ウチヤマシンヤのカメラ語り Part.05「オリンパス OM-1」
ウチヤマシンヤのカメラ語り。今回は筆者の叔父からお借りしているフィルム一眼レフカメラ「オリンパス OM-1」を紹介したい。
世界最小最軽量として名を馳せた名機『オリンパス OM-1』
「オリンパスOM-1」は昭和47年(1972年)にオリンパスが開発したフィルム一眼レフカメラ。当時世界最小最軽量の35mm一眼レフとして多くの脚光を浴びた機種で、現在でもOM System OM-1として名を遺すOMシリーズの元祖だ。
まずは「世界最小最軽量」がいかほどのものか、以下の比較写真を見ていただきたい。
ちっさ…。
お判りいただけただろうか。
同時代の35mmフィルムカメラ「ニコンF2」や、ミラーレスカメラの中でも小柄なSony α7Ⅳと比べてもさらに小さい。
こんなボディの中にペンタプリズムとミラー、さらに露出計までしっかり入っているから驚きである。35mm版フィルムカメラでこれより小さいボディなんてレンジファインダー機かレンズ一体型のコンパクトカメラくらいではないだろうか。(この小ささを実現した当時のオリンパスの工夫について、気になった方は是非調べてほしい)
もちろんボディに合わせてレンズもかなり小型だが、現在も続くZUIKOレンズの性能は折り紙付きなので心配は無用だ。
外見を見ていくと、軍艦部には巻き上げ巻き戻しのレバーとシャッター、露出計のON/OFFレバー、感度のダイヤルがある。
よくあるシャッタースピードダイヤルはレンズマウントのところに移動しており、最初は戸惑うが、覚えてしまえば絞り・ピント・シャッタースピードが同心円上で操作できる。これが結構使いやすい。
前面には撮り終わったフィルムのロックを外すレバー、シンクロ接点とセルフタイマーのレバーがある。またペンタプリズムの上にはアクセサリーシューをつけてクリップストロボの発行も可能だ。
小型のボディでここまで機能が詰め込まれていれば文句もないだろう。写りも一級品で軽量コンパクト、しかも露出計も入っている。持っていても苦にならないカメラなので、クラシックなフィルムカメラを使ってみたい方にオススメの一台だ。
一点注意が必要なのが露出計の電池だ。このカメラに使われている電池は「MR-9」という水銀電池だが、この電池は現在生産していない。一応同じ形の625(LR625などいろいろ方がある)を入れることができるが、電圧が違うため露出計が正確に動作してくれない。
もし使いたい場合は、変換アダプターを使えば他のボタン電池を入れることができる。スマホの露出計アプリでも代用できるが、アダプターはAmazonで安価に購入できるので、OM-1に興味のある人は覚えておいて損はないだろう。
■アダプター
https://x.gd/QeL6f
内山慎也
2014年より、ポートレートとランドスケープの写真作品を中心に発表
東京都在住
1989年 生
2013年 日本写真芸術専門学校・ブライダルポートレートゼミ卒業
2014年 同校・研究科修了
2016年 専門学校日本デザイナー学院・勤務
2019年 母校にて初個展「Air.」開催
2022年より日本写真芸術専門学校に勤務
Shinya Uchiyama
Shinya Uchiyama is a Japanese photographer who has been creating and showing portrait and landscape photography since 2014.
Born in 1989 / based in Tokyo
2013 Graduated from NIPPON PHOTOGRAPHY INSTITUTE
2019 First solo exhibition “Air.
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