【展示レポ】コレって広告?! 展 -拡張する21世紀の広告クリエイティブ-
皆さんこんにちは。Picon!学生編集部です。
私は先日、新橋のアドミュージアム東京で開催中の「コレって広告?! 展 -拡張する21世紀の広告クリエイティブ-」に行ってきました。その展示の中で紹介されていた広告の中で、面白いと感じた作品をいくつか紹介したいと思います。よろしければ、最後までご覧ください。展示の詳細はこちら↓↓
https://www.admt.jp/exhibition/program/
ドラえもん STAY HOME PROJECT
2020年、日本では新型コロナウイルスという未知の感染症との戦いが繰り広げられていました。そのような状況下で迎えた初めてのゴールデンウィークに、「ドラえもん STAY HOME PROJECT」の一環として掲載された広告です。
ドラえもんという未来を生きるキャラクターが、現在を生きる私たちに、感染拡大の防止に努める行動をしてくれたことを感謝するメッセージが綴られています。
この広告が世に出た当時、「外出禁止・ステイホーム」を直接的に呼びかけて人々を抑圧する広告を至る所で目にしてうんざりしていたのをよく覚えています。そんな中で、未来から来たドラえもんが私たちの行動を制限するのではなく、私たちの行動に感謝してくれるという点が、人々の心に寄り添っていて面白い広告だと感じました。
人にメッセージを伝えるときに、直接強制するのではなくて、別の言い回しで伝えることで気持ちよく受け取ってもらえることもあるのだと改めて感じました。駅やコンビニのトイレに貼ってある「いつも綺麗に使っていただきありがとうございます」という広告と同じだと思います。人にメッセージを伝えるときにどのような伝え方をするのが効果的かということを、考えさせられる広告でした。
ノベルティ・携帯ストラップ
2000年代、スマートフォンが普及する前。いわゆるガラケー全盛期だった頃、携帯電話につけるノベルティストラップが流行しました。当時小学生だった私も、両親の携帯電話にこのようなストラップがついていたのをうっすらと覚えています。
さまざまな商品を小さく可愛くデフォルメしたキーホルダー。思わず欲しくなってしまいますし、コレクション欲が湧きますね。そんなキーホルダーは、商品の形をしているので、皆が携帯電話につければつけるほど皆の目に触れるので広告効果がありますね。一般の人々に広告を持たせるっていう発想がとても面白いと思いました。
このストラップ、今はすっかり目にしなくなってしまいましたね。また流行ってくれないかなぁ。可愛い。
ヤフー防災広告「ちょうどこの高さ」
2017年、銀座のソニービルに掲載され、2011年の東日本大震災をリマインドする防災啓発広告です。
縦長の空間に津波の到達点を示すことよって、視覚的に津波の恐怖を通行人に訴えるこの広告は、不特定多数の人々に防災に対する意識を植え付けることや、東日本大震災を風化させないようにする役割を果たしています。街中の空間をうまく活用し、言葉をしっかりと読まなくても視覚的にわかりやすいインパクトがある広告です。スケールが大きいので、見る人の目に留まりやすいですね。
私が作品を展示する際に、空間をどのように活用するか考える時の参考にしたい広告です。
毎日新聞 NEWS BOTTLE
ペットボトルに印刷された新聞。若者を中心とした新聞離れが進む中で、どのようにして新聞を読んでもらうかという発想のもとで始まったプロジェクトです。この取り組みは世界で高く評価され、いろいろな世界の広告賞を受賞しているようです。
私の家も新聞を取っていないので、ほとんど新聞記事を読む機会はありません。そんな私も、このようにペットボトルのラベルが新聞記事だったら、つい気になって読んでしまうと思います。新聞をより身近に感じてもらうためにどうすべきかと考え、新聞の記事をペットボトルのラベルに印刷し、まずはより多くの人に新聞記事を目にしてもらえるようにした取り組みが、面白いと思いました。
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いかがだったでしょうか? 広告と一口に言っても、目的やメッセージによってさまざまなものがありました。人思いを伝えるためにはどうすれば良いかと一生懸命に考えられていて、とても面白かったです。
皆さんも広告に興味を持ったら、ぜひアドミュージアムに足を運んでみてください!!常設展では広告の歴史を、企画展では時期によってさまざまな広告に触れることができます。
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