卒業生に会いに行こう![株式会社シー・エム・エス]

クリエイティブ業界で活躍するNDS&NPIの卒業生にインタビューしてきました!

記念すべき第1回目は、
日本写真芸術専門学校(以下、NPI)を卒業され、現在、株式会社シー・エム・エスにてプロジェクトオーナーとして写真ビジネスに携わっている土性愛美さんにお話しを伺いました。


株式会社シー・エム・エス

「—with PHOTO— 写真があればもっと楽しい!」を胸に、様々な場所で、写真の魅力を世の中に伝えています。

事業内容
  • 国際文化交流プラットフォーム「T3」企画運営
  • 写真を活用した地方創生事業
  • 写真教室「PHaT PHOTO SCHOOL」運営
  • 八重洲・日本橋・京橋エリアのフリーマガジン「Have a nice PHOTO!」創刊
  • 写真雑誌「PHaT PHOTO」ウェブメディアの運営

現在はどのようなお仕事をされていますか?

現在は、写真教室や、ワークショップの企画・運営、新しいコンテンツの制作がメインです。地方創生事業として、千葉県の白井市の皆さんに向けて『白井写真部』という写真部の運営、国際文化交流プラットフォーム「T3」内の“STUDENT PROJECT”という学生の皆さんに向けたコンテンツの制作や、イベントの運営を担当しています。弊社は、全員が“プロジェクトオーナー”という職種で、1人の責任者として、企画から運営、実施まで1つのプロジェクトをワンストップで手掛けています。

写真の道を目指そうと思ったきっかけは何ですか?

NPIに入学する前に通っていた大学の先輩が、写真展を自分で企画しているのを見て、私も写真展をやりたいと思ったのが写真をはじめるきっかけでした。はじめは、カメラを持って友人を撮るというところからスタートしました。私には推しがいて、推しの韓国アイドルのCDジャケット等のグッズを見た時に、こんなステキなものを作れる人になりたい。と思ってクリエイティブへ進む気持ちが高まっていきました。

NPIでは、どんなことを学んでいましたか?

作品を作りたい、作家になりたいと思っていたので、ドキュメンタリーフォトゼミを専攻していました。

 

学生時代はどんな作品を作られていたんですか?

心と体の繋がりとか、女性のことを作品として表現したいと思っていたので、女性の写真家の作品を意識的に見るようにしたり、表現したい分野を研究していらっしゃる先生に自分の作品を見てもらって、意見をいただく機会を積極的に作っていました。作品を発表する場が必要だと思っていたので、具体的に展開できそうな会場を先生方に相談していました。

印象に残っている授業や先生はいますか?

教務課、キャリアセンターの先生、そして、講師の先生たち、本当に全ての先生たちに支えてもらっていたので、この2年間思い入れが強すぎて選べないのですが、授業ですごく勉強になったなと思うのは、2年生の時の、きりとりめでる先生の授業ですかね。それこそ私が株式会社シー・エム・エスを受験するタイミングで弊社のイベントのキュレーターをやられていた先生で、キュレーター目線での写真のお仕事、考え方を学べる機会というのは大変有難かったです。

専攻のカリキュラムには組まれていなかったのですが、2017年から弊社の「T3 Photo Festival Tokyo」の企画・運営に携わられている菅沼比呂志先生の授業を受けたくて、直談判して授業を受けていました。それをきっかけにプロジェクトに参加する機会をいただけたり、とても貴重な経験をさせていただきました。NPIの、先生達との距離が近く、相談しやすい環境があったからこそ、多くの先生方に自分の夢や目標について相談ができたのはすごく大きかったなと思います。

私はドキュメンタリーフォトゼミを専攻していたので、担当されていた鈴木邦弘先生にいつも作品のアドバイスをもらっていました。私が結構ネガティブ人間なので、自信がなくなっている時も励ましてもらえるというか、鈴木先生のパワーで引っ張ってもらっていたので、卒業制作まで完成できたのは鈴木先生のおかげだと思っています。

T3 STUDENT GALLERY2022での展示風景

 

学生時代に力を入れていた活動はありますか?

