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PicoN! club -AI技術の新機能②-
この「PicoN! club」では自分の作品をワンランクアップさせるポイントを紹介。写真学校でよく聞く悩みをもとに、撮影に役立つ情報をお届けしていく。
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「作品を大判伸ばしてプリントしたいが、解像度が足りない、、、」
学生たちが使うカメラもプロ同様に高画素機がスタンダードになったが、今でもこういった悩みを聞くことがある。
私が使っているデジタルバック「Phase One P45+」は3900万画素のカメラだ。今となっては画素数が少し低く、旧型になってしまったが、もうしばらくこのカメラを使っていきたいと思っている。
そんな折に登場したPhotoshopの機能『スーパー解像度』。今日はこの機能をご紹介しよう。
この機能はAdobeのAI技術によって、画像の解像度を2倍に上げてくれるものだ。これを使わない手はない。
使い方は簡単。『Camera Raw』というPhotoshopのプラグインを使用するだけだ。
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「Camera Raw」で画像を開き、画像を右クリックして「強化」を選ぶ。
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「スーパー解像度」にチェックを入れて、「強化」をクリックする。
たったこれだけで2倍の解像度を持った画像が出来上がる。
処理が完了すると、元データと同じフォルダに「ファイル名-強化」というDNG形式のデータが出来上がる。「DNG」とは、「Digital Negative」の略でRAWファイル一種だ。「Camera Raw」などで再度開き、TIFF形式などで保存すれば完成。
それでは結果を見てみよう。比較するのは『画像解像度』を使い2倍に拡大した画像だ。
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『画像解像度』を使い2倍に拡大した画像
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『スーパー解像度』を使い2倍に拡大した画像
より鮮明な画像になっている。少し違和感を感じる部分もあるが、100%表示で確認すれば感じる程度だった。
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『画像解像度』を使い2倍に拡大した画像(周辺部)
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『スーパー解像度』を使い2倍に拡大した画像(周辺部)
周辺部でも同じ効果を得ることができた。
この機能を使えば2000万画素の画像が4000万画素になる。「P45+」で撮影した写真も約8000万画素の高画素に変化する。使いどころは限られるかもしれないが、是非使ってもらいたい機能だ。
さて、2回にわたりPhotoshopに搭載されたAI機能を見てきた。「ノイズ除去」、「スーパー解像度」など、これらのAI技術を自身のクリエイティブに活かしてみてはいかがだろう。また、AI技術は日進月歩。今日にでも今を変える技術が生まれるかもしれない。
PicoN!編集部 奥
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