ウチヤマシンヤのカメラ語り Part.06「WISTA 45」
やあみんな!そろそろフィルムカメラを一台くらい買いたくなったかな? Kodacが一部フィルムの値下げを発表したとはいえ、まだまだ値段が高いフィルム。そしてそれを使うフィルムカメラを散々紹介しましたので、もしかしたらどなたか血迷って一台くらい買ってしまったかもしれません。
でも良心の呵責は一ミリも感じないので、今日も元気にカメラを紹介したいと思います!
“手動” ならでは。撮影の緊張感と醍醐味を味わえる「WISTA 45」
今回紹介するのは大判カメラの「WISTA 45」。通称弁当箱。
大判カメラにはさまざまなタイプがありますが、こちらは折りたたんでコンパクトになる「フィールドタイプ」と呼ばれるタイプ。このタイプには金属製と木製があり、今回ご紹介するWISTA 45は金属製。畳むとレバーやダイヤルのほとんどが箱の中に収まるので、安心してバッグに入れて持ち運びできます。
コンパクトな反面、スイングやチルトといった大判特有の機能は少し弱いですが、持ち運びを考えると諦めもつきます。ちなみに大判フィルムの大きさは35mmの一コマの約13倍!つまり画素数13倍だ!やったね!
さて、今回紹介に使ったカメラを見てみましょう。
ファインダーとなるすりガラスに貼ってある緑のテープは、69バックを使った時のための目安。筆者の実家は写真館なのですが、家業の歴史を感じます…。
大判は(ごく一部を除いて)ピントも絞りもシャッターも全部手作業。構えて画角を決め、絞りとシャッター速度を設定して、シャッターを閉めたらチャージして、ピントグラスの前にフィルムを入れたらもうどう写るのか確認できません。
準備だけでもしんどいカメラですが、このカメラの前に立った人たちは「撮影される」ことへの独特の緊張が現れるように感じます。この緊張感は結構代用が効かないものだと思っていて、フォトグラファーの雰囲気に関係なく、自分も相手も失敗できない真剣な空気が生まれます。
現在は早くて確実なミラーレス一眼カメラが主流です。もしこの記事を読んだあなたがそこに慣れを感じているなら、遅くて重い大判カメラは新しい発見をもたらしてくれるかもしれません。ちなみに大判カメラの撮影については、過去の記事で触れているので、ぜひこちらも合わせてご覧ください!
内山慎也
2014年より、ポートレートとランドスケープの写真作品を中心に発表
東京都在住
1989年 生
2013年 日本写真芸術専門学校・ブライダルポートレートゼミ卒業
2014年 同校・研究科修了
2016年 専門学校日本デザイナー学院・勤務
2019年 母校にて初個展「Air.」開催
2022年より日本写真芸術専門学校に勤務
Shinya Uchiyama
Shinya Uchiyama is a Japanese photographer who has been creating and showing portrait and landscape photography since 2014.
Born in 1989 / based in Tokyo
2013 Graduated from NIPPON PHOTOGRAPHY INSTITUTE
2019 First solo exhibition “Air.
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