを選択

3Dモデルをクリック、もしくはカンバスにドラッグするとカンバスに3Dモデルが表れます。

今回は「コーヒーカップ」をセレクト。

 

STEP2:マテリアルを追加

モデルを選択している状態で、選んだマテリアルをクリックすると素材感が追加されます。

また、モデルの中には「パーツ」を選ぶことのできるモデルもあります。〈シーン〉のモデル名にある小さなフォルダのアイコンが目印で、フォルダをクリックするとパーツが選べるようになります。

今回のコーヒーカップ「カップ」「ふた」の2つのパーツに分かれていたので、カップは「エンボス紙」、ふたは「プラスチック」のマテリアルを適用しました。

 

STEP3:カラー・ベースカラーで彩色

〈シーン〉のなかで「パーツ」を選ぶと右端に「>」マークが表示されます。これをクリックするとパーツの〈プロパティ〉が開きます。
〈プロパティ〉内にあるカラー、もしくはベースカラーを設定することで色をのせることができます。

今回はカップは、ふたは黄色に設定。

 

STEP4:グラフィックを配置

〈シーン〉でパーツを選択している状態で〈アクション〉を見ると「グラフィックをモデルに配置」というアイコンがあります。
ここから画像データを読み込みパーツに張り付けることができます。

今回はPicoN!のロゴpngデータを貼り付けました。

 

STEP5:モデルを動かす

〈選択ツール〉でモデルを選択するとの矢印が表示されます。
矢印の▲をドラッグすると移動
直線上の■をドラッグすると変形。(Shiftを押しながらドラッグで比率を保ちながら拡大縮小)
円弧上の●をドラッグすると角度の変更
というように動かせます。

また、カラーを設定したときのようにパーツごとに移動させることもできます。

 

STEP6:背景を設定

選んだ背景画像をクリックすることで適用されます。

今回は「テーブル」をセレクト。
しかし、コーヒーカップが浮いてしまっています…

 

STEP7:環境を設定

Dimensionのスゴイ機能で「画像から環境を設定」というものがあります。
背景画像から「パース」「環境光」を解析して、自動でモデルに適用してくれます。

〈シーン〉のなかの〈環境〉をクリックすると、〈アクション〉「画像から環境を設定」が表示されるので適用します。

もし、思うようにいかない場合は〈ツール〉を使ってカメラを動かして理想の角度を探してください。

 

STEP8:ライトを設定

先ほどの「画像から環境を設定」「環境光」は自動的に適用してくれますが、ライトを追加することでよりモデルを引き立てることができます。

〈プロパティ〉からカラー強度回転高さなども設定できます。

 

STEP9:レンダリング

イメージの設定ができたら最後の書き出し〈レンダリング〉を行いましょう。
〈レンダリング〉タブを選ぶとレンダリングのファイル名画質形式の設定ができます。

形式ではPSD(Photoshop)PNGが選択できます。

完成!

レンダリングした画像はこのように書き出されます。

PSDデータを開くと、モデルと背景が別レイヤーに分かれているのでさらにPhotoshopで加工を加えることもできちゃいます。

 

いかがでしたでしょうか、
Dimension(ディメンション)

商品イメージが簡単に作れるので、たとえば就職活動前の学生さんなどポートフォリオ(作品集)の内容をより充実させるために活用することもできると思います。

まだチャレンジしたことのない方はぜひ使ってみてください♪

3Dモデルだからこんな角度のイメージも作れちゃう。

 

自分で撮影した画像を読み込んで非現実的なイメージも

 

文:PicoN!編集部 横山

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