都市部だけがデザインの舞台じゃない!「地域」から見えてきた、クリエイティブの新しい形【後編】
■大手広告代理店で数々のキャンペーンを手がけた人が、なぜ今、地域の「空き家問題」や「そこに暮らす人々」と向き合っているのか、インタビューしました。その答えに、若手クリエイターの未来像が詰まっていました。
聞き手/編集 PicoN! 編集部 かみさく
渋谷でデザインや写真を学ぶ私たちにとって、卒業後の活躍の場として真っ先に思い浮かぶのは「東京を中心とした都市部」かもしれません。
しかし、都市部だけが活躍の場ではありません。
🔗 前回の記事:https://picon.fun/design/20260817/
そこで今回は、前回に続き、地域の“埋もれた資源”をブランドとして輝かせたクリエイティブな事例と、地元の住民を巻き込みながら町の空気そのものをデザインした事例をさらに2つご紹介します。
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未来を創るプロジェクト事例
それではさっそく地域×クリエイティブを強く感じてもらえそうな事例をご紹介します。
事例:錦江しごと図鑑:地域に暮らす「人」こそが最大の魅力
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専門学校日本デザイナー学院で情報デザインⅢの授業を担当されている福留先生は、理事として所属するNPO法人たがやすの代表理事・山田みなみさんとともに、一般的な観光情報ではなく、あえてそこに暮らす人々の「仕事(しごと)」にフォーカスしたnote記事とInstagramを運営されています。
💡そもそも錦江町(きんこうちょう)とは? 鹿児島県の大隅半島中南部に位置する、人口5,846人(令和8年8月1日現在)の自然豊かな町です
職業としての「仕事」だけにとどまらず、様々なかたちの「しごと」を通して町の人々を紹介する魅力的なメディアです。
🔗 錦江町公式note:https://kinko-town.note.jp/m/mf242e620aff1
福留先生の授業の一環として、実際に鹿児島県錦江町へ移住され、「錦江しごと図鑑」をともに企画運営するNPO法人たがやすの代表理事・山田みなみさんにオンラインで登壇いただき、移住を決意した理由や具体的な仕事内容について解説いただきました。
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都市部に住む学生たちにとって、普段なかなか聞くことのできない「地域での暮らしの良さ」や「その魅力を発信する仕事」の話は非常に刺激的だったようで、興味津々な様子で聞き入っていました。
授業の後半では、お聞きした内容をもとにグループワークを実施。
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「錦江しごと図鑑」のロゴはじめ、初の冊子化となる冊子のデザインの企画制作に取り組みました。
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昨年に引き続き、現在は冊子vol.2の制作が進んでおり、より町の人たちにも親しまれるメディアとなっているそうです。
🔗 授業の詳しい様子:https://ndg.ac.jp/topics/2025/05/29/22227
事例:THEDDO./スッド:空き家を「学びと実験の場」にする
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福留先生ご自身が相続した築120年の実家を舞台にした、実験的なプロジェクトです。
大隅半島で120年以上続いた実家が空き家となり遠隔継承したものの、移住も難しい状況でした。
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でも、先生ご自身が振り返ったとき、「夏休みごとに帰る場所になっていた大切な原風景だった」ことに気付き「絶対に廃屋にはしたくない」と、周囲の反対を押し切り、試行錯誤が始まりました。
福留先生はこの地域の空き家率が50%に迫る状況や、廃屋がもたらす地域住民へのネガティブな影響を変えたいと、空き家を「地域の資源」とポジティブに捉え、そこから何か実践的な学びを得ることが出来ないか、と考えました。
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2023年から始まった活動は4年目となり、これまでに行われたイベントや講演、ワークショップの参加者など”空き家の関係人口”は、200名以上になるといいます。
現在は、鹿児島大学工学部建築学科の小山研究室(持続型地域計画研究室)や学生の皆さまをはじめ、多くの方々と新たなプロジェクトを開始しています。具体的には、空き家の敷地に生える「竹」を資源として捉え、空き家の管理保全に活用しようという試みです。
今後はこうした取り組みをふまえ、空き家や敷地内の資源をどのように保全していくべきか、さらなる展開を目指します。計画の立案から現場での実践まで、まさにゼロから共に考え行動していく協働事業として歩みを進めています。
まとめ:若手クリエイターのうちから地域に飛び込もう
これからの時代、若手クリエイターこそ地域に飛び込むべきです。
都市部ではクリエイティブな仕事の分業化が進んでいますが、地域にはクリエイターが圧倒的に不足しており、デザインだけでなく、企画から、営業・販売、広報やブランディングまで、一気通貫で挑戦できる素地があります。
また、今後クリエイティブをする上で大切なのはAIにはない「情熱」や「好き」「絶対に◯◯したくない」を起点に、結果がどうなるか分からないような活動に敢えて手を出す人になること。
だからこそ、失敗を恐れず「興味を持ったら、まずはやってみる」その小さな一歩が、自分だけのクリエイティブな武器を作っていくのかもしれません。
🔗 授業見学(無料)のお申込み:https://x.gd/E7bi3
PicoN!編集部 かみさく
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