親友がアーティストとして活動し始めて、ジャケット写真や、Spotifyの画像などを撮らせてもらってたので、写真を始めたきっかけにもあったように、アーティストを撮影する仕事も気になっていましたね。写真以外を学んでいる友人となにかワクワクすることをしたい!と強く思っていたので、意欲的に企画していました。ギャラリーに足を運び、ギャラリーにいらっしゃる先輩方から、卒業後はどういう道に進んだのか、実際のお仕事の話も聞かせていただいたりと、人とのつながりからたくさん情報収集していました。学校のスタジオを借りて、ジャケットの写真撮影、友人からの依頼で記念撮影をさせてもらったりとかとにかくいろいろやりました!

在学中にこれはやってよかった、逆にやっておけばよかった事はありますか?

失敗をした事が良かったなと思います。私は大学を中退した事が大きいターニングポイントでした。失敗するのは怖いと思うんですけど、それがあって、NPIと出会えたのもあるし、NPIに入学したからこそ、今の仕事に繋がってるっていうのもあって。失敗っていうのは、言葉としてはネガティブなんですけど、自分の成長に繋がることだと思うので。先生に相談するのが不安、自分の作品なんてと思っちゃう子が多いのですが、私もそうだったけど、失敗して自分ができなかったことを、自分で受け入れる作業がすごく大事だなって思ったので、それが学生時代にできて良かったというか、失敗から経験したことかなと思います。

仕事のやりがいはどんなところにありますか?

地方創生プロジェクトでは、直接、対象となる市民の皆様から企画の感想をいただける機会が多くて。土性さんと写真のイベントができて良かった、ワークショップに参加した事で成長できました。写真の授業を開催してくれてありがとうございますって言ってくださるんです。参加していただいた方の声がモチベーションにつながっています。自分がやったことが誰かのためになってるっていうことにやりがいを感じます。

学校で学んだことが実際に仕事の現場で役立ったと感じた瞬間はありますか?

写真撮影もやるし、写真家である代表のテラウチのアシスタントに入るので、スタジオ機材の設営もします。また、T3関連は写真の知識が必要になってきますし、全部の授業が役立っています。デザインを学んでいたので、デザインが作れたりするっていうところも役に立っていると感じています。写真だけじゃなく色々な事に興味があったので、自主的にチャレンジしていた事が今につながっています。

仕事で大変だったと感じたことはありますか?

入社当初は、数字、売上原価、粗利って何?というところからスタートでした。先輩や、会社全体でサポートしてもらって、徐々にできるようになりました。弊社はいろんなコンテンツがあったり、イベントも重なる時期があるので、動く事が多いと体力的に大変だなと思う事はあります。それ以上に、時間をかけて企画したイベントで、実際に、現場でいろんな人と交流できて、そこで得られる達成感は格別です。

写真の道を目指している学生たちにひとことメッセージをお願いします。

悩んでいる時間があったら、とにかく相談した方がいいなと思います!NPIの魅力は、先生が親身になって話を聞いてくれるし、応援してくれる。逆にこんなことがあるよって提案をしてくれる環境を作ってくれている場所だと思います。失敗してもいいし、自分ができないことを認めるのは難しいと思うんですけど、でもそれを相談してみるっていうところがNPIの学生さん含めて、皆さんに言いたいことかなって思います。正直、仕事も全部が成功しているわけじゃないし、私も失敗する時もあったんですけれど、失敗する事で見えてくる事も多くて、それが自分の成長に繋がっていると信じています。

私はNPIのホームページで新任の講師の先生をチェックして、その方のご職業や研究テーマ、携わられているプロジェクトなどを調べて、自分の受けている授業の先生以外の先生でも、積極的に話しかけにいっていました。その行動が写真業界で仕事をする上でとても役立っています。写真の仕事って、フォトグラファーや写真家など撮影をする職業だけではないと視野を広げる事にもつながりました。弊社は写真ビジネスを企画する仕事なので、受験してみよう!という気持ちになったのも、授業外の講師の先生たちと交流できたことが大きかったと思います。

PicoN!編集部 市村

↓PicoN!アプリインストールはこちら

関連記事