イラレでカンタン3D/Adobeであそぼ!#12
今回紹介するのはIllustrator(略称:イラレ)での立体的なビジュアルがカンタンに作れる「3Dとマテリアル」の紹介です。
以前からイラレの3Dビジュアルの機能は存在していたのですが、ここ最近のアップデートで形状や質感のクオリティがぐっと上がって、デザイン制作においてとても使いやすくなったんです。
その機能が「効果」のなかにある「3Dとマテリアル」なんですが、
この中に、
「押し出し」「回転体」「膨張」という3種類があります。すべて説明すると長くなりすぎるので、ここ最近で登場して、とてもカワイイ表現にもつながる「膨張」をピックアップしたいと思います。
まずは基本的な操作からご紹介。
Step 01
まずは形を描きます(文字でもOK)。それを選択した状態で「効果」>「3Dとマテリアル」>「膨張」を選ぶとさっそく3Dになってくれます。
Step 02
デフォルトで形が「回転」でななめから見た視点になります。正面に戻したい場合は「回転」の「プリセット」をクリックして「前面」にしてください。
Step 03
「ライト」の項目に移動すると光の当たり方を調整できます。
Step 04
この時点で表示されているのはレンダリング(本番書き出し)まえのプレビューで、ウィンドウの右上角にある「レンダリング」ボタンをクリックすると設定した3Dビジュアルがより繊細に描画されます。(複雑さやサイズ、クオリティの設定によって処理に時間がかかります。)
ということで、基本操作はこんな感じでカンタンに3Dイメージができちゃうんです。
では、ここから応用編。
この「3Dとマテリアル」は、複数のオブジェクトで描かれたグループを3D化するともっと可愛いものが生れます。
この簡単な図形だけで描いた「雲と虹」、複数のパーツをグループ化したものです。
これを3Dの「膨張」をかけると、、、
オブジェクトのカラーの境目がプクプクと膨らみの段差が生れて物体感が強くなります。
グループ化していなかったり、オブジェクトの作り方次第でこの境目のプクプク感は変わりますのでご自身でいろいろ試してみてください。
そして、ここも大注目!
「マテリアル」欄の下の方にある「プロパティ」のなかの「ベースプロパティ」です。
ここには「粗さ」と「メタリック」という数値バーがあるのですが、ここをいじってみると、、
「粗さ」の数値でサラサラマットになったりトゥルトゥル光沢になったり、「メタリック」の数値で金属感が追加され、光や色の反射がより複雑になります。
表現の幅がぐっと広がりますね。
もうひとつポイントです、
失敗っぽい例をまずはご覧ください。
ウサギのイラストです。目などの顔パーツも3D化されてプクプクしてカワイイのですが、逆に頭自体の立体感(球体感)が無くなって、クッキーとか平べったいオモチャのような印象になっています。
また、水色のリボンがパーツは実は分かれていたのですが、同じ色で塗りを設定してしまっていたため全て1つのオブジェクトのようになっています。
これらを修正するために、目鼻口のパーツは頭部のグループとは分けて別で3D化、ほっぺの色味はそのまま、リボンの左右と中心のパーツで色を若干差をつけました。
そんな感じで重ねると、
修正前は平たいオモチャ感がありましたが、頭の球体感がちゃんと表現できていると思います。
ということで「3Dとマテリアル」の「膨張」の解説でした。
楽しいのでぜひ試してみてください♫
PicoN!編集部:横山