乗り物撮影の5つのポイントー車編ー

NPI(日本写真芸術専門学校)の写真科スポーツフォトゼミを2022年3月に卒業した高橋範行さんに、車撮影の5つのポイントを教えていただきました。3月27日に高橋さんが行った車撮影についてもレポートしていただきます。

3月27日(日)、箱根へ車撮影に行きました。今回一緒に撮影したのは高校時代からの友人でもある、車をメインに撮影している同い年のフォトグラファーです。この日はBMW M8含めたMシリーズ、アルピナ、メルセデスAMG C63、E53を撮影しました。山で撮影していて、途中から霧がでてきたのがとてもいい雰囲気になりました。撮れた写真もいくつか紹介していきます。

霧の中、ヘッドライトをつけて走っていたので、いつものローリングショットよりも面白い雰囲気で撮れたなと思います。

車撮影の5つのポイントを教えてください。

1:スローシャッターで撮影
車の撮影では疾走感を出すのが一番重要で、高速シャッターで写真を撮ると完全にとまって見えてしまうので、基本スローシャッターで撮影するのがおすすめです。
2:青天の日はNDフィルターを!
青天の日はシャッターが高速になってしまうのでNDフィルターを使って撮影すると良いです。NDフィルターとは濃いグレーのフィルターで、レンズに入る光の量を減らすことができます。
3:バッテリーの複数持ち
一日撮影することもあるので、バッテリーは2~3個持っていた方がいいです。
4:SDカード、CFカードは128GB以上がおすすめ
最高の写真を撮ろうとすると、1日8000枚くらいシャッターを切ります。大容量のカードを用意すると良いと思います。
5:背景選びは重要に
疾走感を出すためにブレを強調させる背景を選ぶことは重要です。例えば何もない青天の空だとブレがわかりにくいので、近くに木や人工物があればかっこよく見えます。

いくつか写真を参考に車の撮り方を説明していきます。

こちらの写真は、ローリングショットと言います。車二台で併走し、スローシャッターで写真を撮っています。

 

70-200F2,8で撮影しました。30秒シャッターで10カット多重露光して撮影した写真です。

自分の車をヒメボタルと一緒に撮影しました。ヒメボタルは山の中に生息するホタルで、生息場所を見つけるのがとても難しいホタルです。この車の車名がディスカバリー(発見)と言って、ホタルを❝発見❞した時の喜びと重なったので撮影しました。

車撮影をするときの注意点や気をつけていることを教えてください。

第一に事故を起こさないというのが重要です。また、以前駐車禁止の場所に車を停めて撮影している方もいらっしゃったので、道路交通法はしっかり守って撮影をしましょう。

街の中での疾走感と、この雲が多い天気で薄暗い雰囲気を出せたのはとてもよかったです。

車撮影をするときはどんなカメラを使っていますか?

1DXmark3とR6を使って撮影しています。ちなみに一緒に撮影した友達は、マミヤの中判デジタルとS1を使っています。

背景にあるガスから抜け出してきた雰囲気を作りたくて、この写真を撮影しました。

高橋さんはドローン部で活動していました。ドローンで撮った車写真はありますか?

ドローンでライティングをした写真です。

 

まだありませんが、今後撮影してみたいです。少し違いますが、ドローンを使って車をライティングして撮影したことはあります。ストロボなどを使って真上からライティングができないため、ドローンでライティングして撮影しました。1度やってみると表現力も上がりますし、面白いと思います。

高橋範行さんありがとうございました!

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PicoN!編集部 木下

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