写真初心者が撮る、路上で見つけた落とし物

皆さんが「これ、写真に撮りたい!」と感じる瞬間はどんな時ですか?

最近、筆者はとあるものを撮影する方を発見しました。
路上の「落とし物」を撮影しているせきしろさんという方です。
著書「その落とし物は誰かの形見かもしれない」にて路上の落とし物を撮影し、落とされた背景について妄想を綴っています。


「落とし物」に注目する点、実に興味深い、、、!
落とし主の人生を勝手に妄想しながらも、その細かい設定に思わず情景が浮かんできますよね。

そんなせきしろさんに感化された筆者も、落とし物から見える世界を撮影してみたく、渋谷の街の落とし物を探す旅に出かけてみました!
本記事では撮影した落とし物の背景も妄想してみます。

早速落し物を探しに行ってきます!!

 


「幼稚園児の帽子」の落とし物
帰り道に落ちていた鮮やかな緑の物体。近くに寄るまで正体は分からなかった。私たちの帽子と言えば、赤に白の赤白帽子が当たり前になっていたが、どうやら今は色んな色のバリエーションが増えているらしい。よく見ると帽子のゴムも付いていて、なぜ落とし物になっているかは疑問だが、幼稚園の帰り道迎えに来てくれたママの自転車の後ろに乗せられた男の子が想像される。帰宅してもやることが山積みになっているママは自然と自転車を漕ぐスピードが速くなっていた。この日は6月なのに空も青々と晴れている。爽快なスピードで発生する気持ちの良い風により、いつの間にか自分の頭から落ちてしまったことに気づいていないのだろう。次の日の朝あの家には大きな雷が落ちているかもしれない。

 

「吉野家の七味唐辛子」の落とし物
私は大人になってこの七味唐辛子の良さに気づいた。何ともこの辛さが癖になり、かけ放題のお店ではついついたくさんトッピングするのにハマっている。もちろん某牛丼チェーンでもだ。ここは専門学校日本デザイナー学院と日本写真芸術専門学校へ向かう通り道。この落とし主はもしかすると、うちの学生なのかもしれない。お昼休みに急いでテイクアウトし、教室に着いてようやく牛丼が食べられるこの瞬間に、七味唐辛子が見当たらないことにさぞかし残念に思う事だろう。

 

「公園のサッカーボール」の落とし物
ある週末の公園で見つけた落とし物。週末と言えば、公園にもたくさんの家族連れが集まり、 好きなことを過ごしていく。そんな広い広い公園の道端にポツリ。この日は天気も良くないせいもあって、この落とし物は本当に置いていかれたような寂しさを漂わせていた。まだ新品そうなのがより一層引き立てている。恐らく、この日のために買ってもらったサッカーボールだろう。だけど大きな池や遊具、かき氷屋も集まるような大きな公園で魅了され、思いっきり遊んだ後にふと気づく。あれ?僕のサッカーボールはどこ、、、?

 

「メンバーズカード」の落とし物
最後に行ったのはいつなのか、思い出せないくらい懐かしい感情になるのがクリーニング屋。でも最近はアプリも出ているらしい。ってことは、まだ利用している人はいるのか? いつの間にか進化しており、驚きを隠せない。実はあの東京でさえもローカルな地ではいくつかクリーニング屋が点在している。見つけたのは某コンビニの前。そしてこの周辺、入り組んだ道が多く、実に迷いやすい。落とし主もきっとこの道に迷いに迷って、帰り道の道しるべを探していたに違いない。財布のなかを探すと、あら?こんなカード作ったかしら? 青々しくて目印に丁度良い、、。このカードも普段めったに財布から顔を出す機会はないだろうに。今も帰り道に拾ってくれるのを待っている、、。

 

といった色んな落とし物に出会えることが出来ました。
他にも、こんな落とし物にも出会えました。↓↓↓

 

せきしろさんのように妄想してみましたが、人によって色んな発想力が広がるのでなんだか面白いのかもしれません。
自然と落とし物にも愛着が湧いてきたような、、、。

今回私がやったことは「模倣」という学習手段となるそうです。
実際に真似てみることで、落とし物を落とし物っぽく撮るのは意外と難しい!と感じました。
しかし、いかにせきしろさんっぽく近づけられるか、構図や距離、色合いなど試行錯誤するので自然と勉強になりますよね。

写真に興味あるけど何を撮影したらいいか分からない、、そんな方はまず模倣から試してみることをオススメします!
そしてぜひカメラを持って下の世界も観察してみましょう。
意外に面白い日常が転がっているかもしれません。

文・写真:PicoN!編集部 河野


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