展示レポ/岡崎智弘「STUDY」第25回 亀倉雄策賞

どうも、PicoN!編集部横山です。

今回は、最近私が観覧してとても感動した展示会
「第25回亀倉雄策賞 岡崎智弘『STUDY』」の展示レポートです。

 

「亀倉雄策賞」とは日本、世界のグラフィックデザイン界に多大な影響を与えた亀倉雄策氏をたたえ、毎年、年鑑『Graphic Design in Japan』の掲載作品のなかから、最も優れていた作品に与えられる賞です。

 

場所は銀座にある「クリエイションギャラリーG8」

2023年6月6日~6月28日まで開催されていました。

告知ビジュアルはこの1本の「マッチ」

私はTwitterで以前から岡崎智弘さんの作品を知っており、大好きだったのでこの展示会を楽しみにしていました。

会場にはアートディレクターの居山浩二先生からのお花が。

 

会場に入ると最初は真っ白な空間。
壁面に水平一直線にディスプレイが並んでいます。

 

最初に出迎えてくれるのは、亀倉雄策賞に選出された岡崎さんの「NHK『デザインあneo』あのテーマ」の映像作品です。

いわゆるコマ撮りアニメーションの映像なのですが、シンプルな素材なのに見たことの無いアニメーションで、新しい視点や、見えないものが見えてくる、しくみを想像して気付きを与えてくれる映像作品です。

<挨拶文 冒頭>
「つくっている最中にこそ面白いことがある」というデザインのひとつの側面について、気づき感じていながらも、私は見て見ぬ振りをして、取り組みの完成ばかりを目指してきたように思う。しかし、コロナウイルスによって引き起こされたパンデミックで、「途中とじっくりと向き合う時間」が、目の前にあらわれた。
柔らかな気持ちで「STUDY」という実験をはじめてみた。
最初はただ「よく解らないけれど面白い気がする」からスタートした。ここ最近は、毎朝始業前の時間を使い、一人で集中してつくる時間を楽しんでいる。
別に毎日やらなくてもいいことなのに、なぜだか毎日やってしまう。完成を目指さず、ただ純粋につくることと向き合うことを続ける。
自分の手でつくって、自分の目で見る。そして人間の内に生まれる感覚をよく観察する。
それを繰り返す。
そんなふうに毎日続けていると、完成しないことが嬉しくなってくる。

…なのだと感じている。

 

最初の部屋で展示されている映像作品もとっても魅力的でずっと見ていられます。が

 

つぎの部屋は「狂気」を感じるほどの熱量が展示されていました。

 

 

床から天井まで、四方の壁面すべてに「なにか」が展示されています。

ひとつひとつを見てみると連続性のある造形物がパネルにレイアウトされています。

これは岡崎さんがTwitterで公開されているコマ撮りアニメーション作品の撮影用の造形物です。

 

一見すると「おもしろそう」だけど「わからない」不思議な感覚になりますが、
パネルの隅にあるQRコードを読み取ると岡崎さんのTwitter上の完成動画を見ることができます。

 

このパネルに配置されている造形は、
このような映像作品になります。

 

 

いかがでしょう。

続きましてコチラ。

 

「マッチ」がアイコンになり、様々な物理(学)の事象について、新しい視点の気付きを与えてくれる動画(説明がむずかしい)になるんです。

 

 

この、ふしぎで魅力的で、しくみを考えさせてくれる動画

それを作り上げている「素材」のタネ明かし

そしてその尋常ではない数の暴力

 

もう最高に楽しかったです。ずtttっと見ていられました。

 

この最高な展示会は6月28日に終わってしまったのですが、岡崎さんのTwitterでは今もなお作り続けられているこの作品を見ることができます。

ぜひ一度見られてみてください。

きっとハマってしまう人は一定数いるかと思います。

Twitter:okazakitomohiro

 

もうマッチが魔法の杖に見えてきます。

 

PicoN!編集部 横山

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