クリスマスディスプレイを楽しむなら、やっぱりGINZA。- VMD視点で街を楽しむ(第6回)
Holiday Season真っ只中、銀座のクリスマスディスプレイ=Holiday SeasonのVP(ヴィジュアル・プレゼンテーション)は見どころがたくさん。前回ご紹介した表参道同様、ラグジュアリーブランド全盛です。
今回は、今年のクリスマスの傾向を3つに分類しながら、銀座のクリスマスイルミネーションを写真とともにご紹介します。
文/池谷光江(ディスプレイデザイナー)
傾向1. この場に来たから参加できるVP!
ここ数年、Holiday SeasonのVPに欠かせないのが、スマホを使ったインタラクティブ(双方向)ディスプレイです。
BVLGARI銀座タワーに巻き付いた蛇「セルぺンティ」のイルミネーションは、今年もチームラボとのコラボレーション。4通りのカラーリングから、誰でもスマホでお好みの色に変えられる仕掛けです。
ローマ時代から英知や永遠のシンボルである蛇をモチーフにした「セルぺンティ」誕生75周年を迎えた今年、ゴールド、ベージュ、サフロンなどのイルミネーションカラーで、ローマのエレガンスを表現しています。
このインタラクティブディスプレイは、2024年の1月8日(月)まで毎日開催。17時~24時の時間帯に、専用サイトにアクセスすることで楽しめますよ。
傾向2. 光り輝くホワイトクリスマス!
白、シルバー、オフホワイトのオブジェにクリアのイルミネーションで華やかさを表現したVPも、今年は数多く見られます。
銀座MIKINOTO(ミキモト)
銀座MIKIMOTO(ミキモト)が展示しているのは、真っ白なペーパークラフトにクリアカラーのイルミネーションが幻想的なクリスマスツリー。吹き抜けを利用した圧倒的な大きさで、遠目からのアイキャッチ効果も絶大です。
メゾン クリスチャン ディオール ギンザ
ムッシュ ディオールが愛した花 “スズラン” は、ディオールのラッキーアイテムとして、古くから大切にされてきたモチーフ。星空の元、ムッシュの愛犬ボビーのフレグランスボトルに巻きつけたスズランのブーケ。迫力のあるビッグビジュアルも白にクリアカラーのイルミネーションで統一され、エレガントです。
Loro Piana(ロロピアーナ)のホリデーコレクションは、商品のフローラルモチーフを大きなクリスマスオーナメントに見立てたディスプレイ。上質なベビーカシミヤのナチュラルカラーで統一したノーブルなVPです。
3. 定番のクリスマスシーン+愛らしいキャラクターでほっこり!
みんなが知っているいつものクリスマスシーンを素直に赤+白で表現し、その中に独自の愛らしいキャラクターを入れることで、にっこり、ほっこりするウインドウも今年よく見られます。
わかりやすい、親しみやすい、安心のクリスマスは、コロナ渦を経た今の気分を象徴しているようですね。
Louis Vuitton
白のギフトボックスに赤いリボン。夜空や宇宙を想像させるブルーの背景とのコントラストが利いています。
よく見ると、オリジナルマスコット “ヴィヴィエンヌ(VIVIENNE)” が、不安定なギフトボックスのツリーを支えています。世界中のLouis Vuittonショップで、いったい何体のVIVIENNEが活躍しているのでしょう?
TAG HEUER
1963年に誕生した「タグ・ホイヤー カレラ」60周年を記念し、世界最高峰のカーレース「ポルシェ カレラカップ」のシーンを表現したVP。トップドライバーのキャラクター人形が、あちこちに配置されています。
FOXEY銀座本店
白い雪、赤い小物、商品もサンタクロースカラー。何のひねりもないシンプルなディスプレイが、妙に落ち着くThis is Christmas !
この他にも、SDGsを意識したナチュラル素材のVP、映画やアニメとコラボレーションしたツリー、圧倒的な数量で見せるイルミネーションなど、街は年に一度の華やかな季節を迎えています。このクリスマスは温かくして、東京のディスプレイ巡りに出かけてみませんか。
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