社長・会社経営者に聞く「入学の動機から業界の裏話」vol.5

日本写真芸術専門学校(NPI)は、今年で57年目を迎えています。
これまで、多くの卒業生を業界に送り出し、会社経営者としてご活躍されている卒業生も多くいます。

そこで、今回はその一人である、稲田慎一郎さんに入学の動機から入学希望者に向けてをインタビュー形式で聞いてみました。ぜひご高覧ください。

稲田 慎一郎さん
2009年4月 日本大学経済学部経営学科入学
2013年3月 日本大学経済学部経営学科卒業
2013年4月 エノテカ株式会社入社
2016年3月 退社
2016年4月 日本写真芸術専門学校Ⅰ部2年制写真科入学
2018年3月 日本写真芸術専門学校Ⅰ部2年制写真科卒業
※2017年2月 三葉堂寫眞機店開業(個人商店 代表)
2022年11月 現在に至る

Q1. 本校以外にも大学、専門学校で写真の勉強できますが、なぜNPIに入学したのでしょうか?

子どもの頃から写真撮影がずっと好きでした。大学生になって初めて自分の一眼レフフィルムカメラを買い、社会人になってからも続けていました。
一般企業で営業職を4年ほど続けていましたが、そろそろ趣味を活かせる写真業界に転職(スタジオ)しようか悩んでいました。しかし、せっかくなら一度基本から写真を学び直そうと思い、写真の専門学校を選びました。
そして「通学の利便性、アルル海外研修旅行、歴史ある学校」という3点に着目してNPIへ入学しました。

Q2. 在学中、講師からどのような影響を受ましたか?

撮影関係の授業を受けてみて、「自分は写真を撮ることを職業にするのは向かない。前職の営業経験が活かすことができて、かつ写真に関われる仕事をしよう。」と考えておりました。そんな中、技術系以外の授業を受講して、3人の先生方(T先生:写真評論、K先生:写真史、S先生:ドキュメンタリー写真論)から、写真を撮る以外でも写真に楽しく関われる仕事があることを知り、視野を広げることが出来ました。

Q3. 現在のお仕事をやろうと思ったきっかけは、何でしたか?

以前から写真仲間に「フィルムカメラをやりたくてカメラ屋に行きたいけど、どの機材を選んでよいかわからないし、値段的に購入すべきかどうかの判断がつかない。なにより敷居が高そうで行きにくいから一緒についてきて欲しい」と頼まれて、手助けをすることがよくありました。
一緒にお店を巡っているうちに「若い人が気軽に購入できるようなお店をやろうかな」と思い、フィルムカメラ専門店を写真好きの仲間達と「三葉堂寫眞機店」を興しました。

Q4. この仕事をして楽しいこと?つらいことは?

ご紹介したカメラを気に入っていただき、いい写真が撮れましたと楽しんでいただいているご報告をいただくのは嬉しいですね。なかなかフィルムカメラを知る場所が少ない現代で、我々のお店で知ってもらえたという実感にもなります。
難しい点としては、初心者の方から見れば “未知のアンティーク” という性質でしょうか。金属の塊のようなものも少なくないので、見た目より重いことや、製造から半世紀以上経っているものも当たり前になりますので経年変化なども多くあります。そういった文字情報では伝えにくい特色もあるため、直接見て触りに来てもらいたいことがあります。コロナ禍になってしまい、オンラインストアが当たり前の現代にはちょっと難しいところです。

Q5.『PicoN!とアイデアが閃くときはどんなときですか?

当店のスタッフはカメラ好きなものばかりですので、改めてブレインストーミングをやっているわけでなく、日常的な会話や昔の資料を読んだりしている中でアイデアを出しています。
元々写真仲間だった友人と開業しているので、今でも写真やカメラで新しい気付きがあったときは盛り上がることも多いです。そういう中から今まで取り扱っていない機材を打ち出したり、取り扱えるように工夫したりしています。

Q6. 最後に、写真業界を目指して、NPIに入学を考えている方に一言お願いします。

私が写真撮影の仕事に興味を持って入学したように、これから入学しようとする方の多くはカメラマンや写真家を目指している方が多いかと思います。しかし、写真に携わる仕事が非常に幅広いジャンルにあることも本校で学んだうちのひとつです。
本校は写真に関する色々な現場で活躍する講師の方と接することが出来る場なので、視野を広げ、たくさん吸収して、ぜひ自分が活躍出来る道を見つけてください。

PicoN!編集部・宮脇

